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golf2024.05.13

ドローとフェードを自在に打ち分けられる14本で目指せ初優勝!武尾咲希選手の14本

1月に宮崎県で行われたチームゴルフ5の合宿。選手たちはドライビングレンジでの練習やコースでのラウンド、クラブ調整などを行ってシーズン開幕に備えた。そのさなか、各選手に1月末段階での14本のクラブセッティングを見せてもらい、自ら解説してもらった。今回は、武尾咲希選手の14本を紹介する。


――ウッドがたくさん入っていますね。

武尾 はい。現状でドライバーのほか、5、7、9番のフェアウェイウッド(以下FW)3本と、5U、6Uの2本のユーティリティ(以下UT)をバッグに入れています。


ドライバーはピン「G430SFT」10.5度。シャフトはフジクラ「スピーダーNXブルー40」のS


FWは5、7、9Wの3本でピン「G430MAX」。UTは5、6Uの2本でピン「G430」


――3Wは入れていないんですね。

武尾 もちろんテストもしましたし、以前は入れていたのですが、5Wとキャリーの距離がほとんど変わらず、3Wのほうがランのぶん少し飛ぶかなという程度だったんです。なので3Wを抜いて、下の番手を厚くすることを選択しました。

その代わり、5Wはロフトを1度立てて17度にして使っています。


5Wはロフトマイナス1度。各番手、ネック調整を入念にして「真っすぐ」な弾道が打てるようにしている


――全番手、ピン「G430」シリーズでそろえていますね。

武尾 ドライバーはつかまりのいい「G430SFT」、FWは「G430MAX」、UTは「G430」と、同じブランドで統一しています。そのほうが番手間の距離のピッチをそろえやすいと感じています。「G430」シリーズはすごくニュートラルで、ドローとフェードを簡単に打ち分けられ、扱いやすいです。


――ドローもフェードも打てるんですね。

武尾 普段はほぼストレート弾道ですが、ドローならプラス5ヤード、フェードならマイナス5ヤードという感じで距離の微調整ができるんです。風やピンポジションなども考慮して、より簡単に攻められる弾道を打つようにしています。


――UTは2本ですね。

武尾 だいたい140ヤードくらいまで打つ7番アイアンの上に、30度の6Uと、26度の5U。これに3本のFWを合わせて、150~200ヤードの間を10ヤード刻みで打てるような構成にしています。


――このUTもドローとフェードを打ち分けられるんですか?

武尾 はい。でも基本はストレートです。私は身長が低いので、基本的にまず全部ライ角がフラットなポジションに設定して、試打をしながら真っすぐな球が出るように調整していきました。


――アイアンもピン。「i230」ですね。

武尾 アイアンは距離感が大事です。とくに、少しフェースがかぶったときに極端に飛びすぎてしまうのはイヤなんですが、このアイアンはそれがないんです。それでいて適度にやさしくて、そのバランスがすごくよくて気に入っています。


アイアンはピン「i230」。7番からUまでの5本セッティング


カラーコードはオレンジ(2度フラット)で使用


――シャフトは日本シャフトの「N.S.PRO 850GH neo」ですね。

武尾 これはまだテスト中で確定できていません。去年は75gのカーボンシャフトを使っていたのですが、仲間のプロのクラブを打たせてもらったときに、少し重めで振りやすかったので、重めもよさそうだなと思ってテストしています。重めのスチールのほうが、ドローとフェードの打ち分けがしやすいなと感じています。


――ウェッジは52度と58度の2本が入っています。

武尾 イーブンゴルフさんには中学生のころからお世話になっていて、ちょっと浮気したりもしたんですが(笑)、またこのウェッジに戻ってきました。見た目も打感もシャープで、打感がソフト。ヘッドは小ぶりですが球が拾いやすいのでやさしく感じますし、フェースを開いても刃が浮いて見えないところもいいです。

普段は52度メインで、ゆったり振って高めの球を打つことが多いですね。


ウェッジはイーブンゴルフ「プレジャーデザインHR-07」の52・58度


――パターは最新のオデッセイ「Ai-ONEミルド」。ブレードタイプが好きと聞いていましたが、マレット型の「THREE TS」ですね。

武尾 フェースの開閉が多いタイプなのでブレード型が合うと思っていたのですが、キャロウェイさんのスタッフとセッションしたらこれを勧められました。マレット型は初めてなんですが、ロフトとライ角をしっかり調整してもらったらすごく座りがよくて、いままでショートパットでフェースがかぶり気味だったのが、真っすぐ構えられるようになりました。マレット型ですが、パチッと打てるので意外と違和感もありませんでした。


パターはオデッセイ「Ai-ONE ミルド」のマレット型「THREE TS」。初めてマレット型を使用中とのこと


――AIフェースはどうですか?

武尾 すごく球が伸びるんで、びっくりしています。


「球が伸びる」とAIフェースも好感触


――最後に、今年の抱負を聞かせてください。

武尾 昨年はステップアップツアーの「佐嘉窓乃梅カップ」で2位タイというのがあって、勝ちきれずに悔しい思いをしました。私は今年30歳で、プロテスト合格から10年の年なので、この節目の年に「優勝」したいと思います!
 


【武尾咲希プロの14本】

■ドライバー

ピン G430SFT 10.5度(フジクラ スピーダーNX 40S)


■FW

5W ピン G430MAX 18度 ロフト角-1度 (フジクラ スピーダーNX 50SR)

7W ピン G430MAX 21度(フジクラ スピーダーNX 50SR)

9W ピン G430MAX 24度(フジクラ スピーダーNX 50S)


■UT

5U ピン G430 26度(グラファイトデザイン UT-65 S)

6U ピン G430 30度(グラフィックデザイン UT-65 S)


■アイアン

7I~W、U ピン i230(日本シャフト N.S.PRO 850GH neo R)


■ウェッジ

AW プレジャーデザイン HR-07 52度(日本シャフト N.S.PRO 850GH neo R)

SW プレジャーデザイン HR-02 58度(日本シャフト N.S.PRO 850GH neo R)


■パター

オデッセイAi-ONEミルド THREE TS


ドローとフェードを打ち分けやすいというピンの「G430」を軸としたセッティングの武尾選手。この14本で初優勝を狙う

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