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other2025.03.07

バスケの「ディナイ」とは? 相手の攻撃を封じる守備の考え方

バスケットボールのディフェンスは、相手チームの選手全員に対してかけることが重要です。ディフェンスにはさまざまな方法がありますが、その中でも代表的なものに「ディナイ」が挙げられます。
ディナイとは、どのようなプレーなのでしょうか。
ここでは、バスケットボールにおけるディナイの概要や、プレーのコツなどをご紹介します。

 

【目次】

■バスケットボールのディナイとは?

■ポジショニングごとのディナイの特徴

・クローズドスタンス

・オープンスタンス

■ディナイディフェンスを決めるコツ

・手の挙げ方

・重心の位置

・ポジションの取り方

■相手のディナイディフェンスをかわすにはどうする?

■チーム全体で守備意識を高めることが大切

 

■バスケットボールのディナイとは?

バスケットボールのディナイとは?

 

ディナイ(Deny)は、拒絶や拒むといった意味を持つ英語です。バスケットボールにおいては、自分がマークしている選手にパスが渡るのを防ぐプレーのことを指してディナイディフェンスと呼びます。
パスコースに手を出してボールの通り道を塞ぐプレーなどが、ディナイディフェンスの例です。主に、ショートパスが通る位置にいるオフェンスを守っているディフェンス(2線)で使用されます。

パスは、ドリブルよりも素早くボールを動かせるプレーです。パスが通らないと、自然と攻めるスピードは遅くなります。ディフェンスを固める時間を作ることで、相手の得点を防ぎやすくなるでしょう。

さらに、相手選手はディフェンスを振り切れないと、まともにプレーすることができません。相手選手を邪魔することができ、マークを振り切られてしまっても相手の攻撃を遅らせられるのが、ディナイディフェンスのメリットです。

 

■ポジショニングごとのディナイの特徴

ディナイディフェンスは、ポジショニングからいくつかの種類に分けることができます。種類ごとの概要は、以下のとおりです。

 

・クローズドスタンス

ボールを持っている選手ではなく、マークする選手に覆いかぶさるようにパスコースを塞ぐのがクローズドスタンス(クローズドディナイ)です。
顔はボールを持っている選手に向けて、横目でマークする選手を確認しながらパスを防ぎます。片方の腕でマークする選手を押さえながら、もう片方の腕でパスを防ぐのがポイントです。

しっかりとパスコースを防げますが、マークしている選手が死角に入りやすく、裏を取られやすいというデメリットがあります。相手についていかないとパスコースができてしまうため、オフェンスに離されないための脚力も必要です。

 

・オープンスタンス

ボールを持つ選手とマークマンの中間あたりにポジショニングしてドライブを防ぐ、オープンスタンスという方法もあります。体を開いた状態で腕を広げて、ボールの動きに対して構えるのが特徴です。

オープンスタンスだと、相手がドリブル突破を仕掛けてきた時に、味方の補助に入ることができます。マークする選手とボールを持つ選手の両方を見やすく、裏を取られにくい点もメリットです。

一方で、クローズドスタンスに比べるとパスを通されやすくなります。
それぞれ特徴が異なるため、どちらが優れていると一概にいうことはできません。チームの状況に応じて、全員で同じ意識でディフェンスすることが重要です。

 

■ディナイディフェンスを決めるコツ

相手のパスを防いでオフェンスの選択肢を狭めるには、上手にディナイディフェンスを行うことが重要です。ディナイディフェンスのコツを意識しながら、日々の練習に取り組めば、ディフェンス力を高めることができます。
ディナイディフェンスを決めるコツは、以下の3点です。

 

・手の挙げ方

ディナイディフェンスでは、手を大きく広げてパスコースを防ぐことが大切です。体を大きく使った方がパスカットはしやすいうえに、ボールを持っている選手にパスをためらわせる効果も期待できます。

ただし、手でパスコースを塞げたとしても、マークしている選手に引き離されると新しいパスコースができてしまいます。パスコースを塞ぐ手と反対の手は、マークしている選手の動きを制限するように使いましょう。
しっかりと足を動かして、相手の動きについていくことも重要です。

 

・重心の位置

腰を落とした状態で手を伸ばしたら、体の重心の位置も意識しましょう。バスケットボールのディフェンスで重要なのは、相手の得点を防ぐことです。
パスを防げたとしても、相手選手にシュートを決められてしまっては意味がありません。ディフェンス中は、パスだけでなく相手のシュートを防ぐことも求められます。

いつでもリング側に戻ることができるように、重心は後ろ側に残すイメージで構えましょう。ディナイの際に重心を前に置きすぎると、ディフェンスの背後にレシーバーが回り込む「バックカット」を狙われやすくなるので注意が必要です。

 

・ポジションの取り方

パスコースをしっかり塞いでいたとしても、相手選手に振り切られてしまうと意味がありません。マークした選手から離れないことも重要です。

マークする際は、リングとマークした選手を結ぶ線の上(インライン)に入ることも心がけましょう。インラインに入るようにポジショニングすることで、ゴール方面へのバックカットを受けにくくなります。
パスを通された際に、すぐリング側にドライブされるのを防げる点もメリットです。

クローズドディナイを行う時は、相手選手との距離を少し取るようにポジショニングすると、オフェンスの動きに対処しやすくなります。

 

■相手のディナイディフェンスをかわすにはどうする?

相手のディナイディフェンスをかわすにはどうする?

 

自分たちが攻めている時に、相手チームからディナイやバンプ(相手を思い通りの方向に進ませないプレー)を仕掛けられることもあるはずです。そのような際の対処法も覚えておきましょう。

相手にディフェンスを仕掛けられて、思い通りのプレーができない時は、逆側に踏み込んでから切り返して進みたい方向に走り出すなど、フェイクを入れて相手選手を振り切るのが有効です。
カットなどの技術を駆使して相手ディフェンスを惑わせば、新しいパスコースを作りだすことができます。自分でドリブル突破を狙えるかもしれません。

また、味方選手にスクリーンをかけてもらい、ディフェンスの動きを制限するのもおすすめです。別の選手がスクリーンの後ろに走り込めば、そこにパスを通してチャンスを演出できます。

 

■チーム全体で守備意識を高めることが大切

ディナイを身につければ、相手の攻撃パターンを減らすことができます。ただし、一人でディナイディフェンスを行っても効果は期待できません。別の場所にパスを通したり、ドリブルで突破したりされてしまうでしょう。
相手の攻撃を防ぐには、チームメート全員で同じ意識を持って、ディフェンスに取り組むことが大切です。

また、バスケのディフェンスの最終目標は、パスを防ぐことではなく相手の得点を防ぐことです。パスコースを塞ぐことに全力を注ぐのではなく、シュートをさせないようにディフェンスすることを心がけましょう。

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