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baseball2019.11.12

カットボールとはどのような変化球? 特徴や投げ方、練習時のポイントを解説

野球において、変化球はバッターを打ち取るうえで非常に重要な役割を持ちます。スライダーやカーブなど変化球には多彩な種類がありますが、その中でも近年特に注目を集め、使用するプロ選手も増えているのが「カットボール」と呼ばれる変化球です。カットボールとは一体、どのような特徴を持つ変化球なのでしょうか。

ここでは、カットボールの基本的な特徴から握り方、投げる際に意識したいポイント、カットボール習得のための効果的な練習方法などをご紹介します。

 

【目次】

■カットボールとは

・カットボールの特徴

・カットボールの効果的な使い方は?

■カットボールの握り方

・基本はストレートのような握り方

・握り方のポイント

■カットボールを投げる際のポイント

・手首をひねらない

・ストレートを意識して投げる

・球のスピードとキレが必要

■カットボール習得のための練習方法

■まとめ

 

カットボールとは

カットボールとは

さまざまな種類がある変化球ですが、その中でもカットボールとはどのようなボールなのでしょうか。ここでは特徴や効果的な使い方など、カットボールの基礎知識について解説します。

 

・カットボールの特徴

カットボールはストレートとほぼ変わらない球速ながら、打者の手元でボール1つ分程度鋭く変化するのが特徴です。正式には「カット・ファストボール」という名称で、「高速スライダー」や「真っスラ」、「カッター」などと呼ばれることもあります。

右投げの場合左手側に、左投げの場合は右手側にスライドするためスライダー系の変化球に分類されるほか、ツーシームなどの変化球と同じく変化する速球「ムービング・ファストボール」の一種と考えることも可能です。

 

小さく横に滑りながら少し沈むのがカットボールの一般的な特徴ですが、投手によっては縦や斜めに落ちる変化の軌道を加える場合や、スライダーとカットボールの中間くらいの球速と変化量で打ち損じと空振りを同時に狙う場合もあります。後者の球は近年「スラッター」などと呼ばれ、プロ野球でも急速に普及し始めています。

肘や手首をひねる必要がなくストレートと同じ投球フォームで投げられる変化球なので、身体への負担が少なく投げやすい点もカットボールの特徴と言えるでしょう。

 

・カットボールの効果的な使い方は?

右投手がカットボールを投じる場合は、左バッターの内角に投げこんで詰まらせる、右バッターの外角で変化させて打ち損じやゲッツーを狙うというのが最も効果的な使い方です。

あくまでもストライクカウントを整えたり、バットの芯を外してバッターを打ち取ったりすることがカットボールの目的なので、三振を狙う決め球としてはあまり向いていません。変化量がボール1つ分程度と小さいため、甘いコースに投げてしまうと長打を打たれる危険性もあります。

しかし、カットボールを上手く使うことによりゴロアウトを増やして投球数を減らせるので、試合時間の短縮や投げすぎによる怪我のリスクの低減が期待できます。特に球数制限が設けられている試合の場合、カットボールは非常に有用な変化球です。

メジャーリーグには投球割合のほとんどがカットボールながら打者を圧倒したピッチャーがいることから見ても、質の高いカットボールの効果は絶大だと言えます。

 

また、カットボールはストレートと球速や投球フォーム、リリースポイントがほぼ同じという特徴があるので、特に直球のスピードや球威で押すタイプのピッチャーの場合、カットボールを投げられると投球の幅が広がります。握り方や投げ方を工夫して、変化の異なる複数のカットボールを投げ分けるのも良いでしょう。

チェンジアップのような変化球を使い、緩急も交えてバッターのタイミングを外せるようになると、打ち取れる可能性が更に上がります。

 

逆に言えば、カットボールの使い勝手はストレートの球速や質に左右されてしまいます。ストレートが遅かったり回転数が少なくノビのない球だったりする場合は、カットボールは十全の威力を発揮しません。

カットボールのスピードが遅く曲がりが大きすぎたり、変化するタイミングが早すぎたりするなど、ストレートとの見極めが簡単な場合も同様です。

 

カットボールの握り方

カットボールの握り方

カットボールは非常に使い勝手が良い変化球ですが、どのような握り方で投げるのでしょうか。ここでは、カットボールの基本的な握り方や、注意したいポイントをご紹介します。

 

・基本はストレートのような握り方

カットボールの基本的な握り方はストレートとほとんど同じです。

まずはボールの縫い目(ヤマ)に、人差し指と中指の指の腹を引っかけるように握ります。この時、親指は立てるようにして、人差し指側の側面をボールにつけましょう。

 

上記は一般的なストレートの握り方になりますが、そこから人差し指と中指を少しボールの外側(右投げの場合右側)にずらし、握る際の重心をボールの外側へ持っていきます。人差し指がボールの中心に来る程度が、カットボールを投げる際の指の位置の目安です。

指がボールの外側にかかっているので、ストレートと同じ感覚でボールを投げることで自然とスライダーのような回転がかかり、ボールはストレートに近い球速で小さく横変化します。

 

