クオリティ良し、デザイン良し、コスパ良しの3拍子が揃ったnextFIT(ネクストフィット)インソールが熱い!【前編】
「健康はまず足裏から」などという言葉があるように、シューズのインソールにも関心が高まっている昨今。しかしながら、実際のところ「本当にインソールを変えたほうがいいの?」「自分にはどんなタイプが合っているの?」など、インソールについてよく分からないと思っている人が多いのも事実です。
そこで今回、アルペングループから新たなパフォーマンスインソール「nextFIT」が発売されたということで、さっそくインタビューをしに開発者の方々に会ってきました!
お話をお伺いするのは、シューズ事業部 スポーツ研究グループ マネジャー 藤岡大悟さんと、シューズ事業部 企画・デザイングループの中谷晃久さんです。
インソールの必要性やここでしか聞けない開発秘話、そして詳しい商品紹介など、2回にわたってお送りいたします。
――nextFITインソールとは、どんな商品ですか? また、開発のきっかけは?
藤岡さん:
一言で言うと、「日本人の足を快適にするインソール」です。
もともとは弊社のプライベートブランド(PB)シューズに入れるインソール作りのためにnextFITの開発が始まったんですね。それが非常に好評で。当時インソールの市場を調査した時に、インソールに興味を持たれていたり、要望や悩み、不満を持っていらっしゃるお客様がすごく多かったので、それなら単体で商品を出してみようと話が上がったのがきっかけです。
靴の履き心地というのは、インソールが影響を与えます。
まずは「とにかく快適、履き心地がいいものを作ろう」と、インソールの研究開発が始まりました。
具体的には、ほどよいクッション性があって、足にフィットする。蒸れずに臭わない。
市場には海外メーカーのものをはじめ数多くのインソールが発売されていますが、「日本人の足に合う」インソールというのは、実はなかなか無かったんです。
弊社はこれまでのPBシューズの開発実績から、日本人の足形データをたくさん持っています。それを活かして、「多くの日本人にフィットするインソールを作りたい!」という想いが当時は大きかったですね。
――nextFITインソールは、どんな特徴がありますか?
藤岡さん:
nextFITインソールの特徴は、「ほどよいやわらかさと、へたらずに履き心地の良さが長時間続く」ということ。弊社は3D設計の技術を駆使し、日本人1万2000人以上の足形データから設計した足型から作っているので、海外メーカーとは違い、日本人の足にちゃんと合う、というところが強みです。
あと、日本は高温多湿なので、インソールに必要な機能として「蒸れない」ことも欠かせない要素
nextFITインソールは裏に空気が抜ける、通気性がある素材を採用したことで、蒸れにくくて、足の臭いも気にならないという特徴があります。
――通気性が優れているということで、一般的なインソールとはかなり違いがありますか?
藤岡さん:
インソールというのは、一般的にはEVAという素材を使うんですけれど、それだと通気性が確保できないんですね。そこで私たちは非常にへたりにくくて通気性のある、ウレタンをベース素材に採用しました。
――今回3種類のnextFITインソールを発売するということですが、なぜ3種類にしたのですか?
藤岡さん:
欧米では歴史的に靴を履くという文化があるため、「足外科医」「足病医」といった足専門のお医者さんがたくさんいて、インソールの理解も進んでいます。しかし、日本は靴を履く文化がなかったのでそもそも足の健康に対する理解自体が遅れている。調べれば調べるほど、日本人は足やインソールに悩みや不満があることが分かりました。そして、大きく分けて以下の3つのニーズがあることも分かりました。
1「今履いている靴のインソールがへたって磨耗したから買い換えたい」
2「足や膝が痛いから、クッション性の良いインソールが欲しい」
3「足裏とアーチをサポートして、足が本来持っている機能を発揮させてパフォーマンスを上げたい、快適に運動したい」
これらのニーズに対応すべく、3種類に絞ってインソールを開発するに至ったのです。
――3種類にぎゅっとニーズを集中させて開発した、ということですね。
藤岡さん:
弊社はメーカーでありながら小売業でもあるので、お店の売上データと販売スタッフが現場で直接拾ったお客様の声を商品にしっかり反映できるんですね。そこが私たちの強みであるし、3種類に絞れた要因でもあります。
もちろんお客様の足形データも反映されていますので、弊社のお客様と販売スタッフの声が活かされた商品だということは間違いありません。
中谷さん:
そうして今回発売された3種類のnextFITインソールが、「COMFORT」「CUSHION」「SUPPORT」です。
カジュアル・ビジネスシューズから各種スポーツシューズ、さらにはスキー・スノーボードブーツと幅広いシューズに対応しています。
藤岡さん:
スポーツだけではなくて、特に通学とか通勤で毎日履かれる方など、普段履きでもぜひ使ってもらいたいなと思っています。
――開発にあたって、こだわったことや大変だったことは何ですか?
