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outdoor2024.08.08

夏の山登りは気温に注意! 安全に楽しむための服装のコツ

トレッキングやハイキングは、日常では堪能できない豊かな自然を楽しめるのが魅力のアウトドアアクティビティです。特に、気温が上がる夏場はさまざまな景色を拝むことができます。
多くの動植物を見たり、秋冬は入山が制限されていた場所に行ったりできる反面、熱中症や虫刺されなど、夏ならではの注意点も多いです。快適に山登りを楽しむには、十分な準備が欠かせません。
ここでは、夏の山登りの際に注意したいポイントをご紹介します。

 

【目次】

■夏の山登り・ハイキングならではの魅力は?

■夏の山登り・ハイキングでの注意点

・日焼け対策

・水分補給

・虫よけ対策

・汗冷え対策

■夏の山での服装のポイント

・レイヤリングを行うのが基本

・速乾性に優れた服を用意しよう

・レインウェアも必須!

■服やアイテムをそろえて夏の山を楽しもう!

 

■夏の山登り・ハイキングならではの魅力は?

トレッキングやハイキングは、厳冬期の雪山などを除けば、基本的には1年を通して楽しめるアクティビティです。
特に、気温が高くなる夏場は標高が高い山も雪解けしているので、アイゼン(靴に装着する滑り止め)のような本格的な雪山装備は必要ありません。トレッキングやハイキングを行える山の選択肢が多く、好きな場所にチャレンジしやすい環境といえます。

また、標高が100m上がると気温は0.6℃ほど低くなるとされています。涼しい環境で体を動かせる点も、夏の山登りのメリットです。
夏に姿を見せる高山植物や動物などを眺めながら、山歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

■夏の山登り・ハイキングでの注意点

夏の山登り・ハイキングでの注意点

 

気温が上がる夏は、トレッキングやハイキングをはじめ、さまざまなアウトドアを楽しめるシーズンです。
一方で、安全に山登りを楽しむには、夏ならではの対策も必要になります。夏のトレッキングやハイキングシーンでは、以下の点に注意が必要です。

 

・日焼け対策

夏は、1年間の中で最も日差しが強く、紫外線も多く降り注ぐ季節です。地表に降り注ぐ紫外線は、標高が高い場所ほど強くなります。これは、標高が高くなると上空にある大気の量が減り、空気中のチリやホコリなどによる紫外線の散乱が起こりにくくなるためです。

夏の山登りでは、グローブや帽子、アームカバー、日焼け止めなどを使って紫外線対策を行いましょう。薄手の長袖を着て、肌の露出を減らすのも有効です。

また、紫外線は皮膚だけでなく、目にも悪影響を与えます。紫外線カット率または紫外線透過率が明記されている、UVカット機能を備えたサングラスも用意しておくと安心です。

 

・水分補給

気温が高い夏場は、たくさんの汗をかくものです。山道を歩き続ける山登りの際は、普段よりも汗をかく量が増えます。熱中症や脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給を心がけることも大切です。

人の汗には、水分に加えて塩分も含まれています。水を飲むだけでなく、スポーツドリンクや塩タブレット、塩飴なども適宜活用して、汗で流れ出た塩分も補給しましょう。

ただし、必要以上に水を用意して荷物が重くなると、体力を余計に消耗する原因になります。途中で水を購入できる場合は必要最低限にとどめるなど、持ち運ぶ荷物の量を意識することが、山登りを快適に楽しむコツです。

 

・虫よけ対策

緑豊かな山の中には、蚊やアブ、ハチ、ブヨなど、多くの人を刺す虫が生息しています。虫刺されによるトラブルを防ぐために、虫よけ対策も必須です。

一般的に、虫の多くは香りの強いものに寄ってきます。トレッキングやハイキングの際は、香水や整髪料といった香りの強いものをつけるのは控えましょう。
ハチのように色が濃いものに反応する虫もいるため、黒色の服の着用を控えるのもおすすめです。
そのうえで、虫よけスプレーや持ち運びできる蚊取り線香などを活用すれば、虫刺されを防ぎやすくなります。

また、標高が高い場所ほど虫の数は減ります。山の難易度やメンバーの体力などにも左右されますが、あえて標高が高い場所でトレッキングやハイキングを行うのも有効です。

 

・汗冷え対策

気温が高いとはいえ、夏の山でも低体温症になるリスクはあります。前述のとおり、標高が100m上がると気温は0.6℃ほど下がります。
海抜0m地点にある都市部の気温が25℃の場合、標高1,000mの山頂の気温は19℃、標高2,000mの山頂の気温は13℃ほどしかありません。

木などの障害物が少ない稜線や山頂は、強い風にさらされるので、体感気温はさらに低くなるでしょう。衣類が汗でぬれた中で風を受けると、汗冷えを起こして低体温症に陥る恐れがあります。
汗をかいて服がぬれたらすぐに着替える、速乾性に優れた衣類を着用する、上着を用意するなど、汗冷え対策も必須です。

 

■夏の山での服装のポイント

夏の山での服装のポイント

 

トレッキングやハイキングを楽しむには、環境に適した服装で挑むことが大切です。気温が高く熱中症のリスクがありながら、低体温症に陥る場合もある夏の山登りでは、どのような服を用意すれば良いのでしょうか。
夏の山を楽しむ際は、次の3つのポイントを意識して服を選びましょう。

 

・レイヤリングを行うのが基本

夏に限らず、山は天候が変わりやすいものです。気温が急に上がったり、下がったりしても対応できるように、レイヤリング(重ね着)を行うことを徹底しましょう。
服装をアウターレイヤー(上着)・ミドルレイヤー(中間着)・ベースレイヤー(肌着)の3つに分けて、気温や体温の変化に応じて脱ぎ着するのが基本です。

その日の天候や山の標高次第では、夏でも肌寒さを感じる可能性があります。暑いからといって、半袖シャツ1枚だけで山登りを行うのは基本的には避けてください。
気温が高い低山でのトレッキングやハイキングだとしても、薄手の長袖シャツやタイツなどを着用し、肌の露出を避けると安心です。

 

・速乾性に優れた服を用意しよう

気温が高い日は汗をかきやすくなります。汗で服がぬれっぱなしになると汗冷えを起こす恐れがあるため、速乾性に優れた服を用意することもポイントです。
ウールや化学繊維でできているウェアは、速乾性に優れているので、山登りシーンに適しています。

反対に、綿素材でできたジーンズなどは、汗が乾きにくい、ストレッチ性が低く動きにくいといった特徴があるため、アウトドアシーンにはあまり向きません。

 

・レインウェアも必須!

山は平地に比べて天気が変わりやすく、晴れていたのに急に雨が降り始めることもあります。特に、夏の山は午後になると積乱雲が発生しやすく、夕立や雷になる可能性が高いです。

晴れ予報だとしても、必ずレインウェアを用意しておきましょう。雨にぬれたまま歩き続けると体が冷えてしまい、低体温症に陥る恐れがあります。
また、悪天候が予想されて安全を確保できない可能性がある時は、トレッキングやハイキングの中止・延期を検討することも重要です。

 

■服やアイテムをそろえて夏の山を楽しもう!

夏は、トレッキングやハイキングなどのアウトドアアクティビティを満喫できる季節です。都市部よりも涼しい環境で、豊かな自然を楽しむことができます。

一方で、気温が高く汗をかきやすいため、熱中症や脱水症状などの対策は欠かせません。汗冷えによる低体温症にも注意が必要です。
ご紹介した内容を参考に、安全に夏の山を楽しむための準備を済ませておきましょう。

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