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running2020.07.27

ランニングの呼吸法のポイントは? 最適な呼吸のリズムについても詳しく解説

有酸素運動に分類されるランニングにおいて、酸素は体内でエネルギーを生成する際に利用される重要なものです。そのため、ランニングを行う際は呼吸方法を意識し、酸素を効率的に体内に取り込む必要があります。

では、ランニング中の呼吸法はどのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは、意識したい呼吸のポイントや、最適な呼吸のリズムなどについてご紹介します。

 

【目次】

■ランニングの呼吸法のポイント

・ストレッチで呼吸に使う筋肉を柔らかく

・一定のリズムで息を吸う

・呼吸は深く、腹式呼吸で行う

・基本は鼻呼吸

・吐く息を意識する

・日常的に深呼吸するように心がける

■ランニングに最適な呼吸のリズムとは

・呼吸を2回に分ける

・ゆっくりと深く呼吸する

・苦しいときは息を吐く

■ランニング中に苦しくなる呼吸以外の原因

・筋肉量が足りていない

・オーバーペース

■自分に合った呼吸法を見つけよう

 

■ランニングの呼吸法のポイント

ランニングの呼吸法のポイント

 

ランニング中は大量の酸素を消費するため、効率的に酸素を取り込む呼吸を行わなければいけません。

それでは、ランニング中はどのような呼吸を心がければ良いのでしょうか。

 

ストレッチで呼吸に使う筋肉を柔らかく

人間は呼吸する際に横隔膜や肋間筋など、呼吸筋と総称されるさまざまな筋肉を使っています。呼吸筋が固くなっていると呼吸が浅くなり酸素を効率的に取り込めないので、ランニング前にはウォーミングアップとしてストレッチを行い、呼吸筋をほぐしておくことが大切です。

胸や首周り、肩、お腹や脇腹の筋肉をゆっくり伸ばしながら深呼吸を何度か繰り返すと、呼吸筋の緊張がほぐれてスムーズな呼吸ができるようになります。

 

・一定のリズムで息を吸う

マラソンやランニングにおける呼吸のリズムに決まりはありませんが、一般的には呼吸と足の運びを同じリズムにするのが良いとされています。このリズムがバラバラになると、ランニングのペースも乱れてしまいがちです。

最も一般的な方法は「4拍子」で、4歩で1回呼吸する(2歩で吸って2歩で吐く)リズムですが、走るペースや好みによっても適切なリズムは変わります。さまざまな呼吸法を試して、自分に合ったリズムを見つけるようにしましょう。いずれにしても、大切なのは一定のリズムを保つことです。

 

・呼吸は深く、腹式呼吸で行う

呼吸法には肋骨を動かす「胸式呼吸」と、横隔膜を動かす「腹式呼吸」に大きく分けられますが、ランニングに適しているのは、よりたくさんの空気を吸うことができる腹式呼吸です。

ランニングやマラソンの最中に苦しさを感じる原因のひとつに、呼吸が浅くなることが挙げられます。呼吸が浅いと酸素をしっかり取り込むことができず、心拍数が上がりスタミナを無駄に消費してしまうため、ランニング中は深い呼吸ができる腹式呼吸を意識しましょう。

腹式呼吸が正しくできているか心配な場合は、お腹に手を当てて呼吸してみてください。息を吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにお腹がへこめば腹式呼吸ができています。このとき、胸や肩は極力動かさないようにするのがポイントです。

 

・基本は鼻呼吸

ランニングを行う際は、口呼吸ではなく鼻呼吸が基本とされています。これは、口呼吸よりも鼻呼吸の方が多くの酸素を取り込むことができるためです。

また、鼻呼吸には空気中のほこりや塵などが体内に入るのを防ぎ、喉を過度に乾燥させないといったメリットもあります。

鼻が詰まっているなどで鼻呼吸が難しい場合は別ですが、ランニング中は鼻呼吸を基本にして、口を使う場合も息を吐くときだけ使うなど、あくまでも口呼吸は補助的に使うものだと考えましょう。

 

・吐く息を意識する

ランニング中は息を吸うことに意識が向きがちですが、吸うことを意識しすぎるとかえって息苦しくなってしまいます。

ランニング中は吐く息(呼気)を意識し、空気をしっかりと吐ききることが大切です。肺の中に空気が残っていると、新鮮な空気を入れるスペースが無くなってしまうため、肺の中の空気をすべて吐き出し、自然と必要な分の息が吸えるようにする必要があります。

