安定したストロークの打ち方とは? コツをつかんでよりテニスを楽しもう
テニスには、スマッシュやサーブ、ボレーなど、非常に多くのショットがあります。中でも、試合で最も使用する基本的なショットが「ストローク」です。テニスがうまくなるためには、ストロークが上手に打てることが前提といえます。しかし、なかなか安定したストロークを打つことができないと悩んでいる方もいらっしゃるはずです。
ここでは、テニスにおけるストロークの概要やフォームのコツ、打つ際に意識したいポイントなどをご紹介します。テニス初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
■テニスのストロークとは?
そもそもストローク(Stroke)とは、水かきやオールを漕ぐ動作、ギターなどを弾く際の腕の動きなどを指す言葉です。卓球やゴルフといった球技では、ボールを打つことを指してストロークと使います。
テニスにおいては、自分のコート側でワンバウンドしたボールを打つのがストロークです。ノーバウンドで相手コートに打ち返すプレーは、「ボレー」と呼ばれます。相手からのサーブを返す際もワンバウンドで返球しますが、この場合ストロークではなく「リターン」と呼び分けるのが一般的です。
また、テニスのストロークは、左右どちらの腕側でボールを打つかによって、フォアハンドストロークとバックハンドストロークの2種類に分けられます。
【フォアハンドストローク】
ラケットを持つ利き腕側でボールを打つのがフォアハンドストロークです。右利きでラケットを右手に持っている場合、体の右側がフォアハンドに当たります。
利き腕を自然に使いやすいため力を乗せやすく、強いスイングを行えるのがメリットです。利き手と逆側にボールが来た場合でも、あえて回り込んでフォアハンドで打つ選手も見かけます。
【バックハンドストローク】
利き手とは逆に来たボールを打つのがバックハンドストロークです。両手でラケットを握って打つ方法と、片手で握って打つ方法があります。
利き手と逆側で打つため、苦手にしているテニス初心者の方は多いかもしれません。しかし、バックハンドストロークを使えるようになると、プレーの幅は一気に広がります。
■ストロークを安定させるフォームのコツ
テニスの試合中、相手が自分の打ちやすいコースに打ち返してくれることは稀です。通常はコートの中を前後左右に動かされ、自分の思った通りのフォームで打つことはなかなかできません。
そのため、安定したストロークでボールを打ち返すためには、しっかりとしたフォームを固めることと、状況に応じてフォームを調整することが重要です。
最初に、ストロークの打ち方の流れと、基本的なフォームを確認しておきましょう。
【ストロークの打ち方の流れ】
1.足を肩幅くらいに開いて膝を曲げ、構えの姿勢を取る
2.ボールが飛んで来た方の足を一歩横に出し、上半身も横に向ける(ターン)
3.ラケットを後ろに引いて構える(テイクバック)
4.一歩前に踏み込み、ボールを打つ
5.ラケットを肩の辺りまで振り抜く(フォロースルー)
構える際は、相手のボールがバウンドした段階で、テイクバックの姿勢を作り終えていることを意識しましょう。ストロークが安定しない理由の多くは、ボールを打つ準備ができていないことです。早めに構えを取れていないと、しっかりしたフォームでスイングできず、パワーが乗っていない、コントロールが悪いといったミスショットにつながります。
■ストロークを打つ際のポイント
安定したストロークを打つためには、フォーム以外にも確認しておきたいポイントがいくつかあります。ストロークを打つために意識したいポイントの一例をご紹介します。
・下半身のひねりを使う
ショットの際に手や腕の力だけを使う、いわゆる「手打ち」で返球を行うと、ボールのコントロールが安定しません。筋肉量が多い下半身の力をしっかり伝えられているかを意識し、全身の力を効率的にボールに伝えることが重要です。
下半身の力を使うためのコツは、後ろ足で地面を強く蹴ること、腰を回す意識を持つことの2つです。体をひねりながらボールを打てば、自分の体重をボールに乗せられます。無理に力を入れなくても、簡単にボールが飛ばせるようになるはずです。
ラケットを引くテイクバックの動作の際に、ラケットを持っていない手を体の真横方向に出す意識を持つと、体にひねりを加えやすくなります。
また、ラケットにボールが当たるインパクトの瞬間は、前足側に体重を乗せることも重要です。前方向に体重を乗せておけば、相手のボールに力負けするのを防げます。
・フットワークを向上させる
腰を回転させてひねりの力をボールに乗せるには、余裕を持ってボールを打つ地点に入り、テイクバックを完成させておく必要があります。コート内を前後左右に素早く移動できる、俊敏なフットワークも重要です。
コート内をどこでも素早く移動できれば、その分フォームを整える余裕が生まれ、ストロークを打ちやすくなります。
・ボールの回転量を意識する
勢いがあるボールを打つ場合、ボールが飛び過ぎてアウトになってしまうことも考えられます。回転をかけてボールの飛びを抑えるのも、安定したストロークを打つためのポイントです。
テニスのストロークで使われる回転は、大きくトップスピンとスライスに分けることができます。
【トップスピン】
ボールに順回転(縦回転)をかけるのがトップスピンです。ラケット面を下に向け、ボールをこすり上げる感覚で振り抜きましょう。
ラケット面が下を向くほど回転量が増え、ボールは空気抵抗により飛び過ぎが抑えられます。ラケット面が上を向いていると回転がかからず遠くに飛んでしまうため、注意が必要です
【スライス】
トップスピンとは異なり、逆回転をかけるのがスライスです。バウンドしたボールは低く滑るため、相手が対応しにくくなります。また、スライスは球速が遅めなので、ラリーのペースを落としたい場合にも有効です。
ラケットの面を上に向けた状態で、ボールを切る感覚で斜め下方向にスライドさせます。ただし、回転をかけすぎるとボールがしっかり飛びません。練習を繰り返し、どれくらいの回転量がベストなのかを見極めることが重要です。
・相手の動きを予測する
ストロークを打つ際は、相手の動きや体の向き、スイングスピードなどから、ボールの方向と球種を予測することも重要です。相手の体勢やラケットの動きから左右どちらに飛んでくるかを判断できていれば、その分早くボールの落下地点に移動して準備を完了できます。
ただし、ボールの予測はテニスの経験値に左右されるものです。テニス初心者の方は、まずは素早いフットワークを身につけることと、テイクバックを早めに完了させることの2つを重点的に意識すると良いでしょう。
■質の高いストロークで試合を有利に進めよう
相手のボールをワンバウンドで返球するストロークは、テニスで最も基本的なショットです。ストロークの精度が上がれば、ラリーを続けられるようになり、コントロール次第ではポイントを奪うこともできるでしょう。
ストロークを安定させるためには、コツを意識しながら練習を繰り返すことが大切です。安定して質の高いストロークを打てるように、今回ご紹介したコツを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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