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running2020.09.21

ミズノが作る新時代のランニング。パワーをロスなくスムーズに、より快適に。風に乗る気持ちよさにするか、弾むような心地よさを選ぶか。

ミズノのランニングシューズが新時代を迎える。

7月にデビューした新しいソール素材「MIZUNO ENERZY」搭載のニューモデルがこの程リリースされた。今年もランニングシーズンがやって来る。ランニングの楽しさを、新しいWAVE RIDERが後押しする。

今年24代目となったWAVE RIDER 24は、MIZUNO ENERZYとMIZUNO WAVEという二つのテクノロジーを搭載した。今までにないスムーズな走りを実現した新モデルの詳細を、企画開発を担当した、ミズノ株式会社 グローバルフットウエアプロダクト本部 企画部の鷲見将成(すみ まさなり)さんに語って頂いた。


――今回発売されるランニングシューズの中で、一番メインとなるWAVE RIDER 24についてお伺いします

はい。WAVE RIDER 24という数字を見てもお分かり頂けますように、24代目の商品になります。弊社のコアテクノロジーの一つと位置づけている「MIZUNO WAVE」という機能を搭載したモデルとして、1997年にWAVE RIDERがデビューして以来、商品のコンセプトは24年間ずっと変わっていません。それがすなわちミズノランニングのアイデンティティでもある「ランニング時のスムーズさ」。違和感もノイズもなく、スムーズに快適に走って頂けるというのが、どの商品に関しても重要視しているポイントで、そこを突き詰めて作り上げたのが、このWAVE RIDERという商品です。



――毎年新しいWAVE RIDERが登場していて、その24代目ということですが、今回は新開発のソール素材「MIZUNO ENERZY」が搭載されました

ソールまで全部含めたリニューアルですね。このMIZUNO ENERZYという素材は、一言で言うと「非常に柔らかい」けれども「反発性が非常に高い」素材です。大きく分けて3つの種類があります。1つ目が柔らかさと反発性が最も優れている「MIZUNO ENERZY CORE」。2つ目が柔らかさも反発性も高いのですが、3つの中で一番軽量タイプの「MIZUNO ENERZY LITE」。3つ目が、柔らかさ反発性は同じでも、非常に汎用性が高く、一般的な全てのランニングシューズに使っていきたいと思っている、一番ノーマルなタイプ「MIZUNO ENERZY」という素材です。


――WAVE RIDER 24に使われているのが一番オーソドックスな「MIZUNO ENERZY」なのですか

そうです。どの部分に使われているかといいますと、WAVEのプレートの下の部分。ヒールウェッジという部分なのですが、かかとの一番地面側の部分にMIZUNO ENERZYを搭載しています。ヒールウェッジに搭載することによって、着地するときのかかと部のクッション性が約6%、WAVE RIDER 23の時よりも高くなっています。クッション性が高く同時に反発性も高い素材ですので、柔らかさで溜め込んだ力をそのまま反発性で押し返してくれる。パワーロスなく前足部に体重移動しやすい設計になっています



――MIZUNO WAVEの機能は引き継がれていますが、23と24では大きく違いが出てくるのですね

MIZUNO WAVEはWAVE RIDERの大きな特徴です。柔らかいものというのは、接地した時に変形量が多いので、横ブレとかぐらつきがどうしても発生しやすくなってしまいます。柔らかさを損ねず、横ブレに対する安定性を高めていく構造というのが、このMIZUNO WAVEの特徴です。柔らかく反発性の高い素材を使っても安定性が低下しない。むしろ高めていくことで、スムーズな推進力に繋がっています。

MIZUNO ENERZYによる柔らかさと反発性、それをよりスムーズな推進力に変えていくためのMIZUNO WAVEによる安定性。これが23との大きな違いです。


――どのようなランナーにお勧めでしょうか

スピードに乗った感覚も得られますし、安定性も高いですから、初めてのフルマラソンというビギナーのランナーの方から、フルマラソンを4時間近いタイムで帰ってくるような方にも履いて頂ける。幅広い方に愛用頂ける商品シリーズという位置づけです。