また、ストレートと全く同じ握りから、リリースの際に中指でボールを押すように投げることでもカットボールになります。

この投げ方だと球速は出ますが変化量は小さくなるので、自分の投げやすさや求める球質によって使い分けると良いでしょう。

 

・握り方のポイント

カットボールを投げる際はボールをあまり深く握りすぎず、軽く握るようにしましょう。軽く握ることにより、人差し指と中指を使ってボールにかかる回転数を増やすことができます。

この握り方は、ストレートを含めた全ての球を投げる際のポイントになるので覚えておきましょう。

また、人差し指は親指とまっすぐ軸で結べる位置にずらします。この時、ボールを握る3本の指先をしっかりと縫い目にかけることが大切です。指が縫い目にかかっていないとボールのコントロールができないだけでなく、ボールに回転がかからず変化しなくなってしまいます。

 

ボールを握る際は、人差し指と中指を大きく横にずらすほど球速は遅く変化量が大きくなり、スライダーに近づいていきます。逆に、指のずらしが小さいほど球速は出ますが変化量は小さいです。

基本的には、球速が速く変化量が小さい方が効果のあるカットボールなので、指をそこまで大きくずらす必要はありませんが、ボールの握りやすさは人によって異なります。

どのような意図でカットボールを投げるのか、自分が握りやすく変化させやすいのはどこかなどを考えながら、ボールを握る位置を工夫すると良いでしょう。

 

カットボールを投げる際のポイント

カットボールを投げる際のポイント

カットボールは握り方以外にも注意したいポイントがいくつかあります。ここでは、カットボールを投げる際のポイントをご紹介します。

 

手首をひねらない

変化球を投げる際に手首をひねるようにして回転をかける方がいますが、手首をひねって投げると手首や肘への負担が大きく、怪我をする原因となってしまう恐れがあります。

カットボールは他の変化球と異なり、大きな変化量を必要としない変化球です。投げる際は手首をひねらずに、ストレートを投げるような形で固定することが大切です。球への回転は人差し指と中指でかけるようにし、ボールを少し切るような意識で腕を強く振って投げると良いでしょう。

 

・ストレートを意識して投げる

前述のように、効果的なカットボールとはストレートとほぼ同じ球速でありながら、バッターの手元でボール1つ分ほど鋭く変化するものです。ストレートと同じ腕の振りで、同じリリースポイントから投げることによりバッターを惑わせることができます。

バッターを惑わせ打ち取ることが目的のカットボールには、ストレートと同じ球速や投げ方が求められ、異なる点はボールにかかる回転だけです。

そのため、カットボールを投げる際は変化球を投げるという意識はあまり持たず、ストレートを投げるような強い腕の振りで投げ切ることが大切です。変化球を投げる意識を強く持ってしまうと、腕の振りが弱くなり球速が落ちてしまうため、効果的なカットボールを投げられません。

 

・球のスピードとキレが必要

カットボールはストレートとの球速差が小さければ小さいほど、より効果のある変化球になります。速いストレートを投げられるようになれば、おのずとカットボールのスピードや威力も増すので、まずはストレートの球速を上げなければいけません。

また、効果的なカットボールを投げるためには、球の回転数を上げたり球持ちをよくしたりして打者の手元近くでボールを変化させる、いわゆる「キレのある変化球」である必要があります。

ボールの回転数を上げキレのあるカットボールを投げるためには、指をしっかりと縫い目にかける、腕をしっかりと振る、体の開きを抑えてボールを長く持てるように意識することが大切です。

 

カットボール習得のための練習方法

カットボール習得のための練習方法

カットボールで打者を打ち取るためには、ボールを変化させるタイミングとほどよい変化量の2つが重要になります。

しかし、質の良いカットボールは球速があり変化量も小さいため、ピッチャー自身からでは変化量や変化のタイミングなどが分かりづらく、効果的なボールを投げられているのかどうかの判断が難しいです。

ボールの変化を最も間近で見ることができるキャッチャーやバッターにアドバイスを求めるなど、周囲の意見を取り入れて練習を行うことをおすすめします。

 

また、球速や球の回転数も重要になるので、速い球を投げられるように手首(リスト)や握力、下半身を鍛えるようにしましょう。手首や握力の強化はリリースの力強さを増し、ボールの回転数増加や球速の向上につながるため、非常に効率の良いトレーニングです。

質の良いストレートを投げられるようになれば、おのずとカットボールの質も高まります。

 

■まとめ

カウントを稼いだり打ち取るための決め球にしたりと、カットボールは多くの場面で効果的に使用できる変化球です。特にストレートを主体に押していく速球派投手の場合、直球との見分けが難しいカットボールを投げられるようになることで投球の幅が大きく広がります。

しかし、カットボールは使いこなせれば威力のある変化球ですが、しっかり変化させることができないと少し遅めのストレートになってしまうため、簡単に打たれてしまう可能性もあります。変化しないうえにコースも甘いと、長打を打たれてしまうこともあるでしょう。

カットボールをより効果的に使いこなすためには、リストや下半身強化などのトレーニングを行いながら握り方のコツや投げ方のポイントを掴んで、ボールをしっかり低めにコントロールできるよう練習を繰り返すことが大切です。

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