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running2022.05.09

フォアフット走法の特徴をわかりやすく解説! メリットや注意事項などもご紹介

より速いスピードで走ったり、持久力を身につけたりするためには、正しいフォームを習得する必要があります。上半身の動きや腕の振り方、足の動かし方、姿勢など、フォームで気をつけたい点は数多くありますが、中でも多くの方が意識しているのが「着地」ではないでしょうか。
ここでは、ランニングのパフォーマンス向上に欠かせない着地方法のひとつである、フォアフット走法に焦点を当ててご紹介します。

 

【目次】

■フォアフット走法とは?

■フォアフット走法の特徴

・メリット

・デメリット

■その他の走法も覚えておこう

・ミッドフット走法

・ヒールストライク走法

■フォアフット走法を身につけるコツ

■自分に合った走り方を実践しよう

 

■フォアフット走法とは?

「フォアフット」は足の前足部を指します。つまりフォアフット走法とは、言葉の通り前足部(つま先側)から着地を行う走り方のことです。マラソン強豪国のランナーの多くが、フォアフット走法を行っています。
足のつま先側から着地を行い、かかとを軽く地面につけてから蹴り出しを行うのが特徴です。地面からの反発力を利用して推進力を生み出すため、スピードアップが期待できます。

 

■フォアフット走法の特徴

フォアフット走法の特徴

 

海外の選手に多く見られるフォアフット走法ですが、具体的にどのような特徴の走り方なのでしょうか。フォアフット走法の持つメリットとデメリットをご紹介します。

 

・メリット

アスファルトなどの硬い地面を走る際は、着地の衝撃が大きくなります。フォアフット走法は、つま先側から着地を行うことで足にかかる衝撃を分散し、足の負担を軽減できます。
また、つま先から着地を行うと、自然と足の腱を使った走り方になるのもメリットです。アキレス腱がバネのような役割を果たし、筋肉にかかる負担が減ります。ランニングフォームが前傾姿勢になり、足が自然と前に運ばれるため、体力の消耗を抑えることも可能です。

長距離を走っても疲れにくく、体にかかる負担も減らすことができるフォアフット走法は、マラソンランナーに適した走法だといえるでしょう。

 

・デメリット

長距離を走るランナーに適したフォアフット走法ですが、デメリットもいくつかあるため注意が必要です。
日本人と海外のランナーでは骨格や筋肉のつき方などが異なります。一般的に日本人は重心がかかと側に寄るとされていて、つま先から着地するフォアフット走法を習得したい場合は、走り方そのものを大きく変えたり、走法に必要な筋肉を鍛えたりしなければいけません。

意識的につま先から着地するようにしても、必要な筋肉が足りなかったり、正しい着地ができていなかったりすると、体に大きな負担がかかり怪我をする恐れもあります。
フォームの改造や筋力強化などが必要で、習得までに大きな時間がかかるのは、フォアフット走法のデメリットといえるでしょう。

 

■その他の走法も覚えておこう

その他の走法も覚えておこう

 

ランニングやマラソンの際の着地方法には、フォアフット走法以外にもミッドフット走法やヒールストライク走法といった種類があります。走法ごとの特徴を覚えておくと、自分に適した走り方を見つけやすくなるでしょう。ミッドフット走法やヒールストライク走法の特徴は、以下の通りです。

 

・ミッドフット走法

ミッドフット走法とは、足裏全体で着地を行う走法のことです。フラット着地とも呼ばれ、着地の際に足裏が地面と平行になるのが特徴です。

【メリット】
ミッドフット走法は足裏全体で着地の衝撃を吸収し、足にかかる負担を軽減できるのがメリットです。また、体幹が安定するため体全体を使ったフォームで走れます。体の無駄な上下運動が減り、体力を消費せずに済む点も見逃せません。
全身を使った走りを覚えられることから、トレーニングとしても適しています。

【デメリット】
デメリットとしては、フォームの習得が難しい点が挙げられます。これは、日本人にはかかとから着地を行うランナーが多く、走り方を矯正する必要があるためです。
慣れないミッドフット走法で長距離を走ろうとすると、体に負担がかかる恐れがあります。

 

・ヒールストライク走法

ヒールストライク走法とは、かかとから着地を行う走法のことです。リアフット走法と呼ばれることもあります。地面からの反発力を利用して、前へ進む推進力を生み出すのが特徴です。前述の通り、日本人ランナーの多くはこの走り方をしているとされています。

【メリット】
日本人の多くは、体の重心がかかと側にあるとされているので、他の走法に比べて習得しやすいのがメリットです。ランニングに必要なふくらはぎの筋肉などができあがっていない初心者の方でも、取り入れやすい走法といえるでしょう。
また、ランニングシューズの多くは、かかと部分に厚いクッションを入れて衝撃を吸収する設計となっています。豊富な種類からランニングシューズを選びやすいのも、ヒールストライク走法の魅力といえます。

【デメリット】
かかとから着地してつま先で蹴り出すことから推進力を生み出すのが難しく、他の走法よりもスピードの面では劣ります。着地の際の衝撃も大きく、体への負担がかかりやすい点もデメリットのひとつです。

 

■フォアフット走法を身につけるコツ

フォアフット走法を身につけるためには、走り方のコツを知っておく必要があります。着地ができていないと、体に負担がかかり怪我をする恐れがあるためです。
フォアフット走法を身につけたいと考えている方は、以下の2点に注意して練習を行いましょう。

1.体の真下で着地する
フォアフット走法では、足の着地を体の真下に持ってくることがポイントです。着地点が体の前になると推進力を生み出せず、体にかかる負担も増します。
着地の位置を覚えるために、立った状態で膝を上げ、そのまま真下に振り下ろす動作を意識して行ってみると良いでしょう。

2.ストライドを大きくする
ストライド(歩幅)を大きく取り、適度な前傾姿勢で走るのも、正しいフォアフット走法を身につけるうえで重要です。体が前傾すると重心も自然と前に寄り、つま先側で着地を行いやすくなります。ランニングやジョギングなどの際は、これらを意識しながら走ってみてください。
ただし、前傾姿勢かつ大きなストライドで走るには筋力が欠かせません。ランニングに加えて筋トレを練習メニューに取り入れることも大切です。

2つのポイントを意識しながら、最初は短い距離をフォアフット走法で走ってみることをおすすめします。走り方に慣れてきたら、徐々に距離を延ばしてみてください。
怪我などの恐れがあるため、走法に違和感を覚える場合は練習を中止した方が良いでしょう。

 

■自分に合った走り方を実践しよう

フォアフット走法は、長距離を走っても疲れにくい、スピードアップが期待できる、膝に負担がかかりにくいなど、習得すれば大きなメリットを得られる走法です。走り方を見直すことで、長距離を走るのが楽になったり、タイムを短縮したりできる可能性もあります。

一方で、日本人の体格には適した走り方ではなく、習得には大きな時間がかかるともいわれます。無理に練習を続けた結果、アキレス腱などを傷めたり、ランニングフォームが崩れたりする可能性も捨てきれません。
体に合わない走り方を習得しようと思うのではなく、自分に適した走り方を実践することが大切です。ご紹介した内容を参考に、自分が走りやすい走法を見つけてみてください。

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