また、息を吐き出し二酸化炭素を排出することで、疲労物質である乳酸が筋肉に溜まるのも防げます。きついときほど、しっかりと息を吐くことを意識するようにしましょう。

 

・日常的に深呼吸するよう心がける

ランニング中に深くスムーズな呼吸ができるよう、日頃から意識して深呼吸を行うことも大切です。その際は腹式呼吸を心がけると、お腹周りの呼吸筋のトレーニングにもなります。

習慣的に腹式呼吸や鼻呼吸などを心がけ、ランニング中も無意識に呼吸ができるようにしておきましょう。

 

■ランニングに最適な呼吸のリズムとは

前述の通り、ランニングは一定のリズムで呼吸することが大切です。ランニングに最適な呼吸のリズムについて、代表的なものをいくつかご紹介します。

 

・呼吸を2回に分ける

4拍子を基本に呼吸を行う場合、呼吸を2回に分ける方法が最もメジャーな方法です。「スッスッ、ハッハッ」と小刻みに区切るのではなく、「スースー、ハーハー」となめらかに呼吸するイメージで行います。

また、2回に分けずに「スーー、ハーー」と呼吸するやり方もありますが、どちらが正解というものではありません。自分の走りに合った方法を選ぶようにしましょう。

 

・6拍子呼吸法

人によっては、4拍子では呼吸のペースが早すぎて浅い呼吸になってしまうことがあります。このような場合は、6拍子呼吸法を試してみるのも手です。6拍子呼吸法は6歩で1呼吸なので、4拍子呼吸法よりもゆったりと深く呼吸をすることができます。

やり方は簡単で「スースースー、ハーハーハー」と呼気と吸気をそれぞれ3回に分けて行います。

この際、4拍子と同様に「スッスッスッ、ハッハッハッ」と小刻みに分けるのではなく、あくまでもスムーズに深く呼吸するのがポイントです。

6拍子呼吸法は、より深い呼吸が行えるというメリットがありますが、肺活量が必要なため、中級者向けの呼吸法といえます。

 

・ゆっくりと深く呼吸する

呼吸を2回や3回に分けて行う方法が難しいと感じる場合は、シンプルに1回ずつゆっくり深く呼吸するのも手です。普段の呼吸に近いので、自然に呼吸することができます。

しかし、息を吸いすぎると苦しくなってしまうため、吸った分しっかりと息を吐き出すように意識することが大切です。また、走るペースによってはリズムが取りづらい可能性もあります。

 

・苦しいときは息を吐く

ランニング中に息苦しさを感じたら、息を吐くのも呼吸法のひとつです。

息苦しいと感じている場合でも、肺の中には空気が残っています。その状態で息を吸おうとしても、しっかりと酸素を取り込むことができないため、余計に苦しくなってしまうのです。そうなると焦ってもっと息を吸おうとしてしまうという悪循環に陥ります。

どの呼吸法でも活用することができるので、苦しいときは息を吐き、呼吸を整えるようにしましょう。

 

■ランニング中に苦しくなる呼吸以外の原因

ランニング中に苦しくなる呼吸以外の原因

 

初心者ランナーの場合、ランニングを始めてすぐに苦しさを感じたり辛くなったりすることがありますが、これは呼吸法以外が原因の可能性もあります。ランニング中に苦しくなる場合の原因と、その対処法をご紹介します。

 

・筋肉量が足りていない

初心者ランナーは体が長距離を走ることに慣れていないため、急にランニングを行うと脚や体のあちこちに痛みを生じる場合があります。これはランニングに必要な筋肉量が不足していることが原因です。まずは筋トレを行い、ランニングに耐えきれる基礎体力を作りましょう。

また、いきなり長距離を走ろうとせず、自分の体や体力と相談しながら少しずつ距離を伸ばしていくことも大切です。

地道に練習を積んでいけばランニングに必要な筋肉も鍛えられ、楽に走れるようになります。

 

・オーバーペース

初心者のうちは、走るスピードや自分に合ったペースが分からず、すぐにバテてしまうことがあります。筋肉量や心肺機能が十分でも、オーバースピードで走り続けていれば誰でも息切れを起こしてしまうものです。

ランニング初心者のうちは、とにかくゆっくり走ることを意識しましょう。呼吸が乱れず、走りながら会話をしても息苦しくない程度のスピードが目安です。

 

■自分に合った呼吸法を見つけよう

ランニング中の最適な呼吸法やリズムは人によって異なるため、実際に走っていく中で自分に合った方法を探す必要があります。呼吸を行う際の基本的なポイントに注意しながら、自分に合った呼吸法を見つけ、いっそうランニングを楽しめるようにしましょう。

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