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running2024.04.05

あのOn Cloudmonsterが待望のバージョン2(Cloudmonster 2)になって登場!!

■待ちに待ったCloudmonster 2が登場しました!

あのOn Cloudmonster (オン クラウドモンスター:以下モンスターと表記)がモデルチェンジして待望のバージョン2になり、Cloudmonster 2(クラウドモンスター 2:以下モンスター 2と表記)が発売されましたね!前モデルモンスターを愛用していたランナーにとっては本当に待望、私もそのひとりです。

初代モンスターでOnの評価が大きく変わったと言っても過言ではありません。その時点でも、このスイスエンジニアリングのOnはその独創性のあるデザインと機能性はキラリと光り始めていましたが、でも、ランニングシューズとして1番とは言えなかったように個人的に思います。例えば少し硬めのクッションは、正直好みが分かれたはずです。

それが、初代モンスターがその扉がこじ開けて、“普段履きシューズがランニングもできる“ 領域から、“ランニングシューズがかっこいい普段履きにもなる“とまさに現在のOnのランニングシューズのイメージに変えたゲームチェンジャーなモデルだったわけです。


■2層のHelion™スーパーフォーム構造になった

それは、前回Helion™スーパーフォームのコンパウンド(素材の混ぜ合わせるものや量)が劇的に変わったこと、技術的な変化がとても大きかったと言っていいでしょう。

ポンポン体験と呼んでいますが、ソフトさと反発感が同居した2層のHelion™スーパーフォームのなんとも言えないバウンドが多くのランナーを魅了したわけです。


また、ゴームホースから着想したOnのソール形状は、従来のホール1層式 CloudTec® (クラウドテック)ではなく、ハニカム状の半2層のCloudTec® (クラウドテック)構造になって、Onのランニングシューズに厚底スタイルを誕生させました。それも人気に火をつけました要因の1つでしょうね。

今回の、バージョン2では、前足部には硬度の違う二層のフォームを搭載、まさに「さらなる厚底スタイル」になりました。

足入れて、まず思うのが前足部の厚みが増したクッション感。やはり2層のHelion™スーパーフォームは、6mmドロップのほぼフラットなソール全体の構造もあって、前足部の厚み感も際立つ、まさに厚底スタイル。構造的、フォームコンパウンドの変化もあり、今回のヘリオンは、そのバウンドとクッションがさらにパワーアップした印象です。

ロングランでもショートランでも楽しく走れるスタイルのいわゆるランナーなら誰でも履けるデイリートレーナーモデルスタイルが、それが、このモンスター 2ですね。


■やっぱりCloudTec®はいい、Onそのもの

そして、Helion™スーパーフォームが作りだす素材のバウンドはもちろんですが、CloudTec®という、Onそのものであり、まさに見た目通りのギミックから生み出される構造的なクッションは、これぞOnだと私は思いますね。

今回もこのHelion™スーパーフォームとCloudTec®のコラボレーションがとてもいいです。

垂直方向と水平方向に潰れるその構造から発揮される着地音、着地間には独特な雰囲気があります。この素材と構造が作り出すバウンドのコラボレーションは、ソフトでもない、ハードでもない何とも言えない心地良さがありますよね。

沈み込むような柔らかさはないし、かといってかつてのように硬すぎるようなバウンドでもない。最初はソフトなフィーリングが支配する感じ、でも長く走っていると、CloudTec®の跳ね返る反発要素を強く感じるような、この独特な感覚のクッション、ポンポン体験はOnの、そして、このモデルの大きな特徴ですよね。

ですから、Onランニングシューズのスタンダードは、私はやはりCloudTec®、この感覚が好きですね。


■Speedboard®がOnシューズの全体をまとめ上げる

そんなミッドソールのクッションが、Helion™スーパーフォームとCloudTec®のコラボなら、安定要素はSpeedboard®(スピードボード)とCloudTec®のコラボレーションだと言っていいでしょう。

Onのほぼすべてのランニングシューズには、まるでカーボンプレートのように、足の真下、シューズ全体の屋台骨となるラスティング構造、Speedboard®が存在します。

このピースがシューズ全体の雰囲気をまとめているといってもいいでしょうね。カーボンプレートは人工的な硬さですが、このSpeedboard®は樹脂製で適度なシナリが出るような素材になっています。

以前までのモデルは靴底をみるとSpeedboard®が真ん中に見えたのですが、このモンスター 2では見えなくなったものの、今回もシューズ全体にドンと鎮座しています。

当然Speedboard®はランナーの出すスピードによってその自由度を調整しています。例えば、テンポアップシューズのCloudflow 4なら体の動きに追随しやすいように屈曲はより柔らかく自由度が高くなっているのに対して、このモンスター 2は、シナリが出る程度の自由よりもガイドをとった硬度に調整されています。


モンスター 2が、誰でも使えるランニングシューズであるためにはSpeedboard®がリジッド(シナリが出る硬さ)であることが重要、そのガイド感をうまくランナーが活用することで、距離を伸ばすことができたり、結果的に速く走ることできたり、するわけですね。


■ステディーなランナーの2足目、3足目のモデルにとてもいい

やっぱりこのポンポンクッションはクセになる感触、このシューズはまさにランニングが楽しくなるシューズ、モチベーションが上がるシューズです、その人気はここも大きいでしょう。

ですから、私は、ランニングをはじめて、すでにランニングシューズを履いているランナーの2足目、3足目のランナーにオススメしたいモデルですね。

ジョグやLSDといった有酸素運動ベーストレーニングにも、ちょっとしたテンポアップや、ロングディスタンスレースにも使えるような、独特な存在感のあるデイリートレーナーモデルですので、既に履いているシューズとの履き分けパートナーともきっと相性がいいはずです。


¥21,780の価格は、決してリーズナブルなプライスではないですが、このデザイン性は、普段履きとしてもオシャレですから、“一粒で2度美味しい“お得感がありますね。

また、Cloudgoなどベースモデルとは差別化された機能性で、モンスター級クッションを搭載したまさにラグシュアリーモデルがモンスター 2です。ランニングシューズ全体を見渡しても、アップグレードモデルとも言われる高機能モデルの中では、平均的なプライスだと言っていいでしょうね。

ただ、今回サイズ感が少し大きめのように感じます。私は25.0cmのメンズを履いているのですが、先日試しにレディースのW25.0cmを履いてみると、甲まわりや踵はそちらの方がフィットしました。全ての方ではないとは思いますが、試着する際は小さめのサイズも一緒に試すことをオススメします。

まだ、この“ポンポン体験“を、体験していないランナーはもちろんのこと、モンスターワンで体験済みのランナーもパワーアップしたモンスター 2を是非履きに売り場に行ってみましょう。
 


<著者プロフィール>

ランニングシューズフィッティングアドバイザー

藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)


日本フットウエア技術協会理事

JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師

足と靴の健康協議会シューフィッター保持


・ハーフ1時間9分52秒(1993)

・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)

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