ランニングの消費カロリーはどれくらい? 計算方法をご紹介
ダイエットのためにランニングやジョギングといった運動を行いたいと考えている方は、「1回の運動でどれくらいカロリーが消費されるのか」が気になるのではないでしょうか。また、ランニングの方法を工夫して、効率よく消費カロリーを増やす方法があるのかどうかも気になるはずです。
この記事では、ランニングにおける消費カロリーの計算方法や増やし方、ジョギングやウォーキングとの消費カロリーの違いなどをご紹介します。
【目次】
■ランニングの消費カロリーを計算する方法
ランニングの消費カロリー(消費エネルギー)は、METs(メッツ)という運動強度を示す単位を使って計算できます。メッツとは、安静時のカロリー消費量を1としたときに、その行動でどれくらいのエネルギーを消費するかを示す値のことです。「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」では、時速8kmのランニングは8.3メッツと設定されています。※1
メッツを使った消費カロリーの計算方法は、以下の通りです。
・消費カロリー(kcal)=メッツ×体重(kg)×運動時間(h)
例えば、体重60kgの人が時速8km(8.3メッツ)のペースで30分間ランニングを行った場合は、8.3×60×0.5で、249kcalのエネルギーを消費したとわかります。
※1 出典:国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』 」より
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf
■ジョギングやウォーキングの消費カロリーはどれくらい?
ランニングと同じく「走る」運動にあたるジョギングや、負荷が低いウォーキングなどの消費カロリーはどれくらいなのでしょうか。ペースにもよりますが、「身体活動のメッツ(METs)表」によると、ジョギングは7.0METs、速めの歩行(ウォーキング)は5.0METsほどとされています。
ランニングと同様に、体重60kgの人が30分間行ったと仮定した場合、ジョギングなら210kcal、ウォーキングは150kcalのエネルギーを消費することになります。
ジョギングやウォーキングとランニングでは、消費カロリーに大きな差はないように見えますが、運動習慣を継続すればするほど、消費カロリーの差が広がっていきます。より多くのカロリーを消費したい場合は、運動強度が高いランニングを継続する方が効率的です。
■ランニングの消費カロリーの増やし方
ランニングのやり方を工夫すれば、カロリー消費量は増やすことができます。では、どのような方法でランニングを行えば消費カロリーを増やせるのでしょうか。よりたくさんのカロリーを消費するコツを、いくつかご紹介します。
・ペースを上げる
時速8kmのペースで走った場合は8.3メッツですが、時速8.4kmで走ると9メッツ、時速9.7kmで走ると9.8メッツまで運動強度が上がります。走るペースを上げていけば、自ずとランニング中の消費カロリーも増えるということです。
ただし、無理にペースを上げても、多くの人は短時間しかランニングを続けられないでしょう。例えば、時速19.3kmで走ると19.0メッツという高い運動強度になりますが、恐らく数分もペースを維持できないはずです。
運動強度を高めるほど運動を続けるのが難しくなるため、結果として消費カロリーも少なくなる可能性があります。また、無理に速いペースで走った結果、体を痛めてしまうことも考えられます。
自分自身の体の状態などを踏まえたうえで、20分から30分程度走れるペースを目安に、時間とスピードのバランスを取るのがおすすめです。継続してランニングを続ければ、自然と走るペースも上がっていきます。無理のない範囲で、徐々にスピードを上げていきましょう。
・走る時間を延ばす
走る時間や距離を延ばすのも、消費カロリーの増加につながります。日頃からランニングに取り組んでいるという方は、走る時間や距離を少し延ばしてみるのもおすすめです。
例えば、体重60kgの人が時速8kmのペースを維持して、42.195kmのフルマラソンを完走した場合、5時間20分ほど走り続けたことになります。大まかな数字にはなりますが、8.3×60×5.3=2639kcalと、約2700kcalものカロリーを消費できるということです。
しかし、距離や時間を増やすことで、ペースと同様に体にかかる負担は増し、怪我などのリスクが上がります。慣れに応じて少しずつ時間を長くするなど、無理をしないことが重要です。
また、消費カロリーには体重も関係します。ウエイトをつけてランニングするのも、消費カロリーを増やす方法のひとつです。ランニングフォームが崩れず、身体に過剰な負担がかからない程度に、ウエイトをつけてみるのも良いでしょう。
・筋トレを行う
消費カロリーを増やすためには、筋肉量を増やすことも重要です。筋肉量が増えると、基礎代謝がアップするので、自然とエネルギーを消費しやすくなります。より効率的にカロリー消費量を増やしたい方は、ランニングだけでなく筋トレにも取り組むのがおすすめです。
また、筋トレ自体でもカロリー消費が期待できる点もメリットです。下半身や腹筋、背筋など、ランニングに必要な筋肉を鍛えるトレーニングを取り入れてみるのも良いでしょう。
・ダイエット目的の人は摂取カロリーにも注意
ダイエット目的でランニングを行っている場合は、消費カロリーだけでなく摂取カロリーにも注意が必要です。ランニングで消費カロリーを増やしたとしても、摂取するカロリー量が上回っていてはダイエット効果が期待できません。ランニングをしたからといって食べ過ぎてしまうと、せっかく運動した効果が薄れてしまいます。
ただし、極端な食事制限を行うのは厳禁です。低カロリーかつ必要な栄養を摂取できる料理や調理法を意識したり、おかしなどの間食を減らしたりすることを意識してみてください。
■運動は継続することが大切
ランニングによるダイエットや体づくりなどの効果は、1日や2日といった短期間で効果が期待できるものではありません。効果を上げるためには、根気よく継続することが大切です。
慣れないうちから運動強度を高めたり、長時間ランニングを行おうとしたりすると、きつさを感じて続かなくなることも考えられます。最初の間は低負荷でも良いので、運動する時間を確保することが大切です。ランニングを続けるうちに、自然と長い時間走ったりペースを上げたりできるようになっていきます。
ランニングに対するモチベーションを維持できるように、最初から無理をするのではなく、できる範囲から行うようにしましょう。
■ランニング中は消費カロリーも意識しよう
ランニングでどれくらいのカロリーを消費しているのかを知っておけば、より効率的に運動の計画を立てられるようになります。ダイエット目的の方は、具体的な数値で消費カロリーを把握できるため、モチベーションも維持しやすいのではないでしょうか。
ただし、カロリー消費量を上げようと運動強度を高めると、怪我につながったりやる気を失ったりする可能性もあります。無理のない範囲から始めて、運動する習慣を作ることが大切です。
消費カロリーを意識しながら、体の負担にならないようにランニングを継続していきましょう。
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