これから本格的なマラソンシーズンが始まりますので、フルマラソンにトライしたいなという方々も、手に取って頂ければと思います。


――全く新しい素材を適用していくという企画開発では、ご苦労もされたと思いますが

MIZUNO ENERZYはやはり柔らかい素材ですので、安定性とかスムーズな体重移動など、RIDERの良さを一切殺さないでこの素材を使っていくのは難しかったですね。プレートの入れ方や厚みの設計というのは、トライアンドエラーを繰り返しました。特に柔らかい素材の上のプレートを、上手くたわませしならせる、靴となってもしなってくれるような構造にするには、非常に多くのポイントをクリアする必要がありました。

このあたりが、今までのRIDERとは違う意味で苦労した点だと思います。


――デザイン面で、今回特にこだわった部分はありますか

はい。アッパーに関しても、よりスムーズに違和感なく走って頂きたいというのをここ何年かずっとコンセプトにしていますので、凹凸、段差というのを靴の中で極力少なくしていこうとしています。今回の24に関しては、横のランバードのロゴのところもステッチを使っていません。かかとの部分を除いては、足に当たる部分は全てフラットになるように設計しています。走って靴がどのように曲がっても、足に当たる凹凸感はほぼなくなっていると思います。


――実際に試用された方の感想はどうでしょうか

やはり一番のポイントとしてはスムーズさですね。弊社では官能テストでどういう風に感じるかということを、総合的に点数化して統計をとっているのですが、やはり23と比べても非常に快適で違和感がないという高い評価を頂いています。


――今回「WAVE RIDER NEO」「WAVE SKY NEO」という商品もリリースされます。それぞれどのような位置づけとなるのでしょうか


WAVE RIDER NEOという商品は、WAVE RIDERシリーズのプレミアムモデルとしてデビューします。使っている素材や構造は、WAVE RIDER 24と大きく変わりませんが、一番大きなミッドソールの部分全面にMIZUNO ENERZYを搭載していますので、かかとが接地した時から、最後の蹴り出す瞬間まで、最高級に柔らかく高い反発性を体感して頂けます。より高度なレベルで、ロスなくスムーズな推進力に繋げられる商品だと思っています。



――WAVE SKY NEOはどのような商品でしょうか

WAVE SKYというのはWAVE RIDERに次ぐ、弊社としても非常に重要なプロダクトの一つです。RIDERはよりスムーズに前に進むというコンセプトで、例えば「風に乗っているような気持ちよさ」がRIDERだとすれば、SKYは「弾むような感覚の気持ちよさ」。

先ほど説明させて頂いたMIZUNO ENERZYの3種類のうち、最も柔らかくて最も反発性の高い素材であるMIZUNO ENERZY COREを使って、「浮いているような走り心地」を体感できるシューズになっています。


――それぞれ得られる感覚が全く違うのですね

「柔らかく自然と前に出るような走り心地」を気持ちいいと感じる方と、「よく跳ね返してくれる弾むような走り心地」を気持ちいいと感じる方とは完全に別れるという研究結果もあるので、その両方向に振り切った形ですね。それぞれのフィーリングが好きな方にベストと言って頂けるような靴として、WAVE RIDER NEOとWAVE SKY NEOが作られています。


――是非多くの方に体感して頂きたいですね。最後に、このお仕事でやり甲斐や達成感を感じる部分をお聞かせください

フィーリングというのは言葉にするのは簡単ですけれども、形にするのが非常に難しい。人それぞれ感じ方は違います。それぞれのフィーリングに寄り添うために努力を重ねて、自分たちが本当に良いと思う商品を作り上げていく。それを実際にお金を払ってまで買って頂ける。「ランニングが気持ち良くなった」「買って良かった」と言って頂ける。喜ぶ表情を見ることが出来る。それが、この仕事をやっていて一番良かったと思える瞬間ですね。


――ありがとうございました
 


この時代、これからもランニングをする人は増えていくだろう。走ることを日常にしていくとき、単純にスピードを上げていくことだけが目的ではなく、もっと多様にランニングを楽しむ人が増えていくことも予想される。

新素材のテクノロジーを裏付けに、「楽しく」「強く」「気持ちよく」走ることを目的として作られたミズノの新しいランニングシューズ。
さあ、この秋から、どんなフィーリングで走ろうか。

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