藤岡さん:
いちばん苦労したのが「履き心地の良いものを作る」というとても曖昧なテーマで、それをどうやって評価しようかなというところでした。
そこでテーマに基づいていろいろと勉強や調査を行うなかで、幸い日本は「感覚」を評価する学問が進んでいることを知りまして。官能評価と言うんですけれど、心理学、統計学からいろんな学問を含んだもので、セミナーに行ったり他社さんの事例を聞いたりしながら、人間の感覚をどうやって評価し数値化するかということを模索しました。
特に材料に関しては、いろいろ評価する際に材料の「物性値」というものを取るわけですが、物性値と人間の感覚の数値、それがどういう関係があるのか、材料の特性のこの部分が高くなると心地よさがどれくらい変わるかなどを研究し、人が心地良いと感じる材料を配合して作っていくということに非常にこだわりましたね。
素材が完成したら、次に、何十種類と一堂に並べ、被験者に目隠しをしてもらって、それで感覚を研ぎ澄まし、見た目や色に惑わされないように足の裏に集中して履き心地を比べてもらう作業を繰り返します。
人の足の形やインソールの好みは本当に千差万別です。最終的には、人の感覚を優先し、人が良いと感じてもらえることを重要視しました。
――デザイン面からの苦労やこだわった点はどんなところですか?
中谷さん:
苦労した点としては商品からパッケージまで統一されたビジュアルイメージでお客様にアプローチするために、様々な要素をまとめあげる、ということが大変でしたね。
こだわった点としては「カラー」の使い方です。
「快適性」を追求して、ようやくたどり着いたのが現在の素材と形状なんですが、特に重要なのが、この3種のインソールすべてに採用されているイエローのnextFITフォームという素材。そのポイントは、ひとつが、圧力の分散性。次に、通気性と活性炭による消臭効果。そしてそれが、長く続くというものです。
この快適性の秘密である「nextFITフォーム」と、特徴の違う3種類のインソールがあるということを店舗でもECサイトでもお客様に分かりやすく伝えるために、視覚的に認識しやすい「カラー」の使い方を工夫し、それをコミュニケーションする目的に沿って当てはめていきました。
快適性の秘密である「nextFITフォーム」はイエローでアピールし、「COMFORT」はベーシックなカラーのブラック、「CUSHION」はオレンジ、「SUPPORT」はグリーン、とブライトなカラーに。
「CUSHION」と「SUPPORT」はパフォーマンスが感じられたり「特別なインソールが入っているんだな」ということが認識しやすいカラーということを考慮しました。
――裏面の素材と色の組み合わせも考えながら。
中谷さん:
そうです。例えば「CUSHION」ならオレンジなので、GEL部分もオレンジを使って「ここが激しい衝撃と突き上げを軽減するクッション部分だ」と認識してもらえるようデザインしました。
藤岡さん:
「SUPPORT」は、曲線がしっかり見えるような美しい形、曲線美をデザインしてもらいました。なおかつ踵はリブを立てて、アーチから踵に対して補強が必要なところはうまく補強しながらシンプルな形状にしてもらったので、「機能」と「デザイン」がうまく融合したかなりいい商品になったと自負しています。
後編では、3種類のnextFITインソール「COMFORT」「CUSHION」「SUPPORT」それぞれの特性や、どんな方に適しているかなどをご紹介します!どうぞお楽しみに!
後編はこちら
■インフォメーション
・
スポーツデポ、アルペン店舗はこちら
■商品情報
・
nextFIT(ネクストフィット) 商品情報はこちら
※『CUSHION』タイプの入荷は2020年5月下旬予定