バスケットボールの背番号の意味は? 試合観戦がより面白くなる豆知識

サッカーのような多くの選手がコート上に立つチームスポーツにおいて、背番号は「どの選手がどこにいるのか」を把握するために欠かせないものです。バスケットボールでは、背番号がポジションや役割などの意味を持つことがあります。
ここでは、試合観戦の際に役立つ、バスケットボールの背番号の意味や決め方をご紹介します。
【目次】
■バスケの背番号の意味
原則として、バスケットボールに「このポジションは○番をつけなければいけない」といったルールはありません。規定の範囲内であれば、基本的には選手の好きな番号をつけることができます。
ただし、サッカーの10や高校野球の1、プロ野球の18といった背番号がエースナンバーと呼ばれるように、バスケットボールの背番号にも意味が込められていることがあります。
バスケットボールの背番号が持つ一般的な意味は、以下のとおりです。
・4番
バスケットボールにおいて、4番はチームのキャプテンやポイントガード、センターといった選手がつけることが多いです。
ポイントガードは、ドリブルでボールを運んだり、味方にパスを出したりしてゲームメイクを行うポジションになります。
センターは、ゴール下を守ったり、リバウンドを取ったりと、フィジカルを生かしたパワープレーが多いポジションです。
・5番
5番は、チームの副キャプテンが身につけることが一般的です。4番と同じく、ポジションはポイントガードまたはセンターが多い傾向にあります。
キャプテンを補佐して、チームを引っ張ることができるキャプテンシーや責任感を求められる背番号といえるでしょう。
・6番
6番は、シューティングガードの選手によく見られる背番号です。
シューティングガードは、ポイントガードと同様に「ガード」と呼ばれるポジションですが、ゲームメイク以上に得点能力が求められます。
アウトサイドからの3ポイントシュートをはじめ、ドライブでインサイドに切り込んだり、ポイントガードを補佐してゲームメイクを行ったりと、チームの攻撃の鍵を握るポジションのひとつです。
・7番
7番は、スモールフォワードと呼ばれるポジションを務める選手が身につける傾向にあります。スモールフォワードは、インサイド・アウトサイドを問わず、コート上のあらゆるエリアから得点することが求められるポジションです。
シュートやボール運びに加えて、ディフェンス面でも大きな活躍を求められるため、チームのエースと呼ばれることもあります。スモールフォワードの選手が7番をつける傾向にあるのが、バスケットボールで背番号7がエースナンバーと呼ばれる理由です。
・8番
8番は、パワーフォワードと呼ばれるポジションが身につけるケースが多く見られます。ゴール下でのポストプレーやスクリーン、リバウンドなど、フィジカルの必要なプレーを求められるのがパワーフォワードです。
基本的には、体格の良い選手ほど有利になるポジションといえるでしょう。
その他、9番以降の背番号は、スタメン以外のベンチの選手であることが多いです。
ただし、4番がキャプテン、7番がスモールフォワードといった背番号の決め方は、あくまでも一般的な傾向です。全てのチームが、そのようなルールで背番号をつけているわけではありません。
・最初が1番ではない理由
ご紹介してきたように、バスケットボールの背番号は4番がキャプテンナンバーとされています。1~3番までの背番号に意味がないのは、FIBA(国際バスケットボール連盟)が1~3番の背番号の使用を認めていなかったためです。
バスケットボールには、ボールを持った選手がゴール下の制限区域(ペイントエリア)内に長時間とどまるのを禁止する「3秒ルール」が存在します。
3秒ルールの違反があった際は、3本指を立てることでファウルを宣言しますが、この方法だと3秒ルールの違反があったのか、3番の選手にファウルが宣告されたのかがすぐにわかりません。
その他にも、3ポイントシュートや2ポイントシュート、フリースローなど、バスケットボールでは審判が1~3のジェスチャーをするシーンが多いです。ジャッジが混乱するのを避けるために、FIBA主催のワールドカップやオリンピックでは、1~3番の背番号は使用できませんでした。
ただし、現在ではFIBAの公式ルールをはじめ、高校生の大会でも1~3の使用は許可されているため、選手の好きな番号を選ぶことが可能です。
・番号がポジションを表すことも
バスケットボールには、背番号とは別にポジション番号もあります。ポジションと番号は、次のように対応します。
・1番:ポイントガード
・2番:シューティングガード
・3番:スモールフォワード
・4番:パワーフォワード
・5番:センター
ポジション番号はスコアブックなどで、ポジションに応じて自動的に割り振られるものです。チームによってはポジション番号と背番号をそろえているケースもありますが、基本的にはユニフォームの背番号とポジション番号に関係はありません。
■バスケの背番号の決め方は?
一般的な傾向はあるものの、バスケットボールの背番号は規定内であれば好きな数字を選べます。チームに統一したルールがなく、自分の好きに背番号を決められる時は、思い入れのある数字を選ぶのも良いでしょう。
とはいえ、自由に決めて良いとなると、どの数字にしようか悩んでしまうことも考えられます。自分で背番号を決める時の決め方の例や注意点を紹介するので、参考にしてみてください。
・人気選手の背番号から決める
好きなプロ選手がいる方は、その選手が着用している背番号にしてみてはいかがでしょうか。
例えば、「バスケットボールの神様」と称されたマイケル・ジョーダン選手がつけていた23番は、高い人気を誇る背番号のひとつです。
他にも、0番や1番、8番、13番、24番、32番なども人気です。有名な選手や、自分が好きな選手と同じ背番号を身につけることで、モチベーションを上げる効果が期待できます。
また、北米のプロバスケットボールリーグ「NBA」では、56以上の数字を背番号として使用する際は、別途承認が必要になります。選手がなぜその番号を選んだのか調べてみるのも、背番号を決める役に立つでしょう。
・決め方のルールに注意しよう
日本バスケットボール協会の規定では、試合に出場する選手は「0~99」または「00」の背番号が使用できると決められています。1桁または2桁の数字なら好きにつけることができるものの、「01」や「04」といった数字は使用できません。
「123」のような3桁の背番号も試合では着用不可能です。
また、チーム内に同じ背番号の選手がいることも認められていないので、他の選手とかぶらないようにすることもポイントです。特に、人気選手の背番号は他の人とかぶりやすいため注意しましょう。
■背番号の意味を知れば試合がさらに楽しめる!
バスケットボールの背番号に明確な意味はありませんが、チームによってはポジションや選手の役割から背番号を決めていることがあります。一見するだけではわかりにくいものの、選手によっては、意味を込めて背番号を選んでいるかもしれません。
試合観戦の際は「なぜその背番号を選んだのか」を想像しながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
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