ノックバットは普通のバットと何が違う? ノック練習を効率化するバットの選び方
バットで打ったボールを捕球する「ノック」は、野球の守備力向上に欠かせない重要な練習方法です。ただし、ノック練習の効率はノッカーが放つ打球の質に左右されてしまいます。
何度もバットを振ることになるノッカーの負担を軽減し、練習の質を保つために、ノック用にノックバットを用意しておくのがおすすめです。
ここでは、野球の練習に使えるノックバットの概要や選び方、ノックの打ち方のコツをご紹介します。
【目次】
■ノックバットは普通のバットと何が違う?
ノックバットとは、野球やソフトボールのノック練習で使用するバットのことです。試合で選手が使用する一般的なバットに比べて長尺で、細く軽めに作られています。
一方で、ノックバットは軽量で、できるだけ軽い力でスイングできるように設計されています。通常のバットより長さがあり遠心力を使えるため、外野へのノックでも楽にボールを飛ばすことが可能です。
また、バットのヘッドが弾丸形状になっているのもノックバットの特徴です。バットは、グリップ部分から打点(芯)まで距離があるほど、遠心力を使ってボールを遠くに飛ばしやすくなります。
ノックバットは弾丸形状にすることで、芯をバットの先端部分に持って行き、楽にボールを飛ばせるように工夫されています。
■ノックバットは素振り練習にも使える!
ノック練習ではなく、バッティング練習にノックバットを活用することも可能です。ノックバットは細く軽いため、普通のバットよりも速くスイングすることができます。
速いスイングスピードに体を慣らすために、素振りをノックバットで行ってみるのも良いでしょう。
ただし、ノックバットはあくまでもノック練習で使うために作られています。一般的なバッティング練習で使用すると、バットの破損などにつながる恐れがある点には注意が必要です。
■ノックバットを選ぶ時の3ポイント
ノックバットは、自分が使いやすいものを選ぶことが大切です。ノックバットを購入する時は、次の3つのポイントを確認することをおすすめします。
・素材
ノックバットは、素材によって打球感や使用に適したボールの種類が変わります。バット本体の軽さを重視しているため、一般的には木製のものが多いです。
使われる木材には複数の種類がありますが、柔らかい打球感を重視したい方は、朴(ほお)が使われたノックバットを選ぶのが良いでしょう。適度なしなりがあるため、打ちやすさにも優れています。
ただし、朴は衝撃に弱いため、硬式球を打つと打球面が凹む恐れがある点に注意が必要です。
軽さと強度を両立した木製のノックバットを探している方は、本体部分に朴を使い、打球面を硬いメイプル材で覆ったタイプを選ぶことをおすすめします。
軽さよりも打球の飛距離やバットの耐久性を重視したい方は、金属製のノックバットが最適です。
・長さ
ノックバットの長さも、使用感を大きく左右します。打球のコントロール性を重視したい方は、ノックバットの中でもラインナップが多い90cm前後の商品を選ぶのがおすすめです。
内野ノックを行う、少年野球で守備範囲がそこまで広くないなど、打球の飛距離を出す必要がない時は、一般的なバットと長さが同じくらいのノックバットでも問題ありません。
一般的なバットと似た長さのノックバットなら、ノックに慣れていない方でも扱いやすいでしょう。
反対に、外野手へのノックをはじめ、ボールを遠くに飛ばす必要がある時は、より長尺で遠心力を効かせやすいノックバットを用意すると便利です。長い分扱いは難しくなりますが、軽い力で飛距離を出すことができます。
ただし、材質やボールの当たり所によっては、バットが折れてしまう可能性がある点に注意が必要です。
・重さ
重たいノックバットを使うと、すぐに疲れてしまう可能性があります。ノックバットの重量も確認しておきましょう。
ノックバットは一般的なバットよりも軽めに作られていますが、ノックに慣れていない方は、できるだけ軽さに優れたノックバットから使い始めることをおすすめします。
ただし、ある程度重さがあるバットの方がスイングしやすく、打球をコントロールできることも考えられます。自分が使いやすい重さのバットを選ぶことが大切です。
■ノックバットでノックを上手に打つ方法
使いやすいノックバットを用意したとしても、選手がいない場所にボールが飛んでしまうようでは、効率的な練習にはなりません。ノック練習で狙った場所にボールを飛ばすには、打ち方のコツを習得する必要があります。
ノックの基本的なポイントは、トスの上げ方です。トスを安定して上げることができれば、ボールを打つ位置も安定します。結果として、狙った場所にテンポ良くボールを打ち出せるでしょう。
ノックの打ち方のポイントは、以下のとおりです。
【内野ノック】
内野ゴロを転がす時は、ボールのやや上側をノックバットで叩きます。バットは水平方向に動かすか、振り下ろすようにスイングするのがおすすめです。
ボールの真ん中近くを水平に打ち抜くとライナー気味の打球に、振り下ろすようにボールの上部を叩くと高いバウンドの打球になります。
【外野ノック】
フライを打ちたい時は、ボールのやや下を水平に打ち抜きましょう。フライの上がり方は、スイングの軌道ではなく、ボールを叩く位置で調整します。しっかりバットを振り切ることもポイントです。
打球を真上に上げる必要があるキャッチャーフライを打つ時は、普段よりも高くトスしてアッパースイング気味に打つと、きれいにボールが上がります。
■ノックバットで守備練習の効率を高めよう!
ノック練習は、チームの守備力向上に欠かせない重要な練習のひとつです。ただし、長時間たくさんのボールを打ち続けると、疲れから打球の質が落ちてしまったり、狙った場所にボールが飛ばなくなったりすることも考えられます。
ノッカーの負担を軽減するために、ノックバットを用意しておくと便利です。
細長くバランスが先端よりになっていて、スイングスピードを上げられるため、素振りに使うのも良いでしょう。
ただし、ノックバットは商品ごとに素材や長さ、重量などが異なります。自分が打ちやすいバットを選ぶことが大切です。
ご紹介した内容を参考に、使いやすいノックバットを用意して、守備練習の質を高めましょう。
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