golf2025.06.17

ハードなヘッドでも「ゴルフ５ヴァンキッシュ」ならやさしく振り抜ける！【グッと深掘りゴルフギアVol.151】三菱ケミカル「GOLF５ VANQUISH Red-1」編

ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターたちがフィッティングの現場で気づいたギアの「深～い話」をお届けする連載【グッと深堀りゴルフギア】。

第151回目は、三菱ケミカルとアルペンが共同開発したシャフト「GOLF５ VANQUISH Red-1」を取り上げる。

今年４月に発売された、三菱ケミカルとアルペンの共同開発によるウッド用軽量シャフト「GOLF５ VANQUISH」。ヘッドスピード40ｍ/s以下のゴルファーをターゲットとした専用開発のシャフトで、これまであまりカスタムシャフトの選択肢がなかったゴルファー層にシャフトで飛ばす可能性を提示し、大きな反響が出ている。

ゴルフ５プレステージでも、すでに多くのフィッティング事例が挙がっており、今回はその一例を、プレステージ神戸店の濱西剛史フィッターに紹介してもらった。

『ゴルフ５プレステージ神戸店の濱西剛史フィッター』

今回紹介する例は、「GOLF５ VANQUISH Red-1」をキャロウェイ「エリートトリプルダイヤモンド」と組み合わせたケースだ。

「エリートトリプルダイヤモンド」といえば、強弾道が打てるアスリート向けのドライバーだが、これを「GOLF５ VANQUISH」と組み合わせることで、ヘッドスピード39m/s前後のお客さまが大きく飛距離アップできたという。

「このお客さまは、ちょっとアウトサイド・イン軌道で、手を使ってフェースをターンさせて球をつかまえていくタイプのスイングでした。そのため最近の大MOIヘッドだとフェースターンが間に合わずプッシュやスライスするミスが出やすく、小ぶりで重心距離が短めなヘッドをということで『エリートトリプルダイヤモンド』が候補に挙がったんです。ただ、純正スペックだと少し重すぎるので、軽量の『GOLF５ VANQUISH』で振りやすさをプラスしました」(濱西さん)

『ヘッドスピードは40m/s未満だが、小ぶりで操作性の高い「エリートトリプルダイヤモンド」をチョイス』

フィッティングに際して「Blue」と「Red」を打ち比べてもらったところ、即座に「Redのほうが気持ちいい」とのことで、試打の結果「Red-1」をチョイス。実際、シャフトでタメが作れるようになり、ヘッドの特性と相まってプッシュ系のミスはほとんど出なくなったという。

とはいえヘッドはハードな「エリートトリプルダイヤモンド」。ロフト10.5度のものをさらにカチャカチャで1度ロフトを増やしてやさしく上がる設定にした。これによってフェースアングルも少しクローズになったことでつかまりもアップ。高弾道でつかまった球が出るようになった。

『振ってみると「Redのほうが気持ちいい」とお客さま自身ですぐにわかったという』

『ロフト10.5度をカチャカチャでさらに1度増。これによってフェースアングルも閉じて、つかまりもアップした』

これで弾道をチェックしたところ、高打ち出しでキャリーは出ているものの、少しスピン量が増えすぎて飛距離をロスしていたので、ヘッドのウェイトを調整。デフォルトでは前に4g、後ろに9gだが、これを入れ替えて前を重くすることで重心深度を浅くしたところ、バックスピン量も減って、高弾道・低スピンのすごくいい球が出るようになったという。

こういった調節機能の高さも、「エリートトリプルダイヤモンド」を選んだことのメリットの1つだ。

『前後のウェイトを交換し、前を重くしてスピンを減らした』

「このお客さまは、これまでいわゆる『やさしい』ドライバーを使ってこられていたそうなので、アスリート向けの『エリートトリプルダイヤモンド』がハマったのはご自身でも驚かれたようです。でもシャフトで振りやすさを、ウェイトやカチャカチャでつかまりや上がりやすさをアレンジすれば、そういう固定概念にとらわれずに最適スペックが見つかります。とくに『GOLF５ VANQUISH』なら、いままでカスタムシャフトに縁がなかった方に新しい可能性をご提案できるので、ぜひ試してみていただきたいですね」(濱西さん)