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outdoor2023.01.26

メスティンでおいしくご飯を炊く方法とは? 炊き方の手順やポイントをご紹介

キャンプや登山などの際に重宝するクッカー(調理器具)のひとつがメスティンです。食材を煮たり蒸したり焼いたりと、さまざまな調理で使える万能なクッカーで、アウトドアの定番ギアといえます。炊飯の用途でも使えるメスティンですが、どのようにご飯を炊けば良いのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、メスティンを使っておいしくご飯を炊く手順やコツなどをご紹介します。

 

【目次】

■メスティンを使っておいしいご飯を炊こう

■メスティンを使った炊飯の手順

・ガスバーナーの場合

・固形燃料の場合

■メスティンでご飯を炊く際のポイント

・ご飯の量に応じて燃料を調整する

・重しをのせておく

・焚き火での炊飯は注意

■メスティンが焦げ付いた場合の対処法

■メスティンを活用しておいしいご飯を炊こう

 

■メスティンを使っておいしいご飯を炊こう

メスティンは、四角く深さのあるお弁当型の飯盒(はんごう)のことです。熱伝導率が高いアルミニウム製でフタも深く気密性に優れているため、熱が均一に伝わりやすく、ご飯をふっくらとおいしく炊くことができます。
炊飯だけでなく、麺類を茹でたり煮込み料理を作ったりと、幅広い調理に使えて便利です。
また、軽量かつコンパクトで、持ち手を折りたたんでフタを固定できるため、バーナーなどの小物を入れたり、日常生活でお弁当箱として活用したりもできます。

ただし、メスティンの種類によっては、フチの部分が鋭くなっていたり、金属のにおいが気になったりすることも考えられます。購入してから初めて使用する場合は、事前にヤスリなどでフチを磨いたり、お米のとぎ汁を煮立たせてシーズニングを行ったりといったメンテンナンスをしておきましょう。

これまでパックのご飯を湯煎していた、一般的な飯盒での炊飯がうまくいかないという方は、メスティンを使った炊飯に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

■メスティンを使った炊飯の手順

メスティンを使った炊飯の手順

 

メスティンを使った炊飯の手順は、ガスバーナーを使う方法と固形燃料を使う方法の2種類に分けることができます。燃料ごとに、炊飯の手順やコツをご紹介します。

 

・ガスバーナーの場合

ガスバーナーを使った炊飯は慣れが必要ですが、慣れれば好みの硬さなどに炊き加減を調節できるようになります。固形燃料よりも火力が強いため、冬場の炊飯におすすめです。

【ガスバーナーを使った炊飯の手順】
1.お米を研いだら水に浸けて吸水させる
使用する水の量は、お米1合につき200ml程度が目安です。無洗米は、米を研ぐ際に水を吸わないため、少し多めに水を入れると良いでしょう。
計量カップを使うのが確実ですが、ない場合はメスティンのリベット(内側にある持ち手を固定する丸い出っ張り)の真ん中まで水を入れたり、お米に指先を立てた状態で人差し指の第一関節まで水を注いだりする方法でも構いません。
吸水時間は水温などによりますが、夏場で30分ほど、冬場は60~90分ほどが目安です。

2.フタをして強火にかけ、沸騰したら火を弱める
フタをしたら、沸騰して吹きこぼれ始めるまで強火にかけます。沸騰したら火を弱めてください。風で火が消えたりあおられたりする場合もあるため、風防を用意しておくと安心です。

3.音がしたら火を止めて蒸らす
10~20分ほど弱火で加熱して、パチパチと音がしたりお米が炊ける香りがしてきたりしたら、メスティンを火から下ろします。
その後、ひっくり返したメスティンをタオルなどで巻き、20分程度蒸らしたら完成です。ひっくり返して蒸らすことで、芯がないふっくらした仕上がりになります。
また、食べる前に一度軽く全体を混ぜて表面の水分を飛ばすのもポイントです。

 

・固形燃料の場合

固形燃料を使用する場合は、一度火にかけたら放置しておくだけで完了するので、火加減の調節が基本必要ありません。失敗するリスクが少なく、アウトドアで初めて炊飯を行う方にもおすすめです。

