おいしさの決め手に! バーベキュー網の選び方やお手入れの方法を解説
キャンプなどでバーベキュー(BBQ)を楽しむ際に欠かせないアイテムのひとつが焼き網です。しかし、バーベキューコンロ本体は入念に下調べして選んでいても、「焼き網はどれも同じ」とあまり気にしていない方が多いかもしれません。焼き網を上手に使えば食材をおいしく焼けるようになるため、バーベキューを楽しみたい方は網にもこだわるのがおすすめです。
ここでは、バーベキュー網の選び方や上手な使い方のポイント、汚れをきれいに落とすお手入れの方法などをご紹介します。
【目次】
■バーベキュー用焼き網の選び方
バーベキュー用の焼き網は、多くの商品が販売されています。すべて同じように見えてしまい、どれを選べば良いのか悩んでしまうかもしれません。まずは、バーベキュー用の焼き網の選び方について知っておきましょう。
・素材
バーベキュー網に使われている素材は、主に鉄(スチール)とステンレスの2種類です。どちらもメリットやデメリットがあるので、特徴を確認したうえで自身が使いやすいものを選ぶことが大切です。
【鉄製の特徴】
熱伝導率が高く、熱が素早く伝わり冷めづらいのが特徴です。長時間温度を保てるため、食材をおいしく焼きたい方は鉄製の焼き網を選ぶと良いでしょう。ただし、錆びやすくお手入れをしないとすぐに使えなくなってしまいます。変色や変形にも注意が必要です。
【ステンレス製の特徴】
錆びに強く、お手入れが簡単なのがステンレス製の魅力です。食材もこびりつきづらいため、バーベキュー初心者の方でも気軽に使うことができます。その反面熱伝導率は低く、網が熱くなり食材を焼けるまでに時間がかかります。
・サイズ
焼き網を選ぶ際はサイズの確認も重要です。網が使っているコンロに対して大きすぎる場合、コンロからはみ出た部分に人やものがぶつかって、網がズレたり落ちたりする可能性があります。反対に網が小さすぎると、焼き加減の調整が難しくなります。そもそもコンロに設置できないこともあるでしょう。
網を単体で購入する場合は、使用するバーベキューコンロに適したサイズの網を選ぶのがおすすめです。網の形状も丸型や角型などの種類があるので、サイズと合わせて確認しておく必要があります。
■焼き網を上手に使うポイント
バーベキューの際に多く見られるのが、食材が網に焦げついたりくっついたりするケースです。洗い物の手間が増えてしまい面倒な焦げつきやくっつきですが、バーベキューを始める前にひと手間かけておくと軽減することができます。
洗い物の手間を減らすために、バーベキュー前に行いたい工夫をいくつかご紹介します。
・油を塗っておく
バーベキューを始める前に、油や原液のお酢をキッチンペーパーに染み込ませて、焼き網にまんべんなく塗っておきましょう。これによって、食材が網にくっついたり焦げついたりするのを防げます。
また、食材にレモンを塗っておく方法もおすすめです。レモンに含まれるクエン酸の効果でお肉や魚のタンパク質が固まるのを防ぐため、食材が網にくっつきづらくなります。酸味は食材を焼くことで消えるので、味に大きな変化はありません。
・網を十分熱しておく
焼き網が十分に熱くなってから食材を焼き始めることもポイントです。しっかりと焼き網を熱しておくと、食材に含まれるタンパク質が変化して金属にくっつく「熱凝着」という反応を防ぐことができます。
火を起こしてからすぐに食材を焼き始めるのではなく、10~15分程度を目安に、網が熱くなるまで加熱し続けるようにしましょう。
・炭を使う場合は炎が落ち着いてから
鉄板と異なり、焼き網を使うと炭から上がる火が直接食材に当たるため、焼き加減の調整が難しいです。炭から火が上がっているうちに食材を焼き始めると、食材を焦がしたり表面だけ焼けて中は生焼けになったりする場合が考えられます。
炭を使ったバーベキューでは、炎が落ち着いて炭の表面が白っぽくなってから焼き始めるのがコツです。白っぽくなった状態の炭も十分に熱を持っていて、遠赤外線の効果で食材をおいしく均一に焼き上げることができます。
■焼き網の洗い方
バーベキューが終わったら、網をしっかり洗ってきれいにしなければいけません。焦げつきやくっつきなどで面倒な洗い物ですが、コツさえ知っていれば簡単に済ませられます。
焼き網を洗う際のコツや手順をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
・網を焼いておく
網についている焦げや油汚れは、すぐに洗おうと思ってもなかなか落ちてくれません。そのような場合は、付着した汚れを燃やし切って炭化させると、こするだけで簡単に落ちるようになります。
炭がまだ燃えている場合は網にアルミホイルを被せてしばらく放置し、既に消えているのであれば、トーチバーナーなどを使って網についている焦げなどを焼き切ります。
ただし、バーナーで炙りすぎると、網が歪んでしまう恐れもあるので注意が必要です。バーナーを使用する際は、汚れがついている部分にだけ火を当てるようにしましょう。
・アルミホイルで汚れを落とす
焦げつきなどの汚れを焼き切って炭にしたら、水で濡らしたアルミホイルやブラシでこすって汚れを落とします。この時、網に対して斜め方向にこすると、網の交差する部分についた汚れを落としやすいです。油汚れは酸性なので、アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダを併用するのもおすすめです。
また、アルミホイルやブラシなどのアイテムがない場合は、砂利の上に焼き網を置いて左右に動かす方法でも汚れを落とせます。ただし、砂利で強くこすりすぎると網の変形につながる恐れがあるため、力加減には注意しましょう。
こするだけでは落とせない頑固な汚れの場合は、重曹を混ぜたお湯で漬け置き洗いを行ってみてください。
こすり洗いや漬け置き洗いで汚れを落とした後は、水でしっかりと洗い流しましょう。その後、網をもう一度火にかけて水気を完全に飛ばすと、錆びを防ぐことができます。
■次回の使用が楽になる保管方法
焼き網が錆びて使えなくなってしまうのを防ぐためには、保管方法も重要なポイントです。次のバーベキューですぐに使えるように、焼き網の上手な保管方法を覚えておきましょう。
【焼き網の保管方法】
1.洗い終わった網をしっかりと乾かし、水気を切る
2.食用油を網に塗り、酸素や水分を防ぐ
3.余分な油を吸い取るために新聞紙にくるむ
4.ビニール袋などに入れて口を縛り、密閉しておく
■焼き網を買い替えるタイミングは?
焼き網は基本的に消耗品です。きれいに洗って正しく保管すれば使用期間を延ばせますが、使い続けるうちにどうしても劣化してしまいます。
ダメになった焼き網だと食材をおいしく焼けないだけでなく、怪我につながる恐れもあるため、無理に使い続けるのは避けましょう。
焦げがどうしても取れない、網が破損・変形しているといった場合が、焼き網を買い替える目安です。使えなくなった焼き網は自宅に持ち帰り、燃えないゴミとして処分してください。
■焼き網を正しく使ってバーベキューを楽しもう
バーベキューの際に軽視されがちな焼き網ですが、おいしく食材を焼くために欠かせないアイテムのひとつです。また、網の焦げつきを防ぐコツや汚れを簡単に落とす洗い方を知っておけば、バーベキュー後の面倒な後片付けの手間を減らすことにもつながります。
焼き網の正しい使い方や洗い方を覚えておいて、おいしい料理でバーベキューを楽しめるようにしましょう。
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