箱根駅伝区間独走!中央大学・吉居駿恭が語る高速シューズ『Nike ZoomX Vaporfly NEXT% 4(ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト% 4)』

厚底カーボンシューズの先駆けであるVaporflyシリーズ。NEXT% 4代目を履いて箱根駅伝を沸かせた男がいた。2025年の幕開けとともに序盤から飛び出し1区を独走した吉居駿恭選手(中央大学)だ。3年前、兄大和選手(トヨタ自動車)が駆け抜けたのと同じ1区で区間賞を獲得。そのとき彼の足元にあったのは「Nike ZoomX Vaporfly NEXT% 4」(以下、Vaporfly 4)だった。なぜ吉居選手は大舞台でこのシューズを選んだのか。アルペングループのランニングスペシャリスト国松氏との対談の中でその理由を明かしてくれた。
吉居駿恭選手(左)とスポーツデポ・アルペンのランニングスペシャリスト国松氏(右)
――2025年箱根駅伝を振り返って
吉居:12月に監督から1区と言われ、飛び出す想定でイメージをつくっていました。けれど、直前に序盤では飛び出さずついていくプランへの変更を伝えられ、そのときは受け入れたんです。ただ、スローペースだったのと、記録も狙いたかったので仕掛けました。そしたら、後ろがついて来なかった。兄も飛び出して区間賞をとっているので、自分もやりたいなって。やるんだったら、最初の最初だと思いました。
――箱根駅伝ではVaporfly 4を履かれましたが
吉居:Vaporfly 4は、自分のピッチというか、回転をしっかり出せる点が気に入っています。後半きつくなったとき、跳ねるだけの靴だと後ろで足を蹴り上げてしまうイメージがあります。そうなるとペースをキープできない。Vaporfly 4は前で回転を出せるので、ピッチのまま3分切りペースで押していける自信があり、選びました。
国松:箱根駅伝を見て、そこから陸上を始める方もいると思いますが、だいたい4月に入学したらロードではなく、トラックから入ります。ですので、はじめは陸上スパイク、もしくは薄底のシューズを使う。要は20㎜以下のトラックの規定に基づいたシューズを履くわけです。その感覚でほとんどのシーズンを過ごすと、ロードに移行したとき感覚が変わってきます。スパイクと同じ感覚でVaporfly 4が履けるなら移行しやすい。トラックシーズンで鍛え上げた体感をそのままVaporfly 4に落とせるのは「いいな。買おうかな」と思えるポイントなんじゃないでしょうか。
吉居:厚底とスパイクが違うと感じる点は、厚底の場合、反発があるので後ろに蹴り上げてしまい、それがロスにつながるところです。その点、スパイクや自分がポイント練習で使っているStreakfly 2等のシューズは蹴り上げることなく、しっかり足が前に返ってくる。今回のVaporfly 4は、反発のある厚底でありながら後ろで蹴り上げてしまう感覚がないので、シーズン通して動きを変えることなく走れます。沈み込みも少ないですし。グニャっとならずパーンと行けるところが、このシューズ最大の推しポイントだと思います。
――従来モデルとの違いはいかがですか?
吉居:Vaporfly 2はバネの感じがありますが、Vaporfly 4は前への推進力が大きく、足がしっかり前に戻ってくるところが前作から強化されていると思います。Vaporfly 3と比べるとアッパー部分がフライニットからエンジニアードメッシュに変わり、凄く安定感が出て好きですね。いままでのモデルと比べて沈み込みが少ないのもいいポイントだと思います。無駄な場所を削って細くなり、ソールも穴が空いているので軽量を求める場合もいいと思います。
国松:中足部にかけて一回シュッと狭まって、その後またガッと広がっているので、レーシングたるデザインというのが見た目からも感じられますね。あと、後ろのタブの部分とか僕は好きで。レーシングシューズは、こういうところにメッセージされていますが、今回は04。こういう隠された要素はいいなと思います。
「Vaporfly NEXT% 4」の「04」がこんなところにも印字されている
――Vaporfly 4はどういうときに履きますか
吉居:10kmからハーフが一番恩恵を受けられるんじゃないかと思います。スピードも出しやすいシューズになっていて、自分の足で行ける感じがする。回転で走りやすい分、切り替えもしやすい。トラックやポイント練習ではStreakfly 2を使っていますが、長い距離は薄くなると足へのダメージが不安になる。距離が伸びるにつれて、VaporflyやAlphaflyのように厚くしていきたいですね。
国松:長い距離になれば歩数が増える分、着地の衝撃が大きくなるので、筋肉の疲労を軽減するためにも厚みはほしいですね。東京マラソンをVaporfly 4プロトで走っているランナーさんがいらっしゃいましたが、タイムも凄く良くて。自己ベストを更新している方の割合も多かったので、長い距離も行けるんじゃないかと思います。まさに自己ベスト更新シューズ。圧倒的に軽くて、反発もあるのは、全世界のランナーが求めている能力だと思います。