【固形燃料を使った炊飯の方法】
1.お米を研いだら水に浸けて吸水させる
2.固形燃料用の小型ストーブに固形燃料をセットする
3.メスティンをのせたら固形燃料に火をつけ、しばらく放置する
4.火が消えたら、ひっくり返したメスティンをタオルで包んで蒸らす

水の量や吸水時間、蒸らしの時間など、基本的な炊飯方法はガスバーナーを使う場合と変わりません。ガスバーナーよりも火力が弱いため、火が消えてしまわないように注意しておけば、ほったらかしで炊飯が完了します。
炊き具合が不安な場合は、固形燃料が燃え尽きた段階などで一度フタを開けて、状態を確認してみると良いでしょう。

 

■メスティンでご飯を炊く際のポイント

メスティンでご飯を炊く際のポイント

 

メスティンを使った炊飯はあまり難しいことではありませんが、おいしいご飯を炊くためにはいくつかコツを知っておく必要があります。
メスティンでご飯を炊く際は、以下の3点に注意しましょう。

 

・ご飯の量に応じて燃料を調整する

炊飯したいご飯の量や、キャンプ場の標高などによって、使用する固形燃料の量やガスバーナーの火加減は調整を行いましょう。
燃料の燃焼時間はメーカーやサイズに左右されますが、目安としては米1合につき固形燃料1個あれば炊飯を行えます。ただし、気温が低い冬場や沸点が高くなる高地、お米の量が多い場合などは、2個以上の燃料が必要になる可能性もあります。
不安な場合は、少し多めに固形燃料を用意しておくのがおすすめです。燃料が燃え尽きた時などに一度炊き加減を確認して、水分が多く残っているようなら固形燃料を追加すると良いでしょう。

ガスバーナーの場合は、お米の量や火をかけた際の状態に応じて都度火加減を調整すると、よりおいしいご飯を炊くことができます。

 

・重しをのせておく

沸騰し始めると、フタが持ち上がって吹きこぼれ始めます。火加減を弱めた後に、重しをのせてフタが持ち上がらないようにすることもポイントです。
近くにある大きめの石や缶詰など、適度な重量があるものなら何を使っても問題ありません。ただし、フタが開いてしまう恐れがあるので、取っ手で押さえるのは避けた方が無難です。

 

・焚き火での炊飯は注意

焚き火で炊飯を行うこともできますが、焚き火は火加減の調整が難しく、芯が残ったり一部が焦げたりしておいしく炊くのが難しいです。
また、本体に穴が空いたり取っ手が溶けたりする恐れもあります。目を離さず、メスティンの状態を確認しながら炊飯を行うのがポイントです。

 

■メスティンが焦げ付いた場合の対処法

メスティンは熱伝導率が良く他のクッカーに比べて薄いため、場合によっては焦げ付いてしまうこともあります。
万が一焦げ付いて内側が黒く汚れてしまった場合は、最初にスポンジなどでしっかり擦り洗いをしてみてください。どうしても汚れが落ちない場合は、お酢を使って焦げを落とす方法がおすすめです。

【お酢を使った焦げ付きの落とし方】
1.メスティンの焦げが浸かるくらいの水を入れる
2.お酢を大さじ2~3杯入れて火にかけ、20分ほど煮る
3.冷めるまでしばらく放置してから、水を張ったまま箸などで擦る
4.水を捨てて、スポンジで再度擦ったら完了

 

■メスティンを活用しておいしいご飯を炊こう

飯盒炊飯と聞くと難しく感じがちですが、固形燃料を使えば火加減などを気にすることなく、おいしいご飯が炊き上がります。家庭で炊飯器を使うのとほぼ同じ要領なので、アウトドア初心者の方でもチャレンジしやすいでしょう。
ご飯を炊く用途以外にも、麺を茹でたり食材を煮たりと、メスティンはさまざまな料理に使えて便利です。アウトドアで料理を楽しみたい方は、用意しておくことをおすすめします。

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