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running2024.10.03

トレーナー大西勇輝さんに訊く、初心者向けランニングイベント「On × Alpen TOKYO はじめてのマラソン講座」レポート

9月15日(日)Alpen TOKYOにて、今年初めてマラソン大会に挑戦する方に向けて、ランニングイベント「はじめてのマラソン講座」が開催されました。ゲストは、今年11月に富士山マラソンに挑戦するモデルの高瀬真奈さんと、長年ランニング指導に従事されてきた大西勇輝さん。前半はマラソン完走に向けたトレーニングやギア選びに関するトークセッション。後半は、約20名の参加者とともに、「On」のシューズを試し履きして、実際に走りながら正しいランニングフォームやフォームアップを習得します。イベントの様子をレポート!

前半のトークイベントを進行するのは、On Japanの熊田さん。ゲストには、モデルの高瀬真奈さんと、長年ランニングの指導や、スポーツ施設の運営に携われてきた大西勇輝さんが登壇しました。


参加者からの事前アンケートでも声が多かったランニングギア選びのポイントについて、On Japanで店舗サポートをしている杉山さんからお話をいただきました。11月にレースを控える高瀬さんもウェアがまだ決まってないとのことで、興味津々。

熊田さん:早速ですが、これからの時期の練習とレース本番におすすめのギアの紹介をおお願いします。


杉山さん:「On」のアパレルは、デザインがシンプルで着回し力が抜群です。これからマラソンシーズンになりますが、特に朝晩は寒いので、Core-Tの長袖がおすすめです。ベーシックなアイテムで、速乾性があり、日中の日焼け対策にも。今日、高瀬さんが着ているのは、Core-Tの半袖。シーンに合わせて使い分けるのがいいと思います。大西さんが着ているPerformance-Tは、よりフィット感と速乾性があるもの。後ろがメッシュ地になっていて、通気性があり汗が逃げるので、レース本番にもおすすめです。もう一つは、少し肉厚のTrail-T。名前から山用に感じるかもしれませんが、細かくメッシュが入っているので、より通気性があります。

杉山さん:合わせるショーツは、Essential Shortsを推薦します。中にインナー付きで、これ1枚で走れます。サイドにポケット付きで、小銭や鍵、ジェルなども入れることができます。


杉山さん:レースは日中なので、忘れちゃいけないのが、キャップ。OnのLightweight Capは、つばがしっかりしていて、風が吹いてもめくれません。

熊田さん:今日のイベント参加者の中でも、Onのキャップを被ってくださっている方もいらっしゃいますね。

杉山さん:高瀬さんが参加する富士山マラソンは、朝が寒くて、日中もそんなに気温があまり上がらない。さらにレース時間が長く、体温も上がりにくいので、長袖がおすすめです。レースの開催季節や環境に合わせてウェア選びをしてみてくださいね。

そして、参加者の皆さんが試し履きしているOnのシューズは2足。


杉山さん:まず、黒の「Cloudsurfer Next Wide」。クッションが柔らかく、安定感があります。頑張らなくても、少ない力で体を前に進めてくれます。ランニング初心者の方におすすめの1足。そして、白の「Cloudmonster 2」は、Onのランニングシューズの定番です。クッションが弾むような感じで、反発力が強いシューズになっているので、スピードを上げて走りたい方に。

さらに、レース本番におすすめの補給食を、Alpen TOKYO 寺島さんと国松さんから紹介。

寺島さん:レース中走っていると、筋肉中のグリコーゲン(糖質)が減ります。体中を痛くして、走るのをやめさせようとするんです。なので10kmくらいの栄養ステーションで、糖質系の補給食を入れてあげてください。もちろんエネルギーにもなりますが、脳も安心します。脳疲労を軽減することも完走のポイント。練習中でも、長めにランニングをするときは、補給食を食べながら走る練習もしてみてください。

ここからは、高瀬さんからの質問を大西さんが答えます。

高瀬さん:11月の富士山マラソンは河口湖を1周する17kmのコース。10km以上を初めて走ります。完走を目指して、今からどんな練習をどれくらいの頻度で行うのがいいですか?

大西さん:17km、ハーフ、フルマラソン、関係なく、準備は本番の12週間前からをおすすめしています。最初の2週間は、定期的なウォーキングや軽いランニングを行いましょう。ハードなトレーニングはしなくてもいいので、運動の習慣化。高瀬さんは本番から逆算すると、今は3週間目。普段運動はしますか?

高瀬さん:ヨガやピラティスの習慣ならあります。

大西さん:大丈夫!それならクリアしています。次の3〜4週間は、長時間動き続ける体力づくり。走ることにこだわらず、ウォーキングやジョギングを混ぜて、目標がハーフマラソンなら2時間程度、フルマラソンなら4〜5時間動くこと。次の1ヶ月は、本番で走るペースを意識して、リハーサルを繰り返して、走りを仕上げていく期間。

高瀬さん:具体的な内容でわかりやすいです。前向きに考えられていいですね!


