MIZUNO NEO VISTA(ミズノネオビスタ)ってどんなシューズなんだ?
■MIZUNO NEO VISTA(ミズノネオビスタ)発売!
ミズノからMIZUNO NEO VISTA(ミズノネオビスタ)が6/14(金)に発売されました。
ランナーなら誰でも履けるしっかりさん、デイリートレーナー的側面もあるけれど、デイリートレーナーではない側面もある、ソフトなバウンドで反発もあるクッションは、レースデイシューズ的側面もあるけれど、レースデイシューズでもない側面もある、という“Everything Between”な、今までのカテゴリー間にあるニーズを埋めたかのように出現した「スーパートレーナー」と呼ばれはじめているカテゴリーのシューズ。その一つが今回発売するMIZUNO NEO VISTAなのだと思います。
MIZUNO NEO VISTAは、あると便利な1足という感覚にさせられるシューズですよ。
では一体どんなシューズなのか、どんなときに使うのか、どのようなランナーにオススメなのか、今回事前に試着できる機会がありましたので、新しく発売されるシューズの正体を解説していきましょう。
■What’s スーパートレーナー?
新しい概念なのでスーパートレーナーと呼ばれるシューズにこれと言ったはっきりとした定義があるわけではないのですが、一応
①ワールドアスレティックス非公認スタックハイトである40mm以上のスタックハイト(ミッドソールの厚み)を持つ
②プレートを持つ
③反発弾性の強いスーパーフォーム(PEBA)を使用している
とこの3つの条件のうち、2つ以上の特徴を持ったシューズをそう呼ぶことが多いです。
このシューズをアスリートの場合はレースでの使用にはルールがあって履けないのですが、市民ランナーには基本的に関係ないですよね。そんな市民ランナーの強い味方、レースでもトレーニングでもアイディア次第で、いろんな場面で活用すること間違いなし、そんなシューズがスーパートレーナーなのです。
ちなみに、アスリートもレースでは履けないだけで、レースデイシューズの耐久性を持たせる、距離走などトレーニングで“足を残す“などトレーニングではそれらを使うメリットは多いはずです。
MIZUNO NEO VISTAの場合、40mm以上の厚みのミッドソール、そしてお馴染みのMIZUNO WAVEプレートが付いていて、2つの条件を満たしている、まさにスーパートレーナーであるわけです。
■スムーズスピードアシストがこのシューズにも
機能的にまずは、ミズノが誇るレースデイシューズ、年始恒例の駅伝で学生も履いたWAVE REBELLION PRO 2(ウエーブリベリオンプロ2)などにも搭載されている「スムーズスピードアシスト」をこちらのシューズにも採用しています。
踵が上がったつま先立ちになるようなこの構造は、見た目とは真逆にふくらはぎの過度な伸長を抑えてランナーの負担を減らします。それが今回、このMIZUNO NEO VISTAにも搭載されたわけですね。
とは言え、踵の跳ね上げが強い、もっとつま先立ちしているような感じになるWAVE REBELLION PRO 2などよりは遥かに自然で、デイリートレーナーであるWAVE RIDER 27(ウエーブライダー27)の持つ定番ガイドよりは、とても新鮮な助力感で、それも魅力ですね。
とにかくSomething New(何だか新しい)そんなスタイルがMIZUNO NEO VISTAなのですよ。
■MIZUNO ENGINE(ミズノエンジン)発研究の結集それがビスタ
今回のニットアッパーは足入れがいいフィット感、これはミズノのレーシングフラット(薄底)DUEL NEO(デュエルネオ)からインスパイアされたもの。ちょっとしっかりとしたソックスという感触です。このあたりは、まさにレースデイシューズのそれと言った感じですね。
そして、このソフトで、反発弾性のあるクッションの感じは…と思ったのですが、なんとスーパーシューズで使われることが多い反発弾性の強い素材PEBA(ポリエーテルブロックアミド)を使用していません。
広く多くのシューズのミッドソールに使用されている素材EVAの発泡・圧縮の組み合わせの試行錯誤から生まれた絶妙なクッションバランスを追求した結果が今回のクッション感だということです。びっくりです。
何とも、EVAという素材自体の可能性を感じるとともに、大阪本社の横にある開発拠点MIZUNO ENGINE(円陣の意味もあるそう)のチームワークがなせる技、そんな印象を持ちましたね。
■これはいわばメーカーからのランナーへの挑戦状!
何だか、スーパートレーナーの、そしてこのMIZUNO NEO VISTAの面白さはわかってもらえたかもしれせんが、一体どの用途で使うのか?それが重要ですよね。
ただこの新しいカテゴリーはメーカー側も面白がっている節もあり、またルールという枠にとらわれない「モノ作り」を追求した側面も間違いなくあると思います。
ですから、これはいわばランナーに対するメーカーからの“挑戦状”です。
何だか面白いもの、色々使えるもの作ったから、色々な用途で使ってほしい。そういうメッセージです。結局、使う側のアイディア次第で活用方法は広がるでしょうね。
スピードが変わってもクッションの印象は変わらずソフトで、そして、どんどんガイドする感じは、フルマラソンなどロングディスタンスのレースシーンもイメージできます。
また、その感覚は、気分転換のランでもモチベーションが湧くでしょうし、アスリートなら、通常はレースデイシューズを使って行っていた足の疲労を抑えたい距離走で履くようなケースもあるでしょう。
とにかくアイディア次第で色々使えるのが、このMIZUNO NEO VISTAなのです。
■ランニングという趣味を充実させたいランナーのオプション
クッションの感じはソフトでポンポンバウンドが返ってくる感じです。相対的なランナーのペースでミドルペースあたりにグッとくるクッションです。
レースシューズとしては、
“デイリートレーナー以上、スーパーシューズ未満”
ちょうどサブ4を目指すランナーなんかピッタリな感じですよね。
結局、このMIZUNO NEO VISTAは、はじめてのランナーというよりも複数シューズを揃えて、履き分けをしているような自分の趣味であるランニングにハマって、その中身を深めている、深めたいランナーにオススメしたいモデルだと思います。
そういったランナーの方であれば、22,000円(税込)のプライスの意味も変わってくるでしょうしね。
どこにも属さない、だけど色んな用途にハマる、ランナーのアイディア次第で使う用途が広がる、そんなスーパートレーナーモデルがMIZUNO NEO VISTAです。是非一度、この新感覚を試してほしいですね。
<著者プロフィール>
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
藤原岳久( FS☆RUNNING(旧 藤原商会)代表)
日本フットウエア技術協会理事
JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師
足と靴の健康協議会シューフィッター保持
・ハーフ1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
・富士登山競走5合目の部 準優勝(2005)
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