最新モデル・ピン【G430】ドライバーを試打データで解析!G425からどう進化した?モデル毎の違いは?
11月11日、ついに発売されたピンの最新ドライバー「G430」シリーズ。
「G400」以降、「G410」、「G425」とドライバーの大ヒットが続いているピンが2年ぶりに発売したニューモデルが「G430」シリーズだ。『G430 MAX』『G430 SFT』『G430 LST』と3モデルがラインアップされているが、ゴルフ5では発表直後から3モデルすべての試打クラブを多数用意し、全国196店舗のフィッターたちによる実証試打を行ってきた。この膨大なデータを分析し、「G425」シリーズからどのように進化したのか、さらには「G430」シリーズの3モデルにはどんな差があるのかを明らかにしていこう。
まず絶対的な飛距離性能ともいえる「ヘッドスピード(画像内表記HS)1m/sあたりの飛距離」を「G425」シリーズと「G430」シリーズで比較してみると、3モデルすべてがほぼ全領域で明らかにアップしていることがわかる。
「MAX」ではヘッドスピード44m/s以下の領域で大幅に向上しているほか、「SFT」ではヘッドスピード36~38m/sの領域で劇的にアップ。「LST」も全体的に飛距離性能がアップしているなかでもとくにヘッドスピード36~38m/sで大きな向上があることが見て取れる。
表1:『G425 MAX』vs『G430 MAX』ヘッドスピード別 飛距離の比較
※グラフ縦軸:ヘッドスピード1m/sあたりの飛距離、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表2:『G425 SFT』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 飛距離の比較
※グラフ縦軸:ヘッドスピード1m/sあたりの飛距離、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表3: 『G425 LST』vs『G430 LST』ヘッドスピード別 飛距離の比較
※グラフ縦軸:ヘッドスピード1m/sあたりの飛距離、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
ミート率を見ても「MAX」や「SFT」ではとくにヘッドスピードが低い領域で向上しており、全体的にヘッドスピードが低めでも飛ばしやすい、つまり「G430」は「G425」よりも“やさしくなった”ということが言えるだろう。
表4:『G425 MAX』vs『G430 MAX』ヘッドスピード別 ミート率の比較
※グラフ縦軸:ミート率、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表5:『G425 SFT』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 ミート率の比較
※グラフ縦軸:ミート率、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表6:『G425 LST』vs『G430 LST』ヘッドスピード別 ミート率の比較
※グラフ縦軸:ミート率、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
これは打ち出し角のデータを見ても同様の傾向が出ており、3モデルとも「G425」よりも「G430」のほうが高い打ち出し角を記録している。とくに「MAX」に関してはヘッドスピード38~44m/s前後の幅広い領域で高弾道の傾向が強く出ているなど、全体的にあまりヘッドスピードが速くなくても高弾道で飛ばせるような進化を遂げたと言っていいだろう。
表7:『G425 MAX』vs『G430 MAX』ヘッドスピード別 打ち出し角度の比較
※グラフ縦軸:打ち出し角度、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表8:『G425 SFT』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 打ち出し角度の比較
※グラフ縦軸:打ち出し角度、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表9:『G425 LST』vs『G430 LST』ヘッドスピード別 打ち出し角度の比較
※グラフ縦軸:打ち出し角度、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
一方でバックスピン量は全体的に抑えられており、「SFT」では低ヘッドスピード領域で、「LST」では高ヘッドスピード領域でその傾向が強いことからも、各モデルのターゲット層に対してより高弾道・低スピンが得やすくなったことが飛距離アップの大きな要因といえそうだ。
表10:『G425 SFT』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 バックスピンの比較
※グラフ縦軸:バックスピン量、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
表11:『G425 LST』vs『G430 LST』ヘッドスピード別 バックスピンの比較
※グラフ縦軸:バックスピン量、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
さらに「G430」の3モデル間での比較を見てみよう。
これはミート率のデータを見ればわかるように、ヘッドスピード40m/s未満のゴルファーにとっては、「SFT」が頭ひとつ抜け出た飛距離性能を持っており、それ以上の人は「MAX」や「LST」にメリットが出てくるという構図だ。
表12:『G430 MAX』vs『G430 LST』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 ミート率の比較
※グラフ縦軸:ミート率、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
「MAX」と「LST」に関しては、「LST」のほうが低弾道・低スピンなので、カット軌道でスピン量が多い人や球が高い人は「LST」、スピンが少なめの人や球が低めの人は「MAX」が合いそうだ。さらにハードヒッターの人は「LST」にカスタムシャフトという選択肢もあるので、ここはぜひ実際に試打をして打ち比べ、適正弾道を探っていただきたい。
表13:『G430 MAX』vs『G430 LST』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別 バックスピン量の比較
※グラフ縦軸:バックスピン量、グラフ横軸:ヘッドスピード帯
なお弾道の左右ブレを見ると「SFT」は他の2モデルよりも圧倒的に左に行く=球のつかまりがいいので、スライスを抑えたい人は「SFT」に大きなメリットがありそうだ。
表14:『G430 MAX』vs『G430 LST』vs『G430 SFT』ヘッドスピード別つかまり具合の比較
※グラフ横軸:左右ブレの度合い(ヤード)、グラフ内数字:ヘッドスピード帯
このように「G430」シリーズは、「G425」シリーズよりも飛ばせるようになっている。そのうえでヘッドスピード38m/s以下の人やスライスに悩んでいる人は「SFT」が第一候補になるだろう。
ヘッドスピード40m/s以上の人に関しては、高弾道を求めるなら「MAX」、低スピンを求めるなら「LST」が最適だといえそうだ。
「G430」はこういった数値に表れない打感の面でも大きく進化しているので、ぜひ実際に試打してベストマッチの1本を見つけていただきたい。
<PING G430シリーズの詳細はこちら>
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