サッカーのフェイントで覚えておきたい! 基本的な種類と練習方法
サッカーの試合では、相手のディフェンスをかわすためにフェイントプレーが行われることがあります。相手を華麗にかわすフェイントはサッカーの醍醐味のひとつで、初心者ができるようになりたいと憧れるプレーでもあるでしょう。
ここでは、そんなフェイントの種類やコツ、練習方法などをご紹介します。
【目次】
■フェイントの役割
フェイントプレーは相手を騙したり惑わせたりして意表を突き、ゴールやパスを狙うテクニックです。
右に動くと見せかけて左に動く、シュートすると思わせてパスに切り替えるなど、サッカーにも多くのフェイントがあります。フェイントを上手く使うことで、状況を有利にし、ゴールにつなげることができるでしょう。
■フェイントの種類
サッカーのフェイントは種類が多く、初心者には難しいものもあります。ここではサッカーを始めたばかりの人や経験が浅い人でもチャレンジしやすい、基本的なフェイントを6つご紹介します。
-ボディフェイント
ボディフェイントは、主に上半身の動きを使ったフェイントです。難しい足技が必要ないため初心者でも挑戦しやすいものですが、上手くなれば高いレベルでも十分通じるテクニックとなります。
ボディフェイントのやり方は、まず左右のどちらかに上半身を大きく揺らします。相手がこちらの動きを阻もうと重心が同じ方向に傾いたところで、すかさず反転して逆方向に進みます。
この際、少しオーバーなくらいに上半身を動かすことがポイントです。体全体を使って大きく動くことで、相手はフェイントにかかりやすくなります。相手がフェイントにかかった後は、キレのある動きで逆方向に転じ、一気に駆け抜けることが大事です。
-キックフェイント
キックフェイントはボールを蹴ると相手に思わせ、相手の視線が外れた隙に別の動作に移るテクニックです。さまざまな場面で使える定番のフェイントで、特にシュートへの危機感が強いゴール前で効果を発揮します。
キックフェイントのポイントも、ボディフェイントと同じく、大きな動きをすることです。大きな動きでフェイントをかけることで、相手にボールが飛んでくると思わせることができます。
また、視線を使って相手を誘導する技も効果的です。ディフェンダーは相手の視線を見て動きを予測することがあるため、わざとゴールを見ながらパスを出すなど、相手の虚を突くようなプレーを組み合わせることで、キックフェイントの効果を上げることができます。
-マシューズフェイント
マシューズフェイントは、ボディフェイントに足技をプラスしたフェイントです。スタンリー・マシューズというイングランドの選手が作り出したもので、彼の名が名前の由来になっています。
細かな足技は必要ですが、動き自体は非常にシンプルなため初心者でも挑戦しやすく、学生からプロまで幅広い選手が使用しています。
マシューズフェイントは上半身を動かすのと同時に、インサイドでボールを少し向かう方向とは逆に動かします。相手が動きにつられて重心を傾けた瞬間、アウトサイドで進みたい方向にボールを動かして抜くという方法です。
マシューズフェイントで相手を抜き去るには、相手の動きをよく見て、タイミングを合わせてボールを運ぶことがポイントです。相手の動きと自分の位置を考えてフェイントを繰り出せるようにしましょう。
-シザーズ
シザーズは左右の足でボールをまたぐように動くフェイントです。プロのサッカー選手もよく使う定番の技なので、テレビなどで見たことがある人も多いでしょう。
シザーズとは英語で「ハサミ」という意味で、ボールの軌道は変えずにボールを挟むようにまたぎます。ボールをまたぐ動きでディフェンスのタイミングをずらしてから、そこを一気に抜くのがシザーズです。動きが小さいと相手の視線を外すのが難しくなるため、しっかりと大きく動くことがポイントです。
本来はドリブルの最中に行うフェイントですが、最初は止まった状態で練習することをおすすめします。ボールに触れずにまたぐ練習を行い、足さばきの感覚を掴むことができたら、ドリブルしながら挑戦してみましょう。ボールの軌道を変えないようにすることは難しいですが、根気強く練習を繰り返すことが大切です。
-ダブルタッチ
ダブルタッチは、片足のインサイドでボールを横にスライドさせ、続いて反対の足のインサイドで前にボールを蹴るというフェイントです。やり方が簡単なうえ、さまざまな場面で使えるため初心者向けの技といえます。
ダブルタッチが特に効果を発揮するのは、相手がボールを取りに来た瞬間です。相手の足をかわすようにしてボールを横にスライドさせ、その後前方にボールを送り出します。スライドさせるタイミングが早すぎてもボールを取られてしまうため、相手の動きをよく見てタイミングを外すように行うと効果的です。
-エラシコ
エラシコは、片足のアウトサイドでボールを押し出し、その後インサイドで切り返すフェイントです。まるで輪ゴムが付いているように動きがスムーズであることから、ポルトガル語で「輪ゴム」を意味する「エラッスチコ」が名前の由来となりました。
エラシコはスムーズなボールの移動が重要になるため、見た目は簡単そうに見えますが、実際に試合で使うとなると難易度が非常に高いフェイントです。アウトサイドに押し出す際の姿勢や、インサイドに切り返す位置はもちろん大切ですが、同時に相手を抜くためのスピードも必要になります。
難易度が他のフェイントに比べて高いため、フェイントの応用編として練習するのがよいでしょう。
■フェイントが上手になるコツ
フェイントが上手くなるコツは、大きく3つあります。
まず、基本の技をしっかりと練習することです。プロの選手でも基本的なフェイントを組み合わせて使用していることが多く、また、そのレベルが非常に高いため相手を抜くことができるのです。基本的な技をしっかりと習得し、場面によって使い分けることができるようになることで、フェイントの幅が広がります。
次に、キレのあるスピードを意識して相手をかわすことを心がける必要があります。フェイントにキレやスピードがなければ、相手を抜くことは難しいです。地道な練習を積み重ね、スピードやキレを出せるようにしましょう。
最後に、相手との距離感やタイミングを考えてフェイントを実行することです。フェイントは、相手との適度な距離感と的確なタイミングの2つが両立している場合に使うことで、大きな効果を発揮します。
相手が足を出してくる瞬間を狙って仕掛けられるよう、普段からタイミングを意識して練習することがポイントです。
■フェイントの練習方法
フェイントの練習は、相手がいることを意識して行うことが大切です。最初はカラーコーンやマーカーコーンなどを置き、それを相手に見立てて練習しましょう。慣れてきたらチームメイトなどに協力してもらい、実戦でも使えるよう1対1の練習をすると効果的です。
フェイントの動きがわからない場合や上手くできない場合は、プロサッカー選手のフェイントシーンを集めた動画などを見て参考にするのもよいでしょう。
■まとめ
サッカーのフェイントは魅せるために使うのではなく、試合を有利に進めるための手段であることを覚えておくことが大切です。毎日地道に練習を続けることが、フェイントが上手くなるための近道になります。基本的な技から、少しずつできることを増やしていきましょう。
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