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other2021.04.13

河村勇輝、バスケットボール界の未来をアシックス共に切り拓く

日本バスケットボール界の俊英が、日本が誇るスポーツブランドとともに世界へ羽ばたいていく。東海大学2年の河村勇輝が、アシックスジャパンとアドバイザリースタッフの契約を結んだのだ。

河村は福岡第一高校で4度の全国制覇を成し遂げ、高校卒業前の2020年1月に当時最年少の18歳8カ月でB1リーグデビューを飾った。特別指定選手制度(※)で三遠ネオフェニックスの一員となり、11試合に出場して新人ベストファイブに選出された。

20年10月開幕の20―21シーズンは、横浜ビー・コルセーズに特別指定選手制度で加わった。12月末から2月末までの活動期間で、16試合のコートに立った。今春に東海大学2年生となったこのポイントガードは、将来を嘱望されている。

河村はバスケットボールを始めた当時から、アシックスのシューズを選んできた。4月2日に行なわれた契約締結の会見では、自身が用意した小学校以来の写真が紹介され、そのすべてで足元にアシックスストライプが輝いていた。アシックスのシューズをカメラへ向けて、満面の笑みを浮かべた1ショットもあった。


「小さい頃にバスケットボールを始めたときから、アシックスのバッシュを履いてきました。色々なシューズを試してみて、履き心地もパフォーマンスも良かったので、ずっと履いてきたんです」

現在はローカットモデルの『GLIDE NOVA FF』(グライドノバエフエフ)を着用している。自らのプレースタイルとの親和性を重視したチョイスだ。

「デザインはシンプルなものが大好きなので、カッコイイなと思って履いています。機能面については、スピードや俊敏性が自分の売りなので、軽量ということと足首が使いやすいことで、ローカットが気に入っています。このバッシュだからこそできる自分のプレースタイルだと思いますし、これからもこのバッシュとともに夢の実現に向かって頑張っていきたいと思っています」

東海大学の1年生として臨んだ昨年末の全日本大学選手権では、チームの2年ぶりの優勝に貢献した。河村は3ポイント王に輝いた。

Bリーグ2度目の挑戦となった横浜では、対戦相手が河村対策を立ててきた。ハイレベルなコンペティションに身を置く充実感を味わいつつ、悔しさも噛み締めた。

「昨シーズンはコロナ禍ということで、たくさんの方々のご尽力によって大学バスケットであったり、Bリーグの試合だったりが開催されました。自分もチームの優勝や勝利に貢献できた部分もあったのですが、たくさんの課題や壁にぶつかったシーズンでもありました。この経験を生かして、さらに強くなっていけるように頑張っていきます」

横浜ではカイル・ミリング監督のもとでプレーした。大学とBリーグでプレーすることにより、プレーとメンタルのキャパシティを拡げることができている。

「監督が違えばバスケットのスタイルも、ポイントカードに求める部分も変わってきますので、そこは自分のなかでたくさん学ぶことができました。今後は自分の特徴とするスピードやクイックネスをもっと生かして、スピードを使いながら幅の広いプレーをもっと磨いていければ」


2021年にやりたいことを聞かれると、「バスケットの技術の向上は当たり前のことです」と切り出し、「バスケット以外のことで言えば、大学の教員免許の取得と英語」をあげた。両親が教員という家庭で育っただけに、教員免許に必要な勉強を進めていくのだろう。

英語については、Bリーグで過ごした時間が刺激剤となった。チームの司令塔となるポイントガードを定位置とするだけに、コミュニケーションツールをおろそかにはできないのだ

「Bリーグでのプレーを通して感じたのは、英語でのコミュニケーション能力の大切さです。外国籍の監督やチームメイトとのコミュニケーションは、ホントに大事だと感じました。なので、英語の勉強もしていきたいです。時間は自分次第で作れるし、自分の時間を有意義に使っていきます」

新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態は、なおも日本を、世界を襲っている。河村自身も「昔から温泉が大好きなんですけど、こういう状況ですから」と、不要不急の外出は自粛している。外食も控えて自炊をすることで、食生活への意識が高まったのは、コロナ禍がもたらしたプラス材料だろうか。日常生活にも様々な制約が課せられているが、思考はいつだって前向きだ。

「昨年の前半はコロナ禍でバスケットができず、すごく大変な思いもしました。そのなかでも、自分に何ができないのかを再認識できて、トレーニングに励むことができました。バスケットができる環境は当たり前ではないんだ、ということに気づくこともできました」


アシックスジャパンとのアドバイザリースタッフ契約によって、河村の意見が反映されたシューズや商品が開発されていくことが期待される。

「自分の将来の目標は、日本代表のポイントガードとなって、世界で活躍することです。その夢の実現のために、アシックスのバッシュを履くことで自分のパフォーマンスを最大限に発揮できると思いますし、欠かせないものだと思います」と、河村は力強く語る。

河村にはもうひとつ、大切にする思いがある。コロナ禍という先行きの見通せない時代だからこそ、彼はバスケットボールの力、スポーツの力を信じているのだろう。


「アシックスさんととともに、バスケットの色々なことを通して日本国民の皆さん、バスケットのファンの皆さんに、希望や元気を与えられるように頑張っていきたいのです」

日本バスケットボール界の未来を切り拓く河村は、その名前どおりには「勇」ましく「輝」いていく。


※将来性豊か選手により高いレベルのプレー機会を与えるための制度。Bリーグでは16歳~22歳までの選手が、高校や大学のチームに在籍しながらプレーできる。

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