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golf2024.09.05

【ゴルフ5レディス2024レポート】フジクラのツアー担当者を直撃!女子プロに人気のシャフトは?

ツアー会場には、さまざまなメーカーが選手の担当者を派遣し、選手のサポートを行っています。ツアーバスはその代表ですが、大規模なバスを出さないまでも、プロ担当がツアー会場で働いているメーカーもたくさんあります。

今回はそのなかから、シャフトメーカーフジクラのツアー担当を直撃しました。

フジクラは、女子ツアーのウッド用シャフト使用率No.1メーカー。「スピーダー」「スピーダーエボリューション」シリーズに始まり、現在は「スピーダーNX」や「ベンタス」シリーズを多くの選手が使用しています。

ツアー担当の飯村俊哉さんによると、いま使用率が高いのは「スピーダーNXブラック」と、最新の「スピーダーNXバイオレット」だそうです。

「『スピーダーNXブラック』が13~14人、『スピーダーNXバイオレット』もすでに10人前後の選手に使っていただいています。『ブラック』は先中調子ですが、振っても暴れない点が好評ですね。『バイオレット』は本当にクセがないシャフトなので、ニュートラルなシャフトが好きな人に好まれます。上野菜々子選手や六車日那乃選手などは、投入した6月の『サントリーレディス』から使ってくれています。このほかでは、パワーヒッターには『24ベンタスブルー』が人気ですね」(飯村さん)

 

『使用選手が一番多いのは「スピーダーNXブラック」』

 

『今年の新作「スピーダーNXバイオレット」と「24ベンタスブルー」』


「スピーダーNXバイオレット」は、発表されたばかりの最新シャフトで、クセのない中調子で「スピーダーNXブルー」の後継モデルに当たります。「ブルー」は「スピーダーNX」シリーズの初代モデルですが、投入と同時に女子ツアーで大ブレイクした名器でした。「バイオレット」もその進化版ということで、人気が出るのもうなずけます。

 

『「スピーダーNXブルー」の後継にあたる』

 

『「スピーダーNXバイオレット」は、発表されたばかりだがすでに野澤真央選手などの使用選手が多数』


「大慣性モーメントヘッドに最適化されたトルクコントロールが、最新ドライバーとの相性がよく、扱いやすいんだと思います。ヘッドスピードが上がるのにスピン量が増えすぎないところも、人気の理由ですね」(飯村さん)

男子ツアーでは、選手から「このシャフトを何インチチップカット(シャフトの先端側を切ること。同じ長さでも手元側を切るよりも硬くなる)してくれ」とか「もう少しこういうフィーリングのシャフトはないか」などという細かいオーダーがあることも多いですが、女子ツアーは男子ほど細かな指示は多くありません。

むしろ、ツアー担当者などから「試してみて」と渡されて、打ってみてよければ使う、気に入らなければ使わないという選手も多いそうです。

そのぶんツアー担当者が選手のスイングを見て、こちらから提案するケースが多く、スイングを見る目や選手の声を引き出す能力も求められるのです。

フジクラというと、ウッド用のシャフトの印象が強いですが、最近はアイアンシャフトも注目されています。とくに今シーズンはアイアン用カーボンシャフト「トラヴィル」を使用する選手が増えているそうです。

「『トラヴィル』はカーボン特有の硬さやしっかり感があるのですが、先端側が少しやわらかく、力んでも引っかけにくいんです。この振り心地は、ハマる人にはとても気持ちいいので、秘かに人気になっています。昨年渋野日向子選手がテストしたというニュースや、成田美寿々選手が使っているということで興味を持った選手も多いですね」(飯村さん)

 

『アイアン用カーボンシャフト「トラヴィル」』

 

『「トラヴィル」を使用する成田美寿々選手』


シャフトはそれ単体では成立しませんが、クラブを構成する重要なパーツの1つ。とくにプロは、市販の純正シャフトを使う選手はほとんどいませんから、シャフトメーカーの役割も大きくなります。

ツアーを見るうえで、もっと注目してみると面白いのではないでしょうか。

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