フリーワード検索

football2025.04.10

覚醒、飛躍、ブレイク!!25年J1リーグ注目の7人をピックアップ!!

新天地で存在感を発揮する小泉佳穂(柏レイソル・右)とマテウス・サヴィオ(浦和レッズ・左)

2025年シーズンのJ1リーグはFC町田ゼルビア、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズ、柏レイソルらが好スタートを切った。昨シーズンはJ1残留を争った湘南ベルマーレ、J1初挑戦のファジアーノ岡山も、9節終了時点で白星先行である。その一方で、横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸、名古屋グランパスら、戦力充実のチームが序盤は苦しんでいる。それだけリーグ全体の力が拮抗している、という見方ができるだろう。

そんなシーズン序盤のJ1リーグから、注目選手をピックアップ。25年シーズンの主役候補と言っていい8人を紹介しよう(データはすべて4月6日現在)。


★小泉佳穂(柏レイソル)

高い技術力を持つ28歳のMFは、浦和レッズから柏レイソルへ移籍。浦和で師事したリカルド・ロドリゲスの監督就任に伴い、新天地を求めることとなった。柏は23年、24年とJ1残留争いを演じてきたが、スペイン人指揮官のもとで堅守速攻からボール支配率の高いスタイルへ変換。そのなかで、小泉は重要な役割を担う。3-4-2-1のシステムで右シャドーのポジションに入り、左右両足から繰り出すパスで好機を演出している。2節の川崎フロンターレ戦では、172センチの彼にしては珍しいヘディングシュートで移籍後初得点。古巣対戦となった4節の浦和戦では、高精度のパスでチームの2得点を生み出した。9節のガンバ大阪戦では決勝弾。4勝4分1敗の4位と好発進のチームで、早くも欠かせない存在となっている。


★マテウス・サヴィオ(浦和レッズ)

2019年に柏レイソルに加入し、23年は7得点10アシスト、24年は9得点7アシストと攻撃を牽引してきた。24年はJ1リーグのベストイレブンに選出され、今シーズンから浦和レッズで背番号8を着けて戦っている。現在27歳のブラジル人アタッカーの強みは突破力だ。緩急自在のドリブルで相対するDFを剥がし、ゴールへ鋭く迫る。彼が質的優位を生み出すことで、攻撃の迫力が増していくのだ。柏では個人による局面打開を求められるところがあったが、浦和は中盤から前線にクオリティを持った選手を揃えている。サヴィオが周囲との連携をより一層深め、チームメイトの良さを引き出すようになれば、埼玉スタジアムにさらなる熱狂がもたらされる。


★レオ・セアラ(鹿島アントラーズ)

21年と22年に横浜F・マリノスで、23年と24年はセレッソ大阪で、2ケタ得点を記録している。とくに24年は21ゴールを叩き出し、鹿島アントラーズに迎えられた。今シーズンも4月6日現在で得点ランキング首位の8ゴールと、加入1年目からしっかりと結果を残している。得点のバリエーションは豊富で、180センチに満たないもののヘディングシュートも力強い。ペナルティエリア内でラストパスを受けたら、確実に仕留めることができる。鹿島では鈴木優磨と2トップを組む。ストライカーの性格が強いレオ・セアラに対して、鈴木はラストパスも出せる。彼らがお互いの理解を深めていけば、J1リーグ屈指の強力なデュオとなるのは間違いない。


★田中聡(サンフレッチェ広島)

湘南ベルマーレのアカデミーから21年にトップチームへ昇格。22年から23年のコルトレイク(ベルギー1部)への期限付き移籍をはさみ、22歳にしてJ1リーグで100試合以上に出場している。昨シーズンは中盤のアンカーポジションでシーズンを通して稼働し、5ゴール4アシストをマーク。今シーズンからリーグ優勝を射程圏内とするサンフレッチェ広島の一員となった。アカデミーの先輩にあたる遠藤航(リバプール)や齊藤未月(ヴィッセル神戸)と同じように、田中もボール際の攻防に強い。オン・ザ・ボールの局面では、相手守備網の間へ鋭いパスを差し込んでいく。パンチ力のある左足のシュートも魅力。広島ではポジション争いを演じながら、成長速度をあげている印象だ。将来的には海外へのステップアップや、日本代表入りも期待される。


田中聡は新天地・サンフレッチェ広島で成長速度をあげていく


★北野颯太(セレッソ大阪)

優れたタレントを数多く輩出しているセレッソ大阪のアカデミー出身で、開幕から好調を持続している。システムに応じてトップ下やインサイドハーフを担い、ガンバ大阪との開幕節で先制点を含む2ゴールを叩き出し、右足の直接FKからアシスト。3節の柏レイソル戦では、後方からのパスをそのまま右足で流し込むゴラッソ。22年のトップチーム昇格から3シーズンで通算4得点にとどまっていたが、ここまで9試合に出場してすでに4得点。中長距離からも意欲的にゴールを狙うその姿勢は、対戦相手に脅威をもたらしている。スピードとテクニックを兼ね備えた21歳のアタッカーは、プロ3年目での覚醒を予感させる。セレッソ大阪の新エースとなっていくのか、今シーズン注目の存在だ。


★三浦颯太(川崎フロンターレ)

4月6日現在でリーグトップの4アシストを記録している。22年にJ2のヴァンフォーレ甲府でプロデビューし、高精度の左足を持つ左サイドバックとして徐々に評価を高めた。23年シーズン後に川崎フロンターレへのステップアップを勝ち取り、24年元旦のタイ戦で日本代表デビュー。足元の技術に優れており、左サイドからのクロスが最大の特徴だ。ボールを運んでいく推進力も見逃せない。彼がボールを持つと、スタジアムがゴールの予感に包まれるのだ。ディフェンスの局面でも、しっかりと仕事ができる。24歳のレフティーは国内でプレーする左サイドバックではトップレベルであり、日本代表招集を望む声も日増しに高まっている。


★鈴木章斗(湘南ベルマーレ)

プロ4年目の21歳は、今シーズンから背番号10を背負う。さらにはキャプテンにも指名された。大きな重圧を背負うこととなったが、「このチームでホントにタイトルを取りたい」との気持ちは強く、「やるしかない」との決意を固めてシーズンへ突入した。果たして、ここまで全9試合でスタメンを担い、3得点をあげている。23歳の福田翔生との2トップはコンビネーションに優れ、前線からの激しいディフェンスで守備面での貢献度も高い。昨シーズンは自身初の2ケタ得点となる10ゴールをマークしており、今シーズンはさらなる上積みが期待される。鈴木がゴールやアシストを増やすことで、チームがタイトルを獲得する可能性も高まっていくだろう。


湘南の鈴木章斗は21歳にして主将を務め、背番号10を背負う


★西村拓真(FC町田ゼルビア)

横浜F・マリノスなどで実績を積んできた28歳のストライカーは、今シーズンからFC町田ゼルビアの一員となった。3-4-2-1のシステムで右シャドーにポジションを取り、1トップのオ・セフンとともに相手ゴール前でフィニッシャーとなっている。左シャドーの相馬勇紀と息の合ったコンビネーションを見せ、彼のクロスに飛び込む形は早くも得点パターンになりつつある。新たな所属先となった町田は、J1リーグ2年目となる今シーズンも序盤から上位につけている。攻守に運動量豊富でスプリント力もある西村は、縦に速くシンプルなチームのスタイルにマッチする。22年以来となる2ケタ得点を記録し、チームの躍進を後押ししたい。

BUY NOW

SEARCH フリーワード検索