golf2024.08.22

ヤマハ新「インプレスドライブスター」アイアンも2モデルに分かれて進化

先日、2代目モデルとなる「インプレスドライブスター」シリーズを発表したヤマハ。ドライバーは「TYPE/D」と「TYPE/S」の2ラインとなり、ユーザーが求めるつかまり性能に応じて選べるラインアップとなったが、新しい「インプレスドライブスター」はドライバー同様にアイアンもつかまりのいい「TYPE/D」と、つかまりすぎない「TYPE/S」の2ラインとなった。

この背景には、「超飛び系アイアン」のユーザー層が広がりつつあることがあるだろう。

「インプレスドライブスター」の前身となる「インプレスUD+2」シリーズは、アイアンにおいても「飛ぶ」ことのメリットを前面に打ち出して「超飛び系アイアン」ブームの火付け役となったモデル。もともとは飛距離が落ちてきたゴルファーや、アイアンで飛ばせないアベレージゴルファーがターゲットだったため、つかまりのいい設計がベースにあったが、「超飛び系アイアン」が広く認知されるようになったいまでは、従来のターゲット層を超えて、中・上級者においてもこの飛びが求められるようになりつつある。

今回、「TYPE/D」「TYPE/S」と2モデルに分化したことによって、広がったユーザー層をもれなくカバーできるようになった。

しっかりつかまえて飛ばせる「TYPE/D」アイアン

ほどよいつかまりで飛ばせる「TYPE/S」

新しい「インプレスドライブスター」アイアンの大きな特徴の1つは、「長さ」だ。超飛び系アイアンが飛距離を求めるあまりクラブ長さが長くなり扱いにくさを感じる人が増えているなか、前モデルより0.25インチ短尺化（#7で38インチ）。振りやすさを犠牲にせずに前モデルを上回る飛距離性能を実現している点が大きな進化ポイントだ。

この背景にはヘッドに採用した高強度素材「X37」の効果が大きい。強度の高い素材を一体精密鋳造することによりソールの肉薄部分の拡大に成功。高初速化と併せてヘッドの軽量化も可能になり、生じた余剰重量をタングステンウェイトとしてソール後方に内蔵し低・深重心化することで、高弾道化が進んだ。

素材に「X37」を採用した一体鍛造が極薄ソールを可能とし、フェース下部の初速性能をアップさせている

タングステンウェイトの質量は、「TYPE/D」では41g（#7）、「TYPE/S」では77g（#7）にも及ぶ。#7で25度と、「インプレス UD+2」や先代「インプレスドライブスター」と同じ超ストロングロフト設計ながら、過去のモデルを上回る高弾道が得られるのはこういった進化によるものだ。

ソール後方の内部には大容量タングステンウェイトを搭載

また独自のリブ構造によって、ボールの打点にヘッドの重心と図心（形状上の最もたわみやすい中心点）を最大限近づける設計としたことで、実打点の反発力を最大化し、高い初速性能を実現している。

これらによって、前モデルと比べて長さは短くなっても飛距離はもとよりトータル性能が大幅に向上しており、3.5ヤード（TYPE/Sの#7によるマシンテスト）の飛距離アップに加え、打ち出し角が0.9度アップ、最高到達点の高さが１ヤードアップし、グリーンに球が止まりやすくもなっている。

「TYPE/D」は正統派ながら安心感のある大きめの顔と抜群のつかまりを備え、ドライバーと併せ、ユーザーが求める性能を得やすく進化、「TYPE/S」は、中上級者も納得する正統派の顔で適度なつかまりを実現する。

独自のリブ構造「3Point Resonance Technology(3ポイントレゾナンステクノロジー)」が「重心」「図心」「打点」の3点を1点に近づけ、反発効率が向上

新しい2つの「インプレスドライブスター」アイアンの登場は、「超飛び系アイアン」の可能性を大きく広げるものだ。飛距離に魅力を感じながらも、既存の「超飛び系」は顔や打感の違和感、つかまりすぎるなどの理由で敬遠していた人にとって、「TYPE/S」の存在は画期的だし、飛んでつかまるのはいいけれど、長くて扱いにくさを感じ始めていた人にとって、「TYPE/Ｄ」は大きな可能性を秘めている。

「TYPE/D」は安心感のある大きめのヘッド形状、「TYPE/S」は構えやすいシャープな形状に

通常セットは#7~PWまでの4本セット。

他にも別売で#5#と#6のロングアイアンとA(ロフト42度)、AS(ロフト48度)、S(ロフト55度)の計3種のウェッジも登場。ゴルフ5ではロング・ミドルアイアンの代わりにUTを組み合わせるなど、お客さま一人ひとりの個性に合わせてフィッティングを実施。「インプレスドライブスター」だけで幅広いセットを提案することができる。

UTかロングアイアンか悩んでいる人はぜひチェックしていただきたい。