登山には水筒を用意しよう! 水筒のタイプや選ぶ際のコツとは
登山の際に忘れてはいけないのが「水」です。水を入れるための水筒は、登山シーンで欠かせないアイテムのひとつといえます。しかし、水筒は多くの商品が販売されているため、どれが登山用に適しているのかわからないという方が多いかもしれません。市販のペットボトル飲料で済ませているという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、登山シーンで水筒を用意するメリットや、登山で使える水筒のタイプ、選び方のポイントなどをご紹介します。
【目次】
■登山には水筒を用意しておこう
普段よりもたくさんの汗をかく登山やトレッキングなどのシーンでは、こまめな水分補給が欠かせません。登山者が多く売店や自動販売機が整備されている山は別ですが、山中で飲み水を確保できる場所はあまり多くありません。そのため、基本的には登山中に必要な水分は、あらかじめ水筒に入れて持参する必要があります。
水分補給をするだけなら、市販のペットボトル飲料でも行えます。しかし、登山用水筒は、ザック(リュック)を降ろさずに水分補給ができる、丈夫で壊れにくい、飲み物の温度を保ちやすいなど、便利な機能が揃っているアイテムが多いです。
保温効果が高い水筒の場合は、コーヒーやインスタントラーメンを作る際にも重宝します。本格的な登山シーンでは、ペットボトルよりも水筒を持ち歩くのがおすすめです。
ただし、ハイキング程度の軽い登山なら、軽く持ち運びに便利なペットボトルでも問題はありません。用途に応じてそれぞれを使い分けると良いでしょう。
■登山で使える水筒のタイプ
登山用に適した水筒は、使われている素材や形状から、プラスチックタイプ・ソフトタイプ・ハードタイプ・ハイドレーションタイプの4種類に大きく分けることができます。それぞれ特徴が異なるので、商品を選ぶ前に違いを知っておきましょう。
・プラスチックタイプ
軽さと適度な丈夫さを両立しているのが、プラスチック製の水筒です。荷物が多くなりがちな登山シーンにおいて、軽く持ち運びしやすいのは大きなメリットといえます。
また、プラスチック製ではあるものの、熱湯を入れて使える商品があるのも魅力です。
飲み口が広い水筒の場合は、飲み物を入れる以外にも、ナッツやチョコレートといった行動食を入れるケースとして活用することもできます。
・ソフトタイプ
柔らかい素材でできていて、使い終わったら折りたためるタイプの水筒です。飲み終わった水筒はコンパクトにしまえるので、リュック内の場所を取りません。水分量でサイズを変更できるので、複数の水筒を持ち歩きたいシーンで便利です。
軽さに優れているのも魅力ですが、プラスチックタイプやハードタイプに比べると少し丈夫さで劣ります。
・ハードタイプ
ステンレスやアルミといった素材で作られた、硬く頑丈なタイプです。保温力や保冷力が高い商品が多く、飲み物の温度を長時間キープできます。保温力に優れた水筒に熱湯を入れておけば、バーナーなどを用意しなくてもコーヒーやインスタントラーメンを楽しむことが可能です。
湯たんぽの代わりに使うのも良いでしょう。
・ハイドレーションタイプ
柔らかいソフトパックに飲水用のチューブをつけたのがハイドレーションタイプです。水筒を取り出さなくても水分補給が行えるため、いちいちリュックを降ろす必要がありません。歩きながらでも、こまめに水分補給を行うことができます。
トレイルランニングや長時間の登山といったシーンでは、ハイドレーションタイプの使用が最適です。
ただし、形状が他の水筒と異なるため、洗うのに手間がかかったり、飲み方にコツが必要だったりする場合もあります。登山前に一度使って慣れておくと良いでしょう。
■登山用の水筒の選び方
登山用の水筒は、タイプや容量などの異なる多くの商品が販売されています。どれくらいの水が必要か、どれが使いやすいかなどを踏まえて、シーンに適したものを選ぶことが大切です。
登山用水筒を選ぶ際に確認したいポイントを、3つご紹介します。
・容量で選ぶ
登山用水筒を選ぶ際に重要なのが、どれくらいの水を入れられるのかです。脱水状態になるのを防ぐために、登山する季節や時間に応じて、十分な水が入る容量の水筒を用意しましょう。
登山シーンで必要な水の量は、以下の式で大まかな量を計算できます。
・脱水量(ml)=荷物と体重の合計(kg)×行動時間(h)×5
例えば、体重50kgの人が10kgの荷物を背負いながら、往復6時間ほどの登山を予定している場合は、1.8L程度の水分を用意しておいた方が良いとわかります。夏場などの汗をかきやすいシーンでは、さらに必要な水分量が増えるはずです。
ただし、大容量の水筒1つだと使いにくさを感じたり、リュック内の重さが偏ったりする可能性があります。ハイドレーションタイプとハードタイプの水筒を使い分ける、小さいプラスチックタイプの水筒を複数用意するなど、いくつかの水筒に水を分散させておくのがおすすめです。
また、山によっては山頂に売店や自動販売機があることも考えられます。水分を現地調達できる場合もあるので、登る山の情報も踏まえて必要な水筒のサイズを決めると良いでしょう。
・フタの開けやすさで選ぶ
水筒の使いやすさは、フタの開け閉めのしやすさに左右されます。フタを開けるのに手間がかかる水筒は避け、使いやすい商品を選びましょう。水筒のフタの形状は、大きくスクリュータイプとワンタッチタイプに分けられます。
【スクリュータイプ】
フタをクルクル回して開閉するタイプです。水を入れやすく、構造がシンプルなので洗い物も簡単です。飲み口が大きいほど飲みやすいですが、フタを開ける際などに中身がこぼれてしまうこともあります。不安な場合は、飲み口が小さめの商品を選ぶようにしましょう。
【ワンタッチタイプ】
ボタンひとつでフタを開閉できるタイプです。片手でフタを開けられるため、手軽に水分補給を行えます。移動中の衝撃でフタが開くのを防げる、ロック機能付きのアイテムだと便利です。
ただし、ワンタッチタイプはスクリュータイプに比べて飲み口が複雑な構造をしています。飲み口を取り外せるなど、簡単にお手入れができるかどうかも確認しておくことが大切です。
・フックやホルダー付きだと便利
登山シーンでは、フタにフックやホルダーが付いている水筒も便利です。フタにフックが付いているタイプなら、登山中にフタを落とす心配がなくなります。
また、フック以外にもカラビナやストラップを搭載した水筒もあります。リュックの外側やズボンに引っかけて持ち運べるので、リュックの中から取り出す必要がなくなり便利です。より簡単に水分補給を済ませたい方は、水筒の構造にも着目してみることをおすすめします。
■自分に合った水筒を探して登山を楽しもう
汗をたくさんかく登山の際は、こまめな水分補給が欠かせません。飲み物を持ち運べる水筒は、必ず用意しておきたいアイテムのひとつです。複数の水筒にスポーツドリンクと真水などを分けて持ち歩いておけば、水分補給だけでなく、怪我をした際などに傷口をすぐ洗えます。
また、保温性に優れた水筒なら、バーナーやケトルがなくても温かい飲み物を飲むことも可能です。
登山用の水筒には多くの種類があります。どのような山に登るのか、どれくらいの容量が必要なのかを踏まえて商品を選ぶことが大切です。
今回ご紹介した内容を参考に、水筒を用意して快適に登山を楽しみましょう。
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