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outdoor2024.07.31

トレッキング・登山の基本! 疲れにくい山道の歩き方

山道を歩きながら、雄大な風景や緑を楽しめるのがトレッキングの魅力です。しかし、途中で疲れたり、けがをしたりすると、せっかくの景色を満足に楽しめません。
トレッキングや登山といった山歩きの時に疲労感を覚えたり、転んだりするのは、歩き方が原因の可能性があります。山のアクティビティにチャレンジする時は、正しい歩き方を身に着けることが大切です。
ここでは、トレッキングや登山など、山歩きのシーンで役立つ、疲れにくい歩き方のコツをご紹介します。

 

【目次】

■山道の歩き方の基本

・上半身を真っすぐに保つ

・歩幅は小さ目に

・足裏全体を地面に着ける

・一定のペースで歩き続ける

■【シーン別】山道の歩き方のコツ

・登り道の歩き方

・下り道の歩き方

・急斜面の歩き方

■正しい歩き方で山道を快適に楽しもう

 

■山道の歩き方の基本

山道の歩き方の基本

 

トレッキングや登山など、山歩きを楽しむアクティビティでは山道の歩き方が重要です。正しい方法で歩けているかどうかで、疲れ方や危険度は大きく変わってきます。
山道を歩く際の基本は、以下のとおりです。

 

・上半身を真っすぐに保つ

山歩きの時は、頭から背中まで、上半身を真っすぐに保つのが基本の姿勢です。荷物が重たく体が後ろにのけぞってしまう時は、少し前傾姿勢で前足に体重移動しながら歩くと良いでしょう。

疲れてくると、どうしても猫背になって地面を見ながら歩きやすくなります。疲れがたまってくる帰り道ほど、上半身を真っすぐに保つ意識を持つことがポイントです。
足の筋肉が不足している方も下を向いて歩きやすいため、トレッキングや登山に備えて体を鍛えておくこともおすすめします。

 

・歩幅は小さ目に

山道では、歩幅は小さく、足を細かく動かすことも重要です。歩幅が大きくなりやすい段差は、多少遠回りになったとしても、横に回って細かく足を動かした方が疲れにくくなります。

また、段差によっては横に回るのが難しいこともあるでしょう。大股で歩かなければならない場所では、片方の足に負担が偏らないように、足の出し方に注意が必要です。

 

・足裏全体を地面に着ける

市街地のようなアップダウンがない平たんな道を歩く時は、前足はかかとから着地して、後ろ足はつま先で蹴り出すのが歩き方の基本です。
一方で、山道でも平たんな道と同じ歩き方をしていると、体に負担がかかりやすいだけでなく、転倒する原因にもなり得ます。つま先からかかとまで、足裏全体で着地する「フラットフッティング(フラット歩行)」を心がけましょう。

また、不安定で揺れやすい浮石が多い、ぬかるんでいて滑りやすいなど、山の中には足場が不安定な場所も見られます。足場が不安定な場所で一気に体重をかけると、足裏全体で着地したとしても転倒のリスクが上がり危険です。ゆっくりと地面に体重をのせるように歩いてください。
足裏全体でゆっくりとフラットに着地すると、トレッキングシューズ(登山靴)のソールの凹凸が地面にしっかりと食い込むため、滑りにくくなります。

 

・一定のペースで歩き続ける

山でのアクティビティに慣れていないアウトドア初心者の方ほど、体力が余っている序盤にスピードを出して歩きがちです。
基本的に、トレッキングや登山では長時間歩き続けることになります。最初からスピードを出して飛ばし過ぎると、途中で疲れてしまう可能性があるため注意しましょう。
山歩きの時は、息が切れずに会話ができる程度のスピードを目安に、一定のペースで歩き続けることが大切です。

また、一定のペースを保っていたとしても、休みなく歩き続けると疲れてしまいます。体力を温存するために、定期的に休憩することも心がけてください。
気温や道の状況、体力などによって左右されるため調整は必要ですが、「1時間歩いて10分休む」程度を目安にすると良いでしょう。
休憩中はザックを降ろす、必要に応じて水分や行動食を摂るなど、しっかりと体を休めることが大切です。

 

■【シーン別】山道の歩き方のコツ

【シーン別】山道の歩き方のコツ

 

山道の上手な歩き方は、登り道なのか、下り道なのかによっても異なります。シーン別に、どのような歩き方をすれば良いのかも覚えておくと便利です。
登り道・下り道・急斜面の3つのシーンごとに、歩き方のコツをご紹介します。

 

・登り道の歩き方

登り道では、歩幅を小さくする、足裏全体を地面に着けるなど、山道の基本の歩き方を心がけましょう。上半身を真っすぐに保つのが難しい時は、腕を胸の前で組んだり、バックパックのベルトをつかんだりすると、自然と上体を起こしやすくなります。
手を置く位置に困る時は、トレッキングポールを活用するのもおすすめです。

木の根や岩といった障害物や、高さのある段差はできるだけ避けて歩くことも重要です。距離ロスを防ごうとして大きな段差を超えるように歩き続けると、逆に疲れやすくなります。
多少の距離ロスをする程度なら、小さい歩幅を保ったまま歩きやすいルートをたどるようにしましょう。

また、疲れてくるとどうしても猫背になったり、目線が下を向いたりしやすくなります。しっかりと目線を上げることもポイントです。
足元を見たまま歩き続けると、他の登山者に気付かずにぶつかる、木の枝などの障害物に引っかかる、分岐点を間違えて遭難するなど、さまざまなトラブルの原因になります。

 

・下り道の歩き方

山での事故の多くは、長時間歩き続けた疲れが出てくるうえに、歩くスピードも上がりやすい下山(下り道)で起きるといわれます。
トレッキングや登山と聞くと山道を登ることをイメージしがちですが、安全に楽しむには下り道の歩き方も重要です。

下り道では、恐怖心で腰が引けやすいですが、腰が引けた状態でかかとから着地すると足が滑りやすくなります。
足指の付け根あたりに重心を置く意識を持ち、足裏全体でしっかりと地面をつかみながら歩きましょう。膝を曲げて上半身を真っすぐに保ちながら歩くと、フラットフッティングを行いやすいです。

腕は大きく振るのではなく、体の横に置くこともポイントです。手を前に出して大きく振ると、姿勢が崩れたり、スピードが出すぎたりする原因になります。
難しい時は、手を腰に当てて胸を張るようなイメージで歩くのがおすすめです。

 

・急斜面の歩き方

急斜面を登る時は、真っすぐではなくジグザグに登っていきましょう。歩く距離自体は延びてしまいますが、体にかかる負担を軽減できます。
道幅が狭い登り道で、斜めに移動するのが難しい時は、足をがに股気味にすると楽に歩きやすいです。

下り道の急斜面も、真っすぐではなくジグザグに歩くのが基本です。段差が大きな階段などは、体を横向きにして下ると、体に負担がかかりにくくなります。

 

■正しい歩き方で山道を快適に楽しもう

町中の道路と異なり、山道はしっかりと整備されていないことが多いです。比較的道が整備されている人気の山だとしても、急な斜面を歩く機会はあるでしょう。
疲れたり、けがをしたりするのを防ぐために、トレッキングの際は正しい山道の歩き方を意識することが大切です。

足裏全体で着地する、歩幅を小さくする、ペースを保つなどの歩き方は、あらゆる山道で使えるものです。これからトレッキングや登山にチャレンジしてみたい方は、ご紹介した歩き方の基本をマスターしておきましょう。

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