冬は冬用シュラフを用意しよう! 理由や選び方のポイントを詳しく解説
冬の寒い時期にキャンプや登山といったアウトドアを行う際、重要になるのが防寒対策です。防寒対策が不十分だと、体調を崩すだけではなく、場所や天候次第では命に関わる恐れも捨てきれません。特にシュラフ(寝袋)は睡眠の質を左右することもあるため、冬用のものを用意しておくのがおすすめです。
しかし、シュラフにはさまざまな種類があるので、どれを選べば良いかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、冬用シュラフの必要性や、選び方のポイントなどをご紹介します。
【目次】
■冬のアウトドアには冬用シュラフを用意しよう
シュラフは大きく、3シーズン用、夏用、冬用の3種類に分けることができます。基本的には、夏用は薄手で冬用は厚手です。
春から秋まで、幅広い季節に使うことができる3シーズン用は、汎用性が高くて便利な一方で、雪が積もったり気温が氷点下になったりするような環境での使用には適していません。寒さで眠ることができず、翌日の行動に影響したり、体調不良に陥ったりする場合もあります。
寒い季節にキャンプや宿泊を伴う登山を楽しみたい方は、冬用のシュラフを用意しておくのがおすすめです。特に、ストーブやホットカーペットなどの暖房器具を持ち歩くのが難しい登山においては、シュラフやスリーピングマットといったアイテムを活用する以外に、睡眠時の寒さをしのぐ方法が基本ありません。
冬用のシュラフを用意しておけば、「冷え込みが厳しく夜なかなか寝付けなかった」といった失敗を防いで、快適に過ごすことができます。
■冬用シュラフの選び方
冬用シュラフは、アウトドアの楽しみ方や使用する環境に合わせて、必要な機能を備えているものを選ぶことが大切です。
冬用シュラフを選ぶ際に確認したいポイントをご紹介します。
・快適温度を確認する
最初に、商品詳細などに記載されている「快適使用温度」を確認しておきましょう。快適使用温度は、名前の通り、寒さを感じず快適に眠ることができる温度範囲の目安です。
使用する環境の最低温度よりも、快適使用温度が-5℃以上低いシュラフを選ぶと、しっかり眠ることができるといわれています。
メーカーによっては、快適使用温度とは別に、対策次第で何とか耐えることができる温度を示す「限界使用温度」や「下限使用温度」を表示している場合もあるので、併せて確認しておきましょう。
限界使用温度の温度域でシュラフを使用すると、低体温症などに陥る恐れがあり危険です。現地の最低気温がどれくらいになるのかを事前に確認したうえで、少し余裕を持たせたシュラフを選ぶことをおすすめします。
・形状はマミー型がおすすめ
シュラフの形状もポイントです。大きく封筒型とマミー型に分けることができ、それぞれ特徴が異なります。
【封筒型の特徴】
封筒のような形をした長方形のシュラフで、寝返りを打つことができるなど、一般的な布団に近い使い心地が特徴です。ゆとりがあって寝心地が良い一方で、体との間に隙間ができやすいので、保温性には劣ります。暖かい服装を用意したり毛布を活用したりと、冬場の使用には工夫が必要です。
【マミー型】
全身を覆い、顔の部分だけ外に出る形状をしているのがマミー型です。体にフィットしやすく保温性に優れているため、冬用シュラフに適しています。
また、封筒型よりもコンパクトに収納しやすいため、荷物を少なくしたい登山やツーリング、ソロキャンプといったシーンにもおすすめです。
・中綿の種類
シュラフに使われる中綿の種類も確認しておきましょう。シュラフでは、主にダウンや化学繊維が使われています。
【ダウン】
ダウンとは水鳥の羽毛のことで、保温性に優れているのが特徴です。軽量かつコンパクトなので持ち運びもしやすく、冬キャンプに適していますが、化学繊維に比べると高価でお手入れにも手間がかかります。
また、水に濡れると保温性が落ちてしまうため、テント内の結露などで濡らさないように注意が必要です。
【化学繊維】
ポリエステルなどの化学繊維の中綿が詰められたシュラフは、水濡れや耐久性に優れているのが魅力です。ダウンよりも価格が抑えられていて、お手入れも簡単に行えます。
ただし、保温効果はダウンに比べると低く、分厚くかさばるものが多いです。
保温性や持ち運びのしやすさ、価格など、何を重視するか踏まえて中綿を選ぶようにしましょう。
・収納性や重量
冬キャンプの際は、暖房器具や厚手の衣服など、荷物が多くなりがちです。登山の場合も、極力荷物を軽量かつコンパクトにまとめる必要があります。
シュラフの収納性や重さも、確認しておきたいポイントのひとつです。コンパクトに収納できるシュラフなら、空いたスペースに他の荷物を詰め込むことができます。収納性の高さを重視したい場合は、コンパクトにしまいやすいダウン素材でマミー型のシュラフを用意するのがおすすめです。
また、保温性に優れている冬用シュラフは、軽量なタイプでも重さが1kgほどになります。持ち運びしやすいかどうかも踏まえて選ぶようにしましょう。
ただし、軽すぎるシュラフは保温性が低い恐れがあります。使用する環境に必要な保温性を備えているかも確認したうえで、重さを決めることが重要です。
・お手入れのしやすさもポイント
人は寝ている間にたくさんの汗をかきます。カビの発生などを防ぎ、衛生的に長く使い続けるためには、お手入れのしやすさも確認しておきたいポイントです。
お手入れをできるだけ手間なく済ませたい場合は、自宅の洗濯機で洗うことができるシュラフを選ぶのがおすすめです。
また、ダウン素材のシュラフは中の羽が抜け落ちる恐れがあるので、洗濯表示を確認したうえで、基本的に洗濯機ではなく手洗いを行ってください。
■コットやマットも用意するのがおすすめ
冬用のシュラフを用意しても、単体では地面からの冷気で寒さを感じることもあるはずです。厚手のスリーピングマットや脚のついたコットを用意して底冷え対策も行うと、より快適に眠ることができます。
スリーピングマットを選ぶ際は、生地の厚みや断熱性の高さを確認しておくと、冷えを防ぎやすいです。コットは地面と布面との隙間にものを詰めるようにすると、冷えを効果的に防げます。
また、シュラフカバーを用意しておくのも良いでしょう。シュラフが結露などで濡れるのを防ぐことができるうえに、保温性を高めることにもつながります。
他にも、湯たんぽを足元に入れておく、ブランケットを活用して暖かさをキープするなど、シュラフ以外のアイテムにも気を配ると、より快適に眠りやすくなります。
■冬用シュラフで冬キャンプの夜を快適に
寒さが厳しい冬場のアウトドアは、防寒対策が必須です。特に、夜は寒さが厳しいため、シュラフの性能によっては眠れなかったり、低体温症に陥ったりする可能性もあります。防寒対策として、冬用シュラフを用意しておくのがおすすめです。
冬用シュラフがあれば、雪が積もっているキャンプ場など、冷え込みが厳しい場所でも快適に眠りやすくなります。
また、マットやコットなどを併せて用意しておけば、より快適に過ごしやすくなるでしょう。
冬のアウトドアで寒くて寝るのに苦労したという経験をお持ちの方は、冬用のシュラフを用意してみてはいかがでしょうか。
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