体幹トレーニングの体幹とは? 鍛えるメリットやトレーニングメニュー
昨今の情勢から、運動不足だと感じている方も多いのではないでしょうか。それ以外にも、体を鍛えて引き締めたい方や姿勢を良くしたい方など、さまざまな悩みや目的に対応できるトレーニングが「体幹トレーニング」です。
ここでは、そもそも体幹とは何かをはじめ、体幹トレーニングの効果ややり方、トレーニングを行う際におすすめの器具をいくつかご紹介します。
【目次】
■体幹とは
そもそも「体幹」とは、腕と足、首より上の頭部を除いた、人体の中でも胴体部分のことです。勘違いされがちですが、腹筋や背筋といった腹部の筋肉だけを指すわけではなく、臀部や肩甲骨、股関節周辺の筋肉、骨格、内蔵も体幹には含まれます。
特に体幹部分を支える筋肉は体幹筋と呼ばれ、体幹筋はさらに体の内側にある深層筋(インナーマッスル)と、体の表面に近い部分にある表層筋(アウターマッスル)に分けられます。これらの体幹部にある深層筋や表層筋を鍛えることが、体幹トレーニングの目的です。
■体幹を鍛えるメリット
体幹部の筋肉を鍛えることで、どのような効果があるのでしょうか。体幹トレーニングを行なう主なメリットについてご紹介します。
・バランス感覚が良くなる
体幹はその名の通り、体の幹となる部分です。体幹部の筋肉を鍛えると体全体の安定性が高まるため、バランス感覚が良くなります。バランス感覚が良くなることで体をうまく使えるようになるため、フォームの改善や怪我予防、運動時のパフォーマンス向上につながります。
また、運動時だけではなく日常生活においても、姿勢が良くなることで膝や腰への負担を軽減したり、疲れにくくなったりするなど、さまざまなメリットが期待できるでしょう。
・基礎代謝が上がる
腹筋や背筋、大胸筋など、体幹トレーニングは体の中心部の筋肉を鍛えるトレーニングです。必然的に筋肉量が増えるため、基礎代謝が上がっていきます。
基礎代謝が高いと、呼吸や体温調整などに消費されるエネルギー量が増えるため、太りづらい体を作ることができるでしょう。お腹周りが気になり始めた方や、ダイエットを始めようと考えている方にも、体幹トレーニングはおすすめです。
■おすすめの体幹トレーニングメニュー
体幹を効率的に鍛えるためには、どのようなトレーニングを取り入れれば良いのでしょうか。ここからは、家でも簡単に行えるおすすめの体幹トレーニングをご紹介します。
・プランク
フロントブリッジと呼ばれることもあるプランクは、腹斜筋や腹横筋などの腹筋を中心として、体幹の筋肉を効率的に鍛えることができるトレーニングです。
【手順】
1.両肘を床につけてうつぶせになる
2.腕と足を肩幅程度に広げて上半身を浮かせる
3.腕とつま先だけで体を支え、その状態をキープする
プランクを行う際はお尻を高く上げず、頭からかかとまでのラインが一直線になるような姿勢を保つのがコツです。腹筋を中心に、全身に力が入っているのを意識しながら行いましょう。
筋力に自信がない方は、腕立て伏せの状態をキープするハイプランクもおすすめです。
また、プランクは種類によって鍛えられる部位や負荷が変わります。鍛えたい部位やトレーニング強度に応じて種類を変えるのも効果的です。
・腕立て伏せ
代表的な筋トレである腕立て伏せ(プッシュアップ)も、体幹を鍛えるのに効果的なトレーニングです。腕力だけでなく、胸部の大胸筋などを鍛えることもできます。
【手順】
1.肩幅より少し大きめに腕を広げ、つま先と腕で体を支える
2.その状態から、肘をゆっくりと曲げながら体を落とす
3.床につかない程度の位置まで体を下げて少しキープ
4.ゆっくりと体を押し上げて元の状態に戻る
腕立て伏せを行う際は顔をしっかりと前に向け、体が一直線になるよう意識することがコツです。素早く多くの回数をこなすよりも、ゆっくりと正しいフォームで行った方が効果は高くなります。
・もも上げ
寝転んだ状態から足を上げる「もも上げ」でも、体幹を鍛えることができます。主に鍛えられるのは、腸腰筋など下腹部周りの筋肉です。
