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outdoor2023.03.30

バトニングとは? やり方やナイフの選び方を詳しく解説

焚き火や調理など、キャンプシーンでは薪を頻繁に使います。しかし、購入したり拾ったりした大きな薪をそのまま火にくべても、なかなか着火しないはずです。
薪のサイズを調整するために覚えておきたいのが「バトニング」と呼ばれる技術です。バトニングを行えば、薪のサイズを調整したり、木を削ってものを作るブッシュクラフトに挑戦したりできるようになります。
ここでは、バトニングの概要ややり方のコツ、バトニングに適したナイフの選び方などをご紹介します。

 

【目次】

■バトニングとは?

■斧を使った薪割りとの違い

■バトニングのやり方

■バトニングに適したナイフの選び方

・ナイフの種類

・刃の素材

・刃の長さや厚さ

■バトニングで薪割りにチャレンジしてみよう

 

■バトニングとは?

バトニングとは?

 

バトニングとは、ナイフを使って太い薪を細かく割る技術のことです。必要最低限の荷物でアウトドアを楽しむブッシュクラフトにおいて、バトニングは基本的な技術といえます。

焚き火などの際に、いきなり太い薪に火をつけようとしてもなかなか着火しません。効率的に燃焼させるには、細い薪から太い薪へと順番に火を移していく必要があります。
しかし、手元に大きな薪しかないこともあるはずです。バトニングで薪割りを行えば、さまざまな大きさの薪を用意することができます。

また、バトニングで薪のサイズを調整した後に、木の棒の先端をナイフで薄く削って「フェザースティック」を作ることも可能です。フェザースティックは火口(ほくち・着火に使う燃えやすい材料)として利用できるため、着火剤を使わない焚き火にチャレンジできます。
ファイヤースターターがあれば、ナイフでフェザースティックに火をつけてバトニングで割った薪に移すなど、スムーズに焚き火を楽しめるでしょう。

このように、バトニングができるようになると、キャンプの楽しみ方を大きく広げられます。手順も比較的簡単なので、ぜひ習得しておきたいテクニックのひとつです。

 

■斧を使った薪割りとの違い

薪割りと聞くと、斧を振り下ろして薪を割るイメージを持つ方は多いかもしれません。一般的に、斧は上から振り下ろして薪に刃を食い込ませてから、薪割り台などに振り下ろします。

威力があり大きな薪を割る用途には向いているものの、重くて使いにくい、刃を振り下ろして命中させるのに技術が必要など、薪を細かくする作業には適していません。場合によっては、振り下ろした刃がそのまま体に当たり大怪我につながる恐れもあります。
ホームセンターやキャンプ場などで販売している薪は適度な大きさに割られているため、斧を使う必要はほとんどないはずです。

一方で、バトニングで使用するナイフは斧よりも軽量で携帯性に優れているうえに、刃を振り下ろす必要がないので技術や力も不要です。薪割り以外にも、拾ってきた木の枝や余った薪を使ってものを作る用途にも使えます。
ナイフでは難しい大きな薪は斧で割り、それ以外の小さな薪ならナイフを使ってバトニングを行うなど、それぞれを適宜使い分けるようにしましょう。

 

■バトニングのやり方

バトニングは、特別に難しい技術が要求されるわけではありません。基本的なやり方の手順は、以下の通りです。

【バトニングのやり方】
1.薪割り台や地面の上に薪を垂直に立てる
薪を固定しない状態でバトニングを行うと、薪が割れなかったり怪我をしたりする恐れがあります。硬く平らな台や地面に薪を固定するのがポイントです。

2.木目の方向に沿って、ナイフの刃が地面と垂直になるように当てる。
刃を木目に沿って当てると、薪が割りやすくなります。刃の根元側を薪の上に当て、刃先は薪から飛び出すようにするのがポイントです。

3.他の薪や木材で、ナイフの先端側の背を叩く
薪でナイフの先端の背を叩き、刃を食い込ませていきます。体に対してナイフが平行になるように構えると、力を入れやすいです。
また、ナイフが破損する恐れがあるため、硬いもので叩くのは避けましょう。

4.少しずつ叩いて薪を割る
刃が斜めにならないように注意しながら少しずつナイフを叩き、下まで刃が通ったら完了です。

基本的には、硬い広葉樹ではなく、柔らかく切りやすい針葉樹で行うことをおすすめします。
ただし、ナイフが折れる恐れがあるため、硬い木の節がある薪でバトニングを行うのは避けましょう。
また、破片が刺さったりナイフが当たったりして怪我につながることも考えられます。グローブを着用して手を守ることも重要です。

 

■バトニングに適したナイフの選び方

バトニングに適したナイフの選び方

 

バトニングには専用のアウトドアナイフを用意しておくと便利です。バトニングに使いやすいナイフの選び方のポイントをご紹介します。

 

・ナイフの種類

アウトドアナイフは、刃を折りたたんで柄にしまえる「フォールディングナイフ」と、刃と柄が一体になっていて鞘(シース)に収納する「シースナイフ」の2種類に大きく分けられます。
バトニング用のナイフには頑丈さが求められます。フォールディングナイフは、刃を叩いた衝撃で持ち手と刃の連結部分が壊れる可能性があるため、可動部がなく耐久性に優れたシースナイフを用意するのがおすすめです。

また、シースナイフの中でも、柄の奥まで刃の金属が入っている「フルタング構造」のものを選ぶと、より安心して使うことができます。

 

・刃の素材

ナイフの刃の素材も、選ぶ際のポイントのひとつです。ナイフの刃には、ステンレスやカーボンなどが使われています。
ステンレス製の刃はサビに強く、メンテナンスしやすいのが特徴です。水濡れなどに強く扱いやすいので、アウトドア初心者の方にも適しています。

一方で、カーボン製はステンレスに比べるとサビやすいものの、耐久性や切れ味に優れています。切れ味を重視したい方におすすめです。
ただし、水分や汚れをこまめに拭き取ったり、湿気に注意して保管する必要があったりと、メンテナンスのしやすさではステンレス製に劣ります。

使い勝手と切れ味のどちらを重視したいのかを踏まえて、ナイフの素材を決めるようにしましょう。

 

・刃の長さや厚さ

刃の長さも確認が必要です。バトニングでは薪からはみ出た刃先を叩くため、ある程度の刃の長さが求められます。コンパクトで携帯性に優れたナイフだと、刃が埋もれて叩けないこともあるため注意しましょう。目安としては、刃の長さが10cm程度あるものを選ぶと安心です。

また、刃の厚さも併せて確認しておきましょう。薄いナイフだと刃こぼれや刃が折れるといった事態につながりかねません。厚みがあるほど薪を割る力も強くなるので、できるだけ厚いナイフを選ぶことをおすすめします。

 

■バトニングで薪割りにチャレンジしてみよう

薪のサイズを調整したり、フェザースティックを作ったりできるバトニングを覚えておくと焚き火の火つけが簡単に行えるようになります。キャンプなどのアウトドアシーンでは、ぜひ習得しておきたい技術のひとつです。
斧よりも携帯性に優れているナイフを使うためどこでも行いやすいなど、使い勝手が良い点も魅力です。

しかし、ナイフで手を切ってしまった、薪の破片が刺さってしまったなど、バトニング中に怪我をするリスクはあります。バトニングに適したナイフを用意する、グローブを着用して手を守るなど、最低限の準備は必ず行いましょう。
バトニングやブッシュクラフトに興味がある方は、専用のナイフを用意してみてはいかがでしょうか。

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