これは持った瞬間軽いと感じる。足なら裸足みたいな状態です。サブ3.5以上を目指す方にいいと思います。サブ3.5ってペース的には4:50/kmですが、陸上経験がなく、社会人から始めた方が5:00/kmを切って42km走るのは結構な壁です。それをVaporfly 4はラクに達成させてくれるようなインパクトがあります。
――今後の目標は
吉居:これからトラックシーズンが始まるので世界陸上出場と日本記録更新、5000mでの13分切りを目指して頑張りたいと思います。Vaporfly 4も10km以上の駅伝で履いていくので、このシューズで区間賞、区間新、優勝という結果を出したい。今年は大学最後なので、チームで勝ちたいです。
対談に先駆けて行われたイベントでは、全国のスポーツデポ・アルペンのランニングスペシャリストたちと吉居選手がオンラインでつながり、直接吉居選手に質問する機会が設けられた。スペシャリストたちからは、レース前のルーティンや食事、箱根で1区を独走したとき何を考えていたか、壁にぶちあったときの克服方法等、様々な質問が寄せられた。「一番印象に残っているレースは?」という質問に対しては、「今年の箱根駅伝。あんな大舞台で独走できるのは、狙っていてもできないことなので」と語った。
Vaporfly 4の取り扱い27店舗54名のランニングスペシャリストがオンラインで集結し、画面越しに直接、吉居選手に質問した
栄光の箱根路に向けて、吉居選手の背中を押したのが「Vaporfly 4」だった。Vaporflyシリーズ最軽量を誇るこのシューズは、従来ロスになっていたミッドソール部分を大胆に削減。ソール裏面の溝も前作より深く、プレートが露出するような削られ方をしている。アッパーもエンジニアードメッシュに変更したことにより、足をパチッとロック。吉居選手も語っていたような安定感をもたらしてくれる。
もうひとつのアップデートポイントは反発力の向上だ。前足部のZoomXフォームの量を2mm増やすことにより、より高いエネルギーリターンが得られるようになった。加えて、カーボンプレートの角度をしっかりつけることで、カーボンのしなりによる反発を強化している。
吉居選手も沈み込みが少なくパーンと行けると語っていたが、開発段階で得られたフィードバックにおいても「沈み込み過ぎずすばやく反発が返ってくる」「上ではなく前方向に反発が働くようになった」と言われていた。スポーツデポ・アルペンではVaporfly 4の取り扱い店が27店舗に拡大している(Vaporfly 4は4月以降順次発売予定)。
【Vaporfly 4取り扱い店】
Alpen TOKYO、Alpen NAGOYA、Alpen FUKUOKA、スポーツデポ 帯広店、スポーツデポ 光星店、スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店、スポーツデポ 上大岡店、スポーツデポ 沼津店、スポーツデポ 小牧店、スポーツデポ mozo ワンダーシティ店、スポーツデポ 金沢鞍月店、スポーツデポ 福井大和田店、スポーツデポ なんばパークス店、スポーツデポ デュー阪急山田店、スポーツデポ 加古川別府店、スポーツデポ 岡山伊島店、スポーツデポ 福山店、スポーツデポ 高松伏石店、スポーツデポ 丸亀店、スポーツデポ 松山余戸店(4/4(金)オープン)、スポーツデポ 太宰府インター店、スポーツデポ 熊本インター店、スポーツデポ 大分店、スポーツデポ フレスポジャングルパーク店、スポーツデポ フラッグシップストア天久店、スポーツデポ 豊崎店、スポーツデポ 具志川店
アルペングループのVaporfly 4取り扱い店では、今回吉居選手と対談させていただいた国松さんのようなランニングのスペシャリストがあなたのご来店をお待ちしているとのこと。自己ベストを予感させてくれそうな「Nike ZoomX Vaporfly NEXT% 4(ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト% 4)」を、ぜひ店頭で手に取ってみてほしい。
また、今回のイベントは、ランナーに優れたプロダクトを届けたいという想いを同じくする、ナイキジャパンと、スポーツデポ・アルペンがワンチームとなり、今後も互いに向上していこうとする機会であったように感じる。特にナイキでは、この度アルペン限定のシューズを展開。「Air Max Verse」アルペン限定モデル(※)と「Pegasus EasyOn(※)」だ。EasyOnは、踵を踏んで足をスリップさせることで、手を使わなくても履くことができる。紐も結ぶ手間がなく、引っ張って固定することが可能だ。白と黒のカラーは、ビジネスシーンにも合わせやすい一方、ランニング発祥のシューズなので、アスリートが履いても違和感がない。対談中、吉居選手も足を通し、快適さに驚いていた。こちらもあわせてチェックしてみてほしい。
※「Air Max Verse」アルペン限定モデル、「Pegasus EasyOn」は4月以降順次発売予定
「Air Max Verse」アルペン限定モデル
「Pegasus EasyOn」カラー違いの白もあり、様々なシーンに合わせやすい