【手順】
1.仰向けに寝て膝を立てる
2.ゆっくりと片足を上げていく
3.足を上げたのと同じだけ時間をかけて足を下げる
4.反対の足でも同様に行う
足を上げる際は、腰まで浮いてしまわないように注意しましょう。また、イスに座ったまま足と床を平行になるまで上げていくトレーニングも効果的です。どちらか行いやすい方から取り組んでみるのも良いでしょう。
・スクワット
スクワットは太ももや臀部など、下半身を中心に多くの筋肉を鍛えることができる、優秀な体幹トレーニングです。
【手順】
1.足を肩幅よりも広めに開き、つま先を少し外側に向ける
2.肩の前で握りこぶしを作って、肘を曲げる
3.胸を張って背中をまっすぐにしたまま、肘が太ももに触るまでゆっくりしゃがむ
4.数秒キープし、ゆっくりと姿勢を戻す
腕の反動を使うと効果が減ってしまうので、腕は固定し動かさないようにする必要があります。また、背中を丸めないように注意することも大切です。
スピードを遅くすることで負荷を高めることができるので、物足りない場合はしゃがむスピードを調整してみましょう。
・ドローイン
筋トレとは少し異なりますが、お腹をひっこめたまま呼吸を行う「ドローイン」も、体幹トレーニングとして効果的です。お腹周りのインナーマッスルを中心に鍛えることができます。仰向けに寝た状態でも座った状態でも効果は変わらないとされているので、行いやすい姿勢で行うのがおすすめです。
ドローインは腹式呼吸を意識し、肩に力が入らないように注意しながら行いましょう。
■効果的に体幹トレーニングを行う方法
体幹トレーニングをはじめとした筋力トレーニングは、姿勢が崩れていたり動作が適当だったりすると、目的の筋肉に刺激をしっかりと与えることができず、効果が半減してしまいます。
トレーニング中の姿勢や動作を確認しながら行うのが、効果的に体幹を鍛えるコツです。
■器具を使うのも効果的
今回ご紹介した体幹トレーニングは、特別な器具を使わなくても行える点も魅力です。しかし、器具を使うことでより効率的に鍛えることができます。
ここでは、体幹トレーニングの際に持っていると便利な器具をいくつかご紹介します。
・ヨガマット
フローリングなど硬い床の上でそのままトレーニングを行なうと、体を痛めたり思わぬ怪我につながったりする恐れがあります。
滑り止め効果やクッション効果が期待できる、ヨガマットやトレーニングマットなどと呼ばれる敷物を用意しておくと安心です。
・ダンベル
自重だけのトレーニングでは物足りなくなった際は、ダンベルがあると効率的に負荷を増やすことができます。ダンベルを持ってスクワットを行うのも良いでしょう。
それ以外にも、ダンベルはさまざまな筋トレに活用することができるので、持っているとトレーニングの幅が広がります。本格的にトレーニングを行なっていきたいと考えている方には、特におすすめのトレーニング器具です。
・バランスボール
バランスボールは体幹トレーニングに特化したトレーニング器具です。体全体のバランス力強化をはじめ、プランクやもも上げといったトレーニングにバランスボールを取り入れることで、より効率的に体幹を鍛えることができます。
膨らませるだけで使うことができ、空気を抜けば収納場所にも困らないという手軽さもバランスボールの魅力です。自身の用途に合わせてサイズを選ぶようにしましょう。
■体幹トレーニングで体を鍛えよう
体の中心である体幹を鍛えると、運動時のパフォーマンスが上がったり怪我をしづらくなったり、姿勢が良くなるなど、さまざまな効果が期待できます。
運動不足を感じている方はもちろん、スポーツを行っている方にも体幹トレーニングはおすすめです。家でも簡単に行うことができるので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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