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other2025.01.29

バスケのセットオフェンスとは? 主な陣形の種類と特徴

速攻をはじめ、バスケットボールはさまざまな戦術を駆使してシュートを狙います。その中でも、確実に得点を狙うために活用したいのが「セットオフェンス」です。
具体的に、セットオフェンスとはどのような攻撃方法なのでしょうか。
ここでは、バスケットボールのセットオフェンスの概要や、代表的なセットオフェンスの陣形の例をご紹介します。

 

【目次】

■セットオフェンスとは?

■セットオフェンスの種類と特徴

・3アウト2イン

・4アウト1イン

・5アウト

・トライアングル

・ボックス

・ハイセット

■チームに適した戦術を駆使することが重要

 

■セットオフェンスとは?

セットオフェンスとは?

 

セットオフェンスとは、コート内の5人の選手が、ある程度決まったルールの中でプレーするオフェンスのことです。事前にチーム戦略として考えておいた陣形を用いた戦術で、より確実に得点を狙いたいシーンで行われます。

各選手に役割が定められているのも、セットオフェンスの特徴です。アーリーオフェンス(速攻)に比べると、ゆったりしたテンポで攻撃を組み立てて、確実にシュートを目指します。
チーム全体でルールを作って攻撃するセットオフェンスは、選手が個人個人で状況を判断してプレーを行うフリーオフェンスとは、対極の戦術といえるでしょう。

 

■セットオフェンスの種類と特徴

セットオフェンスの種類と特徴

 

セットオフェンスにはさまざまなバリエーションがありますが、大きく6つに分けることができます。陣形ごとに特徴が大きく異なるため、違いを覚えておくとプレーする際はもちろん、試合観戦などのシーンでも役立ちます。
主なセットオフェンスの種類と、基本的な選手の動き方やメリット・デメリットは、以下のとおりです。

 

・3アウト2イン

3アウト2インは、アウトサイド(3ポイントラインの外側)に3人、インサイド(3ポイントラインの内側)に2人の選手を配置する陣形です。
一般的には、インサイドにはセンターやパワーフォワードのような、ポストプレーを得意とする選手を配置します。

数あるセットオフェンスの中でもオーソドックスな陣形で、スクリーンをかけやすく、オフェンスリバウンドも狙いやすいのが、3アウト2インの魅力です。
各選手のスペースが均等で、役割が明確な点もメリットとして挙げられます。

また、ハイポスト(フリースローライン付近)とローポスト(ゴール下付近)の2カ所で得点を狙う戦術が多くなるのも特徴です。
チーム戦術に迷った時は、この陣形から試してみるのも良いでしょう。

 

・4アウト1イン

アウトサイドに4人、インサイドに1人を配置する陣形です。インサイドの選手はゴール下で直接シュートを狙うのではなく、得点の起点になるポストプレーなどを行うことが多くなります。
インサイドにポジショニングする選手の能力が高い場合に有効な戦術です。

また、4アウト1インは、3アウト2インよりもインサイドのスペースが広くなるので、ドライブやポストプレーを行いやすいというメリットがあります。
アウトサイドにドライブやシュートが上手な選手がいる時も、活用しやすいでしょう。

ただし、インサイドに1人しか配置しないため、シュートが外れた後にオフェンスリバウンドを狙える選手が減ってしまうというデメリットがあります。

 

・5アウト

コート上の5人全員が3ポイントラインの外側にポジションを取り、インサイドには選手を1人も配置しない陣形が5アウトです。
4アウト1イン以上に、インサイドに大きなスペースを作ることができます。スクリーンを仕掛けて別の選手がドライブで切り込む、ディフェンスが甘い時はそのまま3ポイントシュートを狙うなど、攻撃の選択肢を幅広く取れるのがメリットです。

選手全員に攻撃参加が求められるため、ドリブルやスクリーンといった基本的なオフェンス技術の向上にもつながります。
チーム全体のオフェンス能力を高めたい時は、あえて5アウトを採用してみるのも良いかもしれません。

一方で、リバウンドにすぐ対応できる選手がインサイドにいないため、オフェンスリバウンドを取るのは苦手です。
5人全員に攻撃が求められる分、誰が攻撃の起点になるのかわかりにくい点もデメリットといえるでしょう。5アウトで質の高い攻撃を行うには、チーム全体に戦術把握力が求められます。

 

・トライアングル

インサイドに三角形(トライアングル)を描くように3人の選手を配置し、アウトサイドの両端に2人を配置する陣形です。
ポストプレーをメインに戦術を組み立て、インサイドを攻めるのが基本になります。

インサイドにかける人数が増える分、中のスペースが狭くなる点に注意が必要です。アウトサイドの選手は内に切り込むのではなく、3ポイントシュートを狙うか、味方にパスを出すプレーがメインになります。
全体的に前がかりになる戦術なので、相手の速攻を防ぎにくい点がデメリットです。

 

・ボックス

インサイドに4人、アウトサイドに1人を配置する陣形がボックスです。スクリーンをかけやすい陣形で、インサイドのスペースを狭くすることで、ディフェンスの動きを効率的に封じられます。
ドリブルではなくスクリーンとパスを連続して行うなど、相手ディフェンスを崩しながらシュートを狙うのが特徴です。

ただし、インサイドの選手が多くスペースが狭いため、アウトサイドからドリブルを仕掛ける戦術には向いていません。外から状況を見渡せるアウトサイドの1人には、状況を把握してプレーをコントロールする判断力も求められます。
多くの選手がインサイドに位置するため、トライアングルと同様に速攻を防ぎにくい点もデメリットです。

 

・ハイセット

ゴール下のスペースを広く使えるように、選手全員がフリースローラインよりも上に並ぶ陣形がハイセットです。
4人が一列に並んでトップに1人を配置する「1-4ハイ」や、3人が一列に並んでトップに2人を配置する「2-3ハイ」といったバリエーションに分けられます。

いずれのハイセットもゴール下のスペースが空きやすいので、相手ディフェンスの隙を突く動きができれば、ゴール下でボールを受けることが可能です。そのままレイアップシュートに繋げたり、マークが外れたことでフリーになった選手にパスを出したりと、多彩な攻撃に繋げられます。

広いスペースを使ってカットインやドライブを行えるため、低身長な選手が多く、フィジカルでの勝負が難しいチームでも採用しやすいでしょう。
一方で、ハイセットではパスやドライブを活用してゴールを目指すため、チーム全員に高いハンドリング力が求められる点に注意が必要です。
他の戦術と同様に、ゴール下が手薄になるため、オフェンスリバウンドを狙うことも難しくなります。

 

■チームに適した戦術を駆使することが重要

セットオフェンスを活用すれば、事前に決めておいた戦術で攻撃を組み立てられます。より確実に得点を狙いたい時は、セットオフェンスを取り入れてみるのも良いでしょう。

ただし、セットオフェンスにはさまざまな種類があり、陣形ごとにメリット・デメリットも異なります。パワープレーに強い選手がいるから3アウト2インを基本にする、高さで勝つのが難しいためハイセットを取り入れるなど、チームに合った陣形を駆使することが大切です。
オフェンスのバリエーションを増やすために、セットオフェンスの練習を行ってみてはいかがでしょうか。

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