サブスリー達成にはどんな練習が必要? 目標に近づくおすすめのトレーニング方法
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マラソン大会に参加するからには、少しでも良いタイムで完走したいものです。具体的に目標とするタイムは経験や実力によって左右されますが、多くの市民ランナーが最後の目標として設定するのが「サブ3(サブスリー)」になります。
とはいえ、サブ3は簡単な目標ではありません。サブ3を達成するには、どのような練習を積めば良いのでしょうか。
ここでは、サブ3の概要や、目標達成に向けた練習メニューの例をご紹介します。
【目次】
■マラソンのサブ3(サブスリー)はどれくらい凄いこと?
フルマラソンにおけるサブ3とは、42.195kmを3時間未満のタイムで完走することです。3時間半未満での完走はサブ3.5、4時間未満での完走はサブ4などと呼ばれます。
タイムを気にしなくて良いのであれば、フルマラソンを完走できる人は多いです。しかし、サブ3を達成している人は男性ランナーで3%ほど、女性ランナーで0.5%ほどしかいないとされています。
サブ3は非常に高いハードルではありますが、40~50代やマラソン初心者でもサブ3を達成しているランナーは存在します。地道な練習こそ必要ですが、誰でもサブ3を達成できる可能性はあるということです。
■サブ3達成に求められる走りのペースは?
サブ3を達成するためには、ペース配分を意識してマラソンに挑むことが大切です。42.195kmという長い距離を3時間未満で走り切るには、1kmあたり4分15秒程度のスピードで走り続ける必要があります。
時速で表すと14km/hほどです。一般的な自転車として街中で見かけることが多いシティサイクル(ママチャリ)と同程度のスピードと聞くと、イメージが湧きやすいかもしれません。
とはいえ、長時間ペースを変えずに走り続けるのは非常に難しいことです。路面状況の悪い場所や坂道でペースが乱れることも考えられます。自分ではペースを保っているつもりだったものの、疲れがたまる終盤でスピードが落ちてしまうこともあるでしょう。
また、大会当日に体調を崩してしまった、気温が高く速く走ることができなかったなど、さまざまな要素に左右されてしまう点も、サブ3達成が難しい理由です。
■サブ3達成のために行いたい練習メニューの例
誰にでもチャンスがあるとはいえ、何も準備をしないでサブ3を目指すのは現実的とはいえません。サブ3を達成するためには、たくさんの練習を積む必要があります。
現状のレベルに左右されるため、一概にいうことはできませんが、遅くともマラソン大会の4~5カ月前にはレースに向けた練習を始めていた方が良いでしょう。
では、サブ3達成のためにはどのような練習を行えば良いのでしょうか。練習メニューの一例をご紹介するので、参考にしてみてください。
・LSD
LSD(ロングスローディスタンス)とは、長い距離をゆっくりしたペースで走るトレーニング方法です。心肺機能の向上やスタミナの強化につながります。正しいランニングフォームを身につけるうえでも有効です。
ランニングを長く続けている方や、マラソン大会に何度も参加している方などは、1回100~120分ほどのLSDを、週に1~2回程度取り入れましょう。
いきなり長時間走るとけがにつながる恐れがあるため、初心者の方は30分程度からスタートして、徐々に時間を長くしてください。
ただし、実際のマラソン大会では速く走ることになります。スタミナ強化のためにLSDを行うだけでなく、本番に近いペースで走る練習を取り入れることも大切です。
・ペース走
フルマラソンは、ゴールまでの距離が42.195kmと決まっています。1kmを何分で走れば良いのかを計算して、一定のペースで走り続ければ、目標を達成できるということです。
そのため、一定の速度で長い距離を走り続けるペース走を練習メニューに取り入れるのも良いでしょう。走る時のペースの感覚や、スタミナを鍛えられます。1kmあたり4分15秒程度のスピードで走ることを意識して、練習を行うのがポイントです。
5km程度の距離であれば、1kmあたり4分くらいにペースを上げて走るのも良い練習になります。
・ビルドアップ走
サブ3を達成するには、フルマラソンを走り切るだけのスタミナに加えて、速く走るためのスピードも不可欠です。一定のペースで走り続けるだけでは、そのスピードで走る能力しか鍛えられません。
練習メニューにビルドアップ走を取り入れて、スピード力の向上も目指しましょう。
ビルドアップ走では、3kmまでは1km4分30秒のペース、3~6km地点までは1km4分20秒ペースといった形で、徐々にスピードを上げていきます。初心者の方は、会話ができる程度のペースで走り始め、最後は少し呼吸が上がる程度のペースにすることを意識すると良いでしょう。
・インターバルトレーニング
速いスピードで走るランと、ゆっくりしたスピードのジョグ(レスト)を交互に繰り返す、インターバルトレーニングを取り入れるのもおすすめです。心肺機能やスピードの強化が期待できます。
サブ3を狙っている方は、1kmダッシュしてから半分くらいの距離をジョグで流す、ロングインターバルを取り入れてみてはいかがでしょうか。サブ3のペースに体を慣らすために、1kmを3分台後半くらいのタイムで走る意識を持つのがポイントです。
スピードを重点的に鍛えたい方は、より短い距離をダッシュするショートインターバルを行ってみてください。
・筋力トレーニング
速く走るには筋肉も必要です。初心者の方は、筋力トレーニング(筋トレ)で下半身の筋肉を中心に鍛えるのも良いでしょう。
筋肉をつけることで姿勢が安定すれば、ランニングフォームの改善にもつながります。
スクワットやカーフレイズといった、特別な器具なしで行える自重トレーニングを行ってみてはいかがでしょうか。
■ランニングシューズ選びもサブ3達成のポイント
どれだけ練習を重ねても、シューズが自分の足に合っていないと好タイムは期待できません。ランニングシューズ選びも、サブ3達成に向けた大切なポイントです。
自分の足にフィットしていて、反発力や軽量性、クッション性に優れたシューズを用意しましょう。
また、練習とレースでシューズを使い分けるのもおすすめです。
練習の際は体にかかる負担を減らせるクッション性に優れたもの、大会はスピードを出しやすい反発力の高いものといった形で使い分ければ、練習でのけがを防ぎながら、本番での好タイムを目指せます。
■練習を積んで憧れのサブ3を目指そう
3時間未満でのフルマラソン完走を目指すサブ3は、多くの市民ランナーが憧れる目標のひとつです。非常に難しい目標ではありますが、練習をこなせば誰でも達成できる可能性はあります。
地道に練習を継続して、憧れのサブ3を目指してみてはいかがでしょうか。
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