【フィッティング・ルポ】Vol.21 「EPON」の最新ドライバーに注目!緻密な組み付けができるからフィッターの腕が生きる
「EPON」というクラブブランドをご存じだろうか。大手メーカーの「名器」と呼ばれるヘッドの多くをOEMで製造してきた、知る人ぞ知るヘッドメーカー「遠藤製作所」のプライベートブランドだ。
遠藤製作所は新潟県燕市に本拠を置く金属加工メーカーで、とくに金属の鍛造技術の高さを高く評価されている企業だ。ゴルフクラブに関しては、顔の美しさや打感といった数値では表せない部分のノウハウに強みを持っており、同社製品独特の構えやすい顔を指して「遠藤顔」などと言われることもあるほどだ。
「EPON」のクラブは一般的な量販店ではほとんど手に入らず、一部の工房や「コンセプトショップ」に認定された店舗でのみ、ヘッド単体で取り扱われている。絶対的な術力を有する同社が、あくまで工房用に小規模生産しているのが「EPON」なのだ。
そのため大手メーカーのクラブのように巷で見かける機会は少ないが、行きつけの工房を持つクラブ好きの人や、顔や打感にこだわるトップアマの使用率が高いこともあり、知る人ぞ知る「“通”向けのクラブ」「上級者御用達のクラブ」という印象もあるだろう。
「EPON」のクラブはヘッド単体売りで、量販店ではほとんど扱っていない
ゴルフ5プレステージでは、以前から広尾店、神戸店、名古屋店が「コンセプトショップ」として直営店並みの品ぞろえで取り扱っているが、このたび新宿店と日本橋店も「コンセプトショップ」に認定され、試打して購入することが可能になる。
新宿店のフィッター山口凛さんによると、「EPON」のすごみは、シルエットの美しさや打感といったフィーリングのすばらしさと、0.1g単位の重量管理にあるという。
ゴルフ5プレステージ新宿店勤務の山口凛さん。自身もクラブマニアで、多くのクラブを実際に買って使い、その経験を接客に生かしている
「まず何といっても顔が美しいんです。とくに最新モデルの『AF-106』は、シルエットがキレイな丸型でクセがなく、かつてのブリヂストン『ツアーステージXドライブ』のプロ向けモデルのような圧倒的な構えやすさがあります。そして打感・音へのこだわりもすごい。この顔と打感は、嫌いな人はいないでしょうね」(山口さん)
EPONの最新モデル「AF-106」ドライバー
趣のあるクラシカルな、構えやすい顔が特徴
そしてヘッドの個体ごとに精密に重量管理がされており、フィッターや工房にとってかゆい所に手が届くところもパーツメーカーゆえの大きな利点だという。
実際にヘッドとシャフト、グリップを組み合わせる際は、単純に組みつけるだけではイメージしたヘッド重量やバランス(スウィングウェイト)に仕上がらないケースも多い。それを整えるために、クラフトマンはヘッドに鉛を貼ったり、ホーゼル内にウェイトを入れるといった加工をするが、これによって重心位置が微妙にズレたり本来の振り心地を損なう可能性がある。しかし緻密に重量管理されている「EPON」のヘッドなら、そういった心配がないという。
「『EPON』は、何gのヘッドがほしいという店側のオーダーに0.1g単位で対応してくれるんです。そのため、組み付け時に鉛などで微調整する必要がなく、ヘッド自体の完成度や美観を損なわずに総重量やバランスを自在に注文できる。だから『ヘッド重量をあと2g重くしたい』とか『同じ長さでバランスをあと1ポイント軽くしたい』といったことが無理なく行えるんです」(山口さん)
鉛を使わずにバランスの微調整ができる
さらにはヘッドの個体差を利用して「リアルロフトが多めのヘッドを」とか「少し逃げ顔のヘッドがいい」といったオーダーにも応えてくれるので、「ロフト9度よりは高さがほしいが10.5度では上がりすぎる」といったニーズにも応えられるし、顔の微細な好みに合わせることもできる。まさに各ゴルファーに「完璧にマッチした1本」を作れるというわけだ。
ヘッド性能自体も非常に高いが、こういった細やかな組み付けができるのは「EPON」ならでは。こだわる人にこそぜひ使ってほしいクラブだ。
<プレステージ店舗の詳細はこちら>
https://www.golf5-prestige.jp/
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