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running2023.05.29

シューフィッターによるナイキ ランニングシューズ(シリーズ)レビュー

ナイキのランニングシューズの中でも特に注目のシューズ(シリーズ)をレビューしました。ワンランク上の走りを目指す。そんなあなたへ!ぜひ、ランニングシューズ選びの参考にしてください。


【ナイキ ヴェイパーフライ 3】


通常のモデルチェンジサイクルではなく2年の歳月をかけた満を持してのフルモデルチェンジした今回のヴェイパーフライ3

シューズミッドソール内側に印字されるようにまさに“オリジナルスーパーシューズ“、このカテゴリーのスタンダード、2017年からはじまったまさに“速く走る概念を変えた”モデルシリーズですね。

その象徴とも言えるスプーン状カーボンファイバープレート、フライプレートを反発弾性が高いNike ZoomXフォームがサンドイッチした仕様。

今回のヴェイパーフライ 3では40mmの厚さというルールギリギリの中で、アウトソールを削り、フォームの量を増やし、さらに前作よりも微量ながら軽量化も実現する仕上がり。より速く走る機能性を増した最新モデルです。


【ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト%】


ナイキの誇るクッション機能性が全て入った夢のトレーニング兼レーシングモデル。

ヒール部にはデイリートレーナーに使用される、弾性と安定のバランス感に優れた素材Reactフォーム、中足部から先までは、反発弾性マックスの素材Nike ZoomXフォーム、そしてその真下にビジブルのナイキ定番クッションユニット ズーム エア ポッドが鎮座。

この3つの機能性が着地から蹴り出しを同時に作用してサポートする、まさにクッションの“豪華リレー” カーボンプレートではなく樹脂プレートを採用することで、蹴り出しはロイター板感覚というより、シンプルに跳ねる感覚。

スイートスポットが広く、履きこなすような難しさもないことから、市民ランナーのレースシューズの定番化したモデルとなっています。


【ナイキ ストリークフライ】


海外で盛んな1マイルから5K、10Kといったショートディスタンスレース仕様のモデル。

ナイキが誇る最強反発素材ZOOMXフォームをフルレングスで使用し、ヴェイパーシリーズよりそれを薄く設計して接地感を高め、また、足の回転をサポートする超軽量モデルに仕上がっています。

ミッドソールにはカーボンプレートではなく足の捻れをコントロールする樹脂製のシャンクが採用されるなど、まさにランナーの動きに追随する機能性にフォーカスしたレーシングフラットモデルです。

ストリークシリーズは、今も昔も変わらず接地感、グランドフィーリングあるショートディスタンスレース、インターバルトレーニング用シリーズとしてラインナップされてきました。


【ナイキ ズーム フライ 5】


2017年Breaking2後の発売されたシリーズ初代モデルはヴェイパーフライ4%の弟分のような存在であったが、5世代目の現行モデルは、デイリートレーナーモデルの定番素材リアクトで、リサイクルZoomXフォームを包み込んで、さらにそれにカーボンプレートがサンドイッチした複雑な構造になっています。

これは反発弾性と安定感を両立するような機能性を求めた結果で、まさにデイリートレーナーのように安心感がありつつも、よりポップにバウンドしてペースキープを応援するようなモデルになっています。

SUB4ランナーだけではなくて、耐久面から言ってもヴェイパーフライがレースデイシューズのランナーのテンポアップトレーニング用としてもピッタリ。


【ナイキ ペガサス ターボ ネクスト ネイチャー】


これぞ、ナイキのシンプルなテンポアップシューズという存在。ペガサスという名前からも想像がつくように、デイリートレーナーのペガサスに最も近い存在のシューズと言えます。

ZoomXフォームのみで構成され、カーボンプレートが搭載されていないミッドソールは、ソフトでバウンシーなテンポアップするのにこれ十分なクッションを持つ。

そして、アッパーは50%以上リサイクル素材が使用されていてネクストネイチャーという名前も付属するサステナブルな要素も満載のシューズになっています。

テンポ ネクスト%やズーム フライ 5とは違ってかなりシンプルな構造ゆえ、履くランナーを選ばないテンポアップシューズとも言えますね。


【ナイキ リアクトシリーズ】

ナイキの代表的なモデルペガサスがズーム エア搭載モデルであるのに対して、ナイキ リアクト インフィニティ 3、その弟分リアクト マイラー 3は、TPUをブレンドした素材Reactフォームをミッドソールにワンピースで搭載したソフトでバウンシーなクッションが特徴のモデルシリーズ。

同時に踵部を包み込むように外付けされたヒールクリップが安定感を出すロッカー構造のソール持つ側面もあり、怪我を予防するというコンセプトでナイキ デイリートレーナーの一端を担うラインナップ。

シンプルな構造のリアクト マイラー 3は、コストパーフォーマンスに優れたモデル、ニットアッパーのナイキ リアクト インフィニティ 3は、足型を選ばないモデルに仕上がっています。


【ナイキ インヴィンシブル 3】


ナイキのマックスクッションスタイル、デイリートレーナーモデルであるナイキ インヴィンシブル 3は、速く走る概念を変えたあのヴェイパーフライシリーズで使われている分子レベルで最強の素材Pebax®由来のミッドソールを持つモデル。

レーシングモデルのヴェイパーフライシリーズとは、ブレンドする素材レシピも違えば、生成プロセスも違うので、デイリートレーナーとして必要な耐久性もしっかり、クッションはもちろんのこと安定感をも併せ持つ、まさにマックスクッションスタイルになっています。

デイリーマイルのジョグに最適であるが、このPebax®特有のバウンド感は特にLSDなロングディスタンスで履きたいシューズですね。
 




 


<著者プロフィール>

ランニングシューズフィッティングアドバイザー

藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)


日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持


・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン) 

・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)

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