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baseball2024.02.22

【野球】スライディングを行う理由は? 目的や種類を知ってプレーにいかそう

野球の走塁の際に欠かせないのが、スライディングの技術です。バッティングや守備、ピッチングに比べると地味な印象の強い走塁ですが、スライディング技術によってセーフかアウトかが変わってしまうこともあります。1つのアウトが得点の有無に直結することも多い野球においては、非常に重要なプレーのひとつです。
しかし、スライディングを行う際は、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは、スライディングを行う目的や種類、正しいやり方などをご紹介します。

 

【目次】

■野球でスライディングをする目的

・オーバーランを防ぐ

・タッチを避けて交錯を防ぐ

■スライディングの種類

・ストレートスライディング

・ヘッドスライディング

■上手なスライディングを行う際のコツ

■スライディングの時に注意したいルール

■正しいスライディングを覚えてセーフをもぎ取ろう

 

■野球でスライディングをする目的

野球でスライディングをする目的

 

そもそも、ベースに到達する際はスライディングではなく走り抜けた方が速いはずです。野球ではなぜ、スライディングを行う必要があるのでしょうか。最初に、スライディングを行う2つの目的や効果を確認しておきましょう。

 

・オーバーランを防ぐ

野球やソフトボールでは、1塁と本塁に関しては、ベースを踏んで駆け抜けること(オーバーラン)がルール上許されています。しかし、2塁と3塁はベースを駆け抜けて体が離れると、相手選手にタッチされてアウトになってしまう可能性があります。

立って走った状態からベースにぴったり止まるのであれば、ベースの手前で大きく減速しなければいけません。スライディングもまったく減速しないわけではありませんが、よりトップスピードに近い状態でベースに到達できます。
ベース間を速いスピードで走れるようになるため、アウトになる可能性を減らすことが可能です。

 

・タッチを避けて交錯を防ぐ

1塁以外のベース上では、守備側の選手は中腰に近い状態でボールを捕球して、ランナーへのタッチプレーを試みることが多いです。ランナーが立ったままベースに突っ込んできた場合はタッチを行いやすく、アウトになる可能性が高まります。
一方で、スライディングを行ってベースに入る姿勢を低く保てば、タッチプレーが難しくなり、セーフになる可能性が上がります。タッチを避けるようにスライディングして、相手選手をかいくぐりながらベースに到達することも可能です。

また、スライディングには、守備選手との交錯やベース手前での急減速による体の負担を防ぎ、怪我をしづらくする目的もあります。自身や相手選手の怪我を防ぐためにも、スライディングは習得しておきたい技術といえるでしょう。

 

■スライディングの種類

スライディングの種類

 

野球のスライディングには、足からベースに滑り込むものと、頭から滑り込むものの2種類あります。それぞれ特徴が異なるので、違いを知っておきましょう。

 

・ストレートスライディング

足からベースに滑り込む基本のスライディングが、ストレートスライディングです。フットファーストスライディングと呼ばれる場合もあります。

ストレートスライディングを行う際は、片方の足を折りたたんでお尻の下に入れ、もう片方の足は伸ばしたまま、ベースに向かって滑り込みます。折りたたんだ足の方に少し体を傾け、お尻から太ももの辺りで滑るのが基本の形です。上体は地面と平行になるように倒します。

折りたたむ足は利き足ではない方(右利きの場合は左足)が基本ですが、状況などに応じて使い分ける選手も多く見られます。どちらの足でもスライディングできた方が、さまざまな状況に対応しやすいので、両方の足でスライディングできるように練習しておくのがおすすめです。

また、曲げた方の足や手でベースに触る「フックスライディング」や、スライディング後すぐに体を起こして進塁できるように準備する「