ストリングはテニスラケットと別に用意するのがおすすめ! 選び方のポイントをご紹介
テニスをプレーする際に欠かせないアイテムとして、ラケットやシューズの他にもストリング(ガット)が挙げられます。プレースタイルに大きく影響する大切なアイテムですが、ラケットに比べて影が薄く、テニス初心者の方はあまり気にしていないかもしれません。また、ガットは多くの種類があるため、経験者の方でもどれを選べば良いのかわかりにくいものです。
そこで今回は、ストリングの重要性や選び方、ガットを張る際に注意したいテンションについてご紹介します。
【目次】
■ラケットとストリングは別に用意するのがおすすめ
ストリングとは、テニスラケットに張られている細い糸のことです。ガットと呼ばれる場合もあります。
テニスにおいて、実際にボールに触れるのはラケット本体ではなくストリング部分です。自身の打ち方に見合ったストリングを選ぶようにすれば、ボールの打ちやすさやコントロール性を改善できます。
テニスラケットの中には、あらかじめストリングが張ってある状態で販売されている商品もありますが、テニスに慣れてきた中級者・上級者の方は、ラケットとストリングを別々に用意するのがおすすめです。
■硬式テニス用のストリングの選び方
テニス用のストリングは、素材や太さなどの異なる商品が多く販売されています。より快適にテニスを楽しむためには、自身のプレースタイルに適したストリングを選ぶことが大切です。
ここでは、硬式テニス用のガットの選び方をご紹介します。ストリング選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
・素材から選ぶ
テニス用のストリングに使われている素材は、大きくポリエステル・ナイロン・ナチュラルの3種類に分けることができます。打球感や回転のかけやすさ、耐久性といった特徴が素材ごとに異なるので、プレースタイルやレベルに応じたものを選ぶことが大切です。
【ポリエステル】
ポリエステル製のストリングは、テニス用ガットの中で最も硬く、高い耐久性を持っているのが特徴です。強いスピンのかかったボールを打ちやすく、コントロール性にも優れています。
ただし、インパクト時の衝撃が強いため、力のない方にはあまり向きません。ボールが飛びにくく感じることもあるので、基礎ができている中級者や上級者におすすめです。
【ナイロン】
テニス用ストリングの中で最もメジャーなのがナイロン製ストリングです。力がなくても打ちやすく、インパクト時の感覚もわかりやすいので、初心者の方に向いています。また、商品の種類が豊富で、中級者・上級者ならプレースタイルに適したものを選びやすいのも魅力です。
ただし、耐久性はあまり高くないので、張り替え頻度が増えてしまう点はデメリットといえるでしょう。
【ナチュラル】
牛の腸など、天然素材でできているストリングです。打球感やコントロール性などに優れていて、軽い力でもボールがしっかりと飛んでいきます。柔らかい打球感からシニアの方にも人気です。
ただし、ストリング自体が高額なうえに、湿気に弱く切れやすいため長持ちしません。テニスに慣れてきてから使用するのがおすすめです。
・太さ(ゲージ)を確認する
ストリングの太さは「ゲージ」と呼ばれます。ゲージも、ボールの伸び方や安定感に関わる重要な要素です。
テニス用ストリングのゲージは1.1mm~1.4mmが基本で、目安としては1.25mm未満なら細め、1.26mm以上なら太めに当たります。細めと太めのストリングの違いは、以下の通りです。
【細めのストリング】
打球感が鋭く、ボールの食いつきや伸びに優れているのが魅力です。スピンをかけやすく、少ない力でボールを飛ばせるので、力に自信がない方に向いています。
ただし、細い分耐久性は太めのストリングより劣る点に注意が必要です。ハードヒッターの方が使うと、切れやすさを感じる可能性があります。
【太めのストリング】
細めのストリングに比べて耐久性が高く、力に自信があるハードヒッターの方でも安心して使えるのが魅力です。また、ボールのホールド感に優れていて、コントロールを重視したい方にも適しています。
ただし、反発力が少ないので打球感は鈍く、スピンをかけにくいという特徴もあります。
・構造で選ぶ
ナイロン製ストリングの場合は、構造も選び方のポイントのひとつです。ナイロン製ストリングは構造から「マルチフィラメント」と「モノフィラメント」に分けられ、それぞれ使い勝手が異なります。特徴を知っておき、プレースタイルに適したものを選ぶことが重要です。
【マルチフィラメント】
複数の細い糸を束ねて、1本のストリングを作ったのがマルチフィラメントです。ナイロン製ですが、ナチュラルストリングに近い打球感を得られます。打球感と振動吸収性に優れていて、コントロール性や繊細なボールタッチにこだわりたい方におすすめです。
ナチュラルより耐久性に優れている点も魅力ですが、パワーのある方が使用すると切れやすい点には注意しましょう。
【モノフィラメント】
太い芯糸に、細いナイロンの糸を巻いて作ったのがモノフィラメントです。耐久性に優れていて、打球感がシャープなのが特徴です。ハードヒッターの方や、威力のあるボールを打ちたい方に適しています。マルチフィラメントよりも高反発で打球感は少し硬く、スピンをかけにくい点には注意が必要です。
ただし、価格がマルチフィラメントよりも安価なので、どんなストリングが向いているかわからない初心者の方は、モノフィラメントを選ぶのも良いでしょう。
■ストリングを張り替えるタイミングは?
ストリングは使っていくうちに劣化していく消耗品です。使用する頻度や練習量によって差はありますが、基本的には3ヶ月ほどが寿命の目安とされています。
具体的には、張り替えた直後のような感覚がなくなり、打球音やコントロール性が変わったと感じることが増えたら、ストリングを張り替えるタイミングです。
快適なプレー感を保ち続けるために、定期的にストリングを張り替えるようにしましょう。ストリング張り機があれば自分自身で張り替えできますが、テンションの調整などが難しいため、基本的にはストリングを購入したテニスショップなどで張り替えてもらうことをおすすめします。
■ストリングのテンションにも気をつけよう
ストリングを張り替える際は、テンションにも気を配る必要があります。テンションとは、ラケットにストリングを張る強さのことで、ボールの飛び方などに関わる要素です。
基本的には、テンションが弱いほどボールを楽に飛ばしやすく、強いほど反発力やスピードに優れます。力が弱い人は弱めのテンションが、力に自信がある方は強めのテンションがおすすめです。
初心者の方だと、自分の適正テンションがわかりにくいかもしれません。ストリングを張り替えたら、実際にボールを打って打球感や威力を確認してみましょう。使い勝手に応じてテンションを少し上げたり下げたりすれば、適正テンションに近づけられます。
■プレースタイルに応じたガットを用意しよう
ラケットに張るストリングは、種類によって打球感やコントロール性が大きく異なります。自身のプレースタイルや使用しているラケットなどに応じて、適した商品を選ぶことが大切です。
プレースタイルが定まっていない初心者の方は、いろいろな種類やテンションのストリングを使い分けて、どれが使いやすいか試してみると良いでしょう。
テニスをより楽しみたい、プレーを向上させたいと考えている方は、ラケットと併せてストリングにもこだわってみてはいかがでしょうか。
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