golf2024.04.25

ウェッジよりも高精度！5Uでホールインワンを狙います！イ・ナリ選手の14本

今春、シーズン開幕前に宮崎県でチームゴルフ5の合宿が行われた。その際にイ・ナリ選手に14本のクラブセッティングを見せてもらい、自ら解説してもらった。

――14本のカギになっているのはどのクラブですか？

イ・ナリもう2年ほど使っていますが、アイアンはショットメイキングのカギになるクラブなので、大事にしています。

――ミズノ「JPX923フォージド」ですね。どこが気に入っているのでしょうか。

イ・ナリいちばんは形です。すごく顔がよくて構えたときに違和感がなく、狙ったところに迷わずセットできます。それに打感もいいんです。

実はこのアイアンとの出会いは偶然でした。前のアイアンはスチールシャフトだったのですが、もう少し弾道に高さがほしくてカーボンシャフトを試したときに、テストしたシャフトにたまたまこのヘッドがついていたんです。打ってみたらすごくよくて、これならゴルフがラクになるなと思ってチェンジしました。

アイアンはミズノ「JPX923フォージド」。顔が気に入っているという

――そのカーボンシャフトがフジクラ「MCI 80」のR。こちらはどこが気に入っていますか。

イ・ナリはい。前のアイアンよりも5ヤードくらい高さが出て、グリーンに球を止めやすくなりました。

アイアンは高さが出るカーボンシャフト。フジクラ「MCI 80」のR

――ウッド類はドライバーからフェアウェイウッド(以下FW)、ユーティリティ(以下UT)まで全部テーラーメイド「ステルス2」。去年のドライバーはテーラーメイドの「ステルスグローレ」でした。

ドライバーからUTまでウッド類はテーラーメイド「ステルス2」

イ・ナリ「ステルスグローレ」もよかったんですが、テストしたら「ステルス2」のほうが飛距離が出ていたので変えました。いまは平均で230ヤードくらい出ています。打球音や打感も気に入ったので、すんなりチェンジできました。

ドライバーが気に入ったこともあり、FWもそろえると流れがよくなりそうだったので、最終的に全部「ステルス2」にしました。

カーボンフェースの打感も気に入っているという

――各番手の飛距離はどんな感じですか？

イ・ナリ 3Wが205ヤード、5Wが195ヤード、3Uが185ヤード、4Uが175～180ヤード、5Uが165～170ヤードという感じ。私は飛ぶほうではないので、試合では160～180ヤードくらいの距離が残ることが多く、この距離帯でしっかりグリーンを狙えることが大事。その意味ではUTはスコアメークのカギになっています。

昨シーズン終了後に自分のショットデータを見たら、ティーショットでUTを使用したパー3でのバーディが多かったんです。それでUTに自信が持てました。

とくに5Uは、この距離が残ったらチャンスだと、迷いなく自信を持って打てる得意クラブです。パーンと上がってピタッと止まる高弾道で、ウェッジよりも自信を持ってピンを狙っていけるくらいです。

5Uが得意クラブ。パー3でのバーディ率も高いという

――ウェッジはタイトリストの「ボーケイフォージド」が3本入っています。ロフトは48度、54度、58度ですね。

イ・ナリ以前は52度と58度の2本でしたが、PWと52度の間が開きすぎて距離のコントロールが難しく感じるようになりました。その間に1本増やした結果、やはり1ヤード単位でのコントロールがしやすくなり、3本入れる選択肢も良いなと感じています。

ウェッジは1ヤード単位の距離感が命なので、ラクに振って5ヤード以下の誤差に収まることが大事です。

ウェッジはタイトリスト「ボーケイフォージド」の48度、54度、58度の3本セット

――ボーケイはソールのバリエーションが多いですが、58度はバウンス10度のMグラインド。これを選んだ基準は何ですか？

イ・ナリ SWは最近バウンスを増やしたんです。もともと少し距離のあるバンカーショットが得意だったんですが、日本のコースでは短い距離のバンカーショットを要求されることが多く、バウンスを増やしたほうが飛びすぎずラクだなと感じたのでこのソールを選びました。もっとハイバウンスのウェッジも試してみようかなという気持ちになっています。

――パターは、オデッセイの「ホワイトホットOG 2ボールブレード」が入っていますね。

イ・ナリもともとブレード型が好きだったんですが、グリーンが重いと少し転がりが足りないと感じることがあり、「最後のひと転がり」を求めて大きめのヘッドを試したりもしたんです。でもマレット型は合わなくて迷っていたときに「2ボールブレード」を打ったらブレードとマレットの中間的な感じで打ちやすく、気に入りました。