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running2022.06.20

ストライド走法のメリット・デメリットを解説! ピッチ走法との違いなども

ランニングやマラソンを行っているランナーの方は、「ストライド走法」という走り方(走法)の名前を聞いたことがあるかもしれません。しかし、具体的にどのような走り方なのか知らないという方もいらっしゃるでしょう。ストライド走法にはメリット・デメリットがあるため、特徴を確認したうえで取り入れるかどうかを決める必要があります。
また、ストライド走法だけでなく、「ピッチ走法」と呼ばれる走り方もありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、ストライド走法やピッチ走法のメリット・デメリット、走り方を決める際のポイントなどをご紹介します。

 

【目次】

■ストライド走法とは?

・メリット

・デメリット

■ピッチ走法とは?

・メリット

・デメリット

■ストライドの伸ばし方

■ストライド走法とピッチ走法の選び方

■走法を意識してスピードを上げてみよう

 

■ストライド走法とは?

ストライド走法とは?

 

ストライド走法のストライド(Stride)とは、人の歩幅(1歩の長さ)のことを指します。つまりストライド走法とは、歩幅を大きく取って走る走法のことです。歩幅を広くすることで歩数を減らし、全身をバネのように使って走ります。
では、ストライド走法にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 

・メリット

ストライド走法は歩幅を大きく取るため、スピードを出しやすいです。歩数のまったく同じランナーが2人いると仮定した場合、ストライドを伸ばせるランナーの方が、速く遠くまで走ることができます。足の回転数が減り、比較的体力消費を抑えやすいのもメリットです。

ランニングに必要な筋肉がついている方や、足が長いランナーは、ストライド走法を意識することでタイムを短縮できる可能性もあるでしょう。

 

・デメリット

ストライド走法は足を大きく前に出す必要があるため、体の上下動も大きくなり、地面に着地した際の衝撃は増します。体にかかる負担が大きくなり、怪我のリスクが上がりやすいのはデメリットです。
ある程度の筋肉や柔軟性、足の長さがあった方が有利なので、欧米の外国人ランナーには適しているものの、日本人の初心者ランナーにはあまり向かない走り方ともいわれています。

無理にストライドを大きくしようとすると、体ができていないと余計な力を使うことになり、かえってタイムが悪くなるかもしれません。
また、ストライドを大きくするとランニングフォームを維持するのが難しい点もデメリットのひとつです。

 

■ピッチ走法とは?

ピッチ走法とは?

 

ピッチ走法におけるピッチ(Pitch)とは「歩数」や「足の回転数」のことを表します。ストライド走法とは逆に、足の回転数を増やして1歩あたりにかかる時間を短く(歩幅を狭く)するのがピッチ走法です。
ピッチ走法のメリット・デメリットとしては、以下の点が挙げられます。

 

・メリット

ピッチ走法は歩幅が小さいため体の上下動も小さく、地面に着地した際の足にかかる衝撃は弱い傾向にあります。一定のスピードを出しやすくリズムに乗れれば速度の調節が簡単、少ないエネルギーで走りやすい、体への負担が少ないなど、さまざまなメリットを持ち、プロランナーでも取り入れている選手が多いです。
欧米人に比べると体格が小さいことが多い日本人にも適した走り方といわれています。

ピッチ走法の際は、肘を曲げてしっかり腕を振ることを心がけると、上半身の動きと連動して足が自然と前に出ます。また、ピッチ走法はリズムに乗って走ることが重要です。腕振りのスピードに合わせて呼吸のリズムも意識すると、ピッチを上げやすくなります。

 

・デメリット

ピッチ走法でスピードを出そうと思った場合は、歩幅が小さい分足の回転数を上げなければいけません。足の回転数に合わせて腕振りも早くする必要があるため、心拍数が必要以上に上がってしまい、体力を消耗してしまう恐れがあります。
長時間走り続けて疲労が溜まった結果、腕振りと足のピッチにズレが生じ、ランニングフォームが崩れてしまう可能性も捨てきれません。

腕立て伏せなどのトレーニングを行い、下半身だけでなく上半身も鍛えて素早いテンポの腕振りに慣れておく必要があります。

 

■ストライドの伸ばし方

走る際のストライドを伸ばせば、自ずと走るスピードは上がります。では、どのようにすればストライドを大きく取れるようになるのでしょうか。ポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

【下半身の筋肉を鍛える】
ストライド走法を習得しようと思った場合は、最初に下半身の筋肉を意識的に強化する必要があります。体への負荷が大きいストライド走法を行うためには、衝撃に耐えられるだけの筋力が欠かせないためです。
また、下半身の筋肉を鍛えて力強く踏み出せるようになれば、自然と歩幅が広がる効果も期待できます。スクワットなど、下半身の筋肉を重点的に鍛えられるトレーニングを取り入れるのがおすすめです。

【股関節の柔軟性を高める】
大きなストライドを取るためには、足を大きく広げなければいけません。逆にいえば、股関節周りが硬く可動域が狭いため、ストライドを広く取れない方もいらっしゃるはずです。ストレッチを入念に行い、股関節周りの柔軟性を高めるのもストライドを伸ばすことにつながります。

【重心を意識する】
ストライド走法はフォームが崩れやすいため、重心に意識を向けることも重要です。重心を上にすれば、重心移動が楽になり推進力を出しやすくなります。

 

■ストライド走法とピッチ走法の選び方

ストライド走法とピッチ走法は、どちらもメリットとデメリットがあります。その人の体格などによって適している走法は異なるため、一概にどちらが優れていると言い切ることはできません。

走る際のスピードは、「ピッチ×ストライド」で表すことができます。例えば、広いストライドでピッチを上げていけば、自ずとスピードも速くなるはずです。しかし、通常はストライドを広く取ろうとすればピッチは遅くなり、ピッチを意識的に速くしようとするとストライドは狭くなります。

一度に両方を上げるのは難しいため、走る際のタイムを意識する場合は、ピッチとストライドのどちらを重視するのか考える必要があります。基本的に、タイムを伸ばしたいと考えている方は、最初に少しストライドを大きめにしてみるのがおすすめです。フォームが崩れない程度の範囲でストライドを広げれば、ピッチを速くするよりもスピードは上げやすいでしょう。

トレーニングの中で2つの走り方に挑戦してみて、自分が走りやすいと思った方法を取り入れたり、2つのバランスを意識したりすると、最適な走り方を身につけられるのではないでしょうか。

 

■走法を意識してスピードを上げてみよう

歩幅を大きく取るストライド走法は、スピードを上げやすいのがメリットですが、その分着地時に体にかかる衝撃は大きく、使いこなすにはある程度の筋肉や股関節の柔軟性などが欠かせません。
一方で、ピッチ走法は体に負担が少なく、初心者でも取り入れやすいなどのメリットがあります。

ともにメリット・デメリットがあり、体格による向き不向きも大きいため、どちらが優れた走法と言い切るのは難しいです。自分がやりやすい走法を取り入れたり、2つの考え方を上手に融合させたりするのも良いでしょう。
ランニングのスピードを高めていきたいと考えている方は、今回ご紹介した内容を参考に、走り方にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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