CloudsurferシリーズのDNAを強く感じる『Cloudsurfer 2(クラウドサーファー 2)』発売
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■Cloudsurfer 2(クラウドサーファー 2)が発売!
On初のランニングシューズ(デイリートレーナーシューズ)であるCloudsurferシリーズが、いよいよCloudsurfer 2にアップデイトします。
6代続いた地面と接するアウトソールラバーにOnの代名詞CloudTec®(クラウドテック®)が搭載されたクラッシックスタイルのCloudsurferから、コンピューターの最適化技術を利用して新しい発想のCloudTec Phase®(クラウドテック フェーズ®)で構成された“New StyleCloudsurfer” にドラスティックに変わったのが前作でした。
今回のCloudsurfer 2は見た目は前作、ともすると何が変わったの?というぐらいに前作!?ですが実はその中身は大きく変わっています。
さらにしっかりとしたデイリートレーナーに生まれ変わった印象で、まさにOnの原点であるCloudsurferシリーズのDNAを強く感じるモデルに仕上がっている感じです。
先にリリースされたCloudsurfer Next(クラウドサーファー ネクスト)と共に、今後のOnラインナップの屋台骨を担うNEW BASIC、そんなシューズがCloudsurfer 2だと言っていいでしょう。では、細かいところ解説して行きましょう
■On から生まれたベーシック
パリ五輪開催時には、LightSpray™(ライトスプレー™)というアッパー素材をナント!スプレーして生成する技術で世の中をあっと驚かせました。
これに代表されるように、Onというブランドは、止まることを知らないテクノロジーの進化、そして、その機能性を説明不要の、パッと見て分かるデザインにしてしまうセンスが最大の魅力です。
このモデルも、コンピューターの最適化技術、有限要素解析(FEA)を利用して制作されています。これは実物を作る前にシューズがどう機能するかなど、起こりうる現象などを事前検証するような技術のようですね。
そんな何ともハイテクなプロセスから、1周回って、結局、こんなシンプルなデザインのデイリートレーナーが生まれるというのは面白いですね。
Cloudsurfer 2は、ほんと見た目もシンプル、ソツのない必要な十分な機能性が搭載されて、価格も20,900円の設定。まさにNEW BASICなわけです。
■前回とは似て異なるモデル
CloudTec Phase®のミッドソールは、On独特のホール状の空洞、CloudTec®が、ドミノ倒しのように徐々に倒れていく機能性を発揮するこれからのOnランニングを担う最新技術。
着地から蹴り出しまで推進方向に向かって、ランナーがソールに求めるニーズが変わっていく中で、まさにそれに次々に応えてくれるようなミッドソールです。前足部踏み付け部は完全に横向きのホールになっていて、蹴り出しを応援してくれる感じが好きですね。
これも前回モデル制作時に最適化技術によって生み出されたもの。シンプルでクラッシックな雰囲気の中にも高機能が詰まっているそんなシューズですね。
今回も剛性を出すスピードボードがないソールユニットですが、ミッドソールの剛性がしっかりあり、9mmドロップの船底スタイルはしっかりとしたガイド助力があります。
前回はソフトなクッションを目指したことで、屈曲剛性が少なく、足に追随して動くようなナチュラルフィーリングでしたので、構造的に今回のCloudsurfer 2は、誰でも、そして、どんな場面でも履けるデイリートレーナーになったという印象ですね。
■アッパーもまるで違うシューズ
見た目も前作に似ているのですが、構造的には、Cloudsurfer 2のアッパーはまるで違います。
シュータン自体も肉厚な仕様で、履き口まわりも厚いパッドで構成されていて、足を包み込むフィット感にも安心感、サポート感をより強く印象付けるモデルになっていますね。また、ヒールカップにはしっかりカウンターが入っていて、ミッドソールの剛性と共にそれを後押ししています。
アウトソールラバーも前回より配置面積も増えて、耐久面でもやはりCloudsurfer 2に軍配。フィット感とてもオーソドックス、それでいて軽量感もあって、耐久性もアップ。
かつての「Onと言えばCloudsurfer」と言われた頃のように、アップデイトされたCloudsurfer 2は、On の代表的デイリートレーナーに相応しいモデルだと言っていいでしょうね。
■クッション感は必要十分
Onのラインナップとしては、ゲームチェンジャーCloudmonster(クラウドモンスター)のようなマックスクッションスタイルに対して、Cloudsurfer 2はベースモデル、ブランド入門編のシューズと言っていいでしょう。
Onの特徴であるCloudTec®クッションと、そこに同居する接地感覚がちょうどいいのです。
例えば、初心者のランナーに必要なことは、もちろんほどほどのクッションはマストですが、地面の接地感が大事です。まずは足運びをマスターする意味でもクッションと接地フィーリングにバランス感のあるこういったベースモデルの存在は大きいです。
ちなみに、Cloudsurfer Nextとの違いはスピードボードの有無とドロップの違いの他に、6mmドロップのCloudsurfer Nextはより接地感覚をより感じられるモデル。それに対してCloudsurfer 2はロッカーが効いたソールでガイド感がいいです。
接地感が強めの Cloudsurfer Nextか、ガイド感が強めのCloudsurfer 2か、どちらもランナーと用途を選ばないOnベースモデルデイリートレーナーとしての、そのオプションとしての2足ですね。
■OnのDNA、Cloudsurferシリーズを体感しよう!
ゴムホースから着想した、水平方向と垂直方向に潰れて戻る原理から独特なクッションを生み出すCloudTec®。当初、創業者の一人、オリヴィエ・ベルンハルドは、他のブランドに持ち込んで提案したものの、却下されて、結局、自分達でそれを作り上げたのがOnというブランドです。
オールドCloudsurferではアウトソールがクッションと推進力を生み出すという斬新さでしたが、徐々にそれはミッドソール化、ついにはCloudmonsterのようなゲームチェンジャーを生み出して、今のような誰もが知るブランドになったわけですね。
Onホームページにもある「肩の力を抜いて走れるランニングシューズ」というその説明がまさにこのシューズを端的に形容していますね。
Cloudsurferシリーズは、そのOnブランドの原点なわけです。そして、今回の Cloudsurfer 2には何だか旧サーファーからつながってきたDNAを感じることができるような気がしてならないです。それはOnらしさとも同意かなと思うのです。もちろん最新スペックのCloudsurfer 2はかつてのサーファーとは違いますが、今回のモデルはそんな雰囲気に包まれています。
前回履いていたという方も、今回から履いてみようという方も、そして、久々にCloudsurferシリーズ履いてみようか、なんて方も、満足度は高い商品ですのでぜひ店頭で試して欲しいですね。
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Cloudsurfer 2特集ページはこちら
<著者プロフィール>
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)
日本フットウエア技術協会理事
JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師
足と靴の健康協議会シューフィッター保持
・ハーフ1時間9分52秒(1993
・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)
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