大西さん:最後の2週間は、体調を整えていく期間。ここでハードなことをやっても、体力が急に上がることはありません。本番で100%の力を発揮できるようにしてください。練習の頻度は、週に3回ランニングに関わるトレーニングができればいいかなと思います。お仕事のリズムとかもあると思うので、しっかり時間が取れる休日は長めにトレーニングをして、残り2日は30分ジョギングするなどでいいと思います。ジョギング30分だったら、前半20分はいつものペースで、後半10分はちょっと早めに。後半は3分ごとにペースを早めていき、最後の3〜4分は苦しくなるくらいまで走ってみてください。

高瀬さん:そうすると、だんだんペースが上がっていくんですね!今まで私は、とにかくペースを早くしなきゃと、1kmこれくらいのペースで走りたいと思って練習をしていました。そうすると、最初からメンタルに負担がかかります。後半に頑張ればいいっていうのは安心です。


大西さん:1kmごとに「2秒遅れてる!」と思うと、疲れちゃうので。短い方が得意だったり、長い方が得意だったり、色々な方がいるかと思いますが、例えば5kmのベストタイムが30分、平均1km 6分ペースだったとします。それに、10kmはプラス15秒、ハーフはプラス20秒、フルはプラス35秒くらいが目標とする適正ペースの目安になります。だいたいの方がこの公式にハマるので、5km全力で走ってみて、自分がどれくらいで走れるのか現状把握してみてください。すると、適正ペースがわかってきます。

高瀬さん:やってみます!最後の2週間の調整方法はどんなことをしたらいいですか?

大西さん:2週間〜10日前くらいは、ケアをより丁寧にやること。マッサージやストレッチをしっかり行ってください。軽めに運動して、疲れを残さないように。練習で走る距離は減らしてもいいけど、ペースは落とさないこと。体が遅いペースに慣れてしまうので、本番で力を発揮できません。あと、しっかり寝ること!生活リズムを整えることが大切です。

高瀬さん:食事で気をつけることは?

大西さん:僕はあんまり気にしてなくて(笑)。普段通りのものでいいと思います。エネルギーになるので、レース3日前くらいは炭水化物をやや多めに。皆さんは本番も補給しながら走れるので、大丈夫です。ただ、当日の朝は、繊維質や乳製品はあまりおすすめしません。焼き芋やヨーグルトとか、腸が活発になりすぎたりしてしまうので。

高瀬さん:焼き芋、いいと思っていました!あと、足首を痛めやすいのですが、練習で気をつけたほうがいいことはありますか?

大西さん:足首やふくらはぎ周りの痛みは、股関節周りの硬さが原因なことが多いです。体幹の動きが悪いと、末端のふくらはぎや足首をメインに使ってしまい、負担になります。また、この後のランニングセッションでも肩甲骨周りのエクササイズをやろうと思っているのですが、肩甲骨周りが硬いと骨盤が動きにくくなります。また、今回は大丈夫だと思いますが、シューズを足のサイズに合わせること。サイズが合ってないと足が動いて負担になります。


ここからは参加者からの質問に、大西さんが答えます。


――できれば低い心拍数で走りたいです。今は平均160〜170で、140〜150が理想。心拍数を安定させるために、いいトレーニングなどあれば教えてください。

大西さん:今の数値も悪くないですが、理想を目指すなら心拍計をつけて、自分がターゲットにしている心拍数で淡々と走ること!体にすり込んでください。そして、160〜170のペースより上のペース走ってみると、走りたいペースが楽に感じることもあります。


――ランニング以外の筋トレの頻度はどれくらいですか?

大西さん:腹筋やスクワットなどの自重トレーニングだったら、週に3〜4回。隙間時間に、プランクなどの体幹トレーニングは積極的に。毎日やると疲れちゃうので、1日おきとかに。1回につき、10分くらいで十分です。


――足が痛い時、乗り越えるか、無理せず休むか。判断基準があれば知りたいです。

大西さん:僕は休むことをおすすめします!走れないことに悲観的にならずに、肩甲骨のストレッチなど、他にできることをやればいいと思います。


――意志の弱さがあり、仕事後疲れてしまい、ランニングを継続してできないです。どのようなマインドで、皆さん仕事後にランニングされていますでしょうか?

大西さん:トレーナーやランニング仲間と一緒に練習したり、人と約束する。いい意味で強制力がありますよね。あとは、お気に入りのウェアやシューズを身につけてみたり。また、ランニングは自分に合う時間帯があると思います。仕事前だったり、夜だったり、自分が続けられる時間を色々と探してみるのもいいかなと。



トークセッション後は、後半のランセッションへ。参加者の皆さんとAlpen TOKYOから、新宿中央公園までランニング。


ペースダウンした時などは参加者同士での会話を楽しみながら、気楽に走ります。

高瀬さん:「こういうフォームが走りやすいと思ってて…」などと、参加者の皆さんとコミュニケーションを取ることで、いい情報交換になりました。皆さん忙しいなかで時間を見つけて頑張って走っていること知って、励みになります。レースに向けて構えていた気持ちがだんだんなくなり、モチベーションが上がりました。


新宿中央公園の広場に到着すると、大西さんがウォーミングアップにおすすめのストレッチやエクササイズを6種目ほどレクチャー。

大西さん:最初は、肩甲骨や骨盤周りの動きを良くするために、周辺の筋肉の柔軟性を高めるストレッチです。特に肩甲骨は、走る動力の源だと思っています。まずは肩甲骨の動きをよくする動きを取り入れましょう。特に、デスクワークの方は、隙間時間にやってもいいですよ。


主に肩甲骨周りを動かす動きから。両腕を肩の高さに上げ、肘を直角に曲げて、肩甲骨を内側に寄せる動きなど、肩甲骨を様々な方向に動かしていきます。


ここからは徐々に動きを大きくしていきます。腕を大きく振って、足を高く上げてジャンプする動きなどを行いました。

大西さん:ストレッチは静的な動きですが、ここからは実際にランニングの動きに近づけるためにダイナミックに動かすエクササイズです。もちろんストレッチだけでもいいのですが、動きを大きくしていくことで、ランニングでいい動きができるようになります。


大西さん:この一連の動きは、走る前がおすすめです。あとは忙しくて走れない日など、10分間だけでもこの動きを取り入れるだけでOK。僕も毎日習慣で取り入れています。

さらに新宿中央公園を周遊したあと、Alpen TOKYOへ戻り、イベント終了。


高瀬さんにイベントの感想を伺いました。

高瀬さん:上京してから、モデル仲間に影響を受けてランニングを始めました。ですが日常的に走っていたわけではなく、10kmマラソン大会もぶっつけ本番。コツコツ準備して体を整えて、本番を迎えるということをしてこなかったんです。「これで合ってる?」と思いながらも、気力だけで無理して頑張っちゃったなと思います。そうするとあまり達成感がないんです。やり続けてないことが、自信を失うきっかけだなと気づきました。


高瀬さん:今回、何か1つのことを突き詰めてみたいと、マラソンを選んだ理由は、レースに出場している方たちが年齢を問わずエネルギッシュだからです。全力で取り組む姿を見て、とても憧れました。練習も家の近くで、気軽に続けられますし。11月に出場する富士山マラソンでは、フルではなく、17kmの河口湖1周コースを選びました。自分の現状とちゃんと向き合って、焦らない(笑)。それに、私の地元でよく知っている場所なのですが、ここを1周走れたらかっこいい!と。また、これから全国各地のレースに参加するのもモチベーションになりそうです。海沿いの景色を眺めながら走れたら気持ち良さそう!


そして、大西さんからもこんな感想をいただきました。

大西さん:参加者の皆さん、高い目標を持たれていて、話していてとても楽しかったです。たくさん質問を投げかけてくださり、コミュニケーションを楽しみました。ぜひそれぞれの目標を達成してほしいなと。僕は普段、スポーツを楽しんで続ける人が一人でも増えてほしいという思いで、さまざまな活動をしています。今日のイベントをきっかけに目標を達成して、さらにランニングが楽しくなり、続けてくれる人が増えたらいいなと思っています。


大充実のランニングイベント。高瀬さんは最後に「レースまでにやるべきことがわかり、大丈夫だと思えました。今すごく気持ち良くて、リラックスしています。今日から週3ペースで練習を頑張りたいです!」と、笑顔で語ってくれました。



 


■プロフィール

大西勇輝/トレーナー

1981年生まれ、大阪出身。 

順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。大学時代はトライアスロン競技部に所属し、自然の中でカラダを動かす心地よさや楽しさを知る。教員やフィットネスクラブのマネジメントやプロデュースなどの経験を経て、現在は地域のジョギングコミュニティの運営や、イベントなどでランニング指導に関わる。わかりやすい指導に定評があり、マラソン初心者や子ども、さらにタレントまで多くの支持を集めている。


大西勇輝Instagramはこちら
 


高瀬真奈/モデル

1999年生まれ、山梨県甲府市出身。

凛とした透明感あふれるヴィジュアルが業界内外で注目を集め、雑誌や広告を中心に幅広く活躍。環境問題や動物愛護といった社会問題への意識も高く、地元・山梨の地方創生などモデルの枠に留まらない活動に自発的に参加。2022年4月より甲府大使に就任。近年はTV出演や新聞等での露出も増え、ますます影響力も高まっている。陶芸やカメラ、DIYを趣味とするクリエイティブな一面も。YouTubeやInstagramといった自身のSNSを活用し、積極的に発信を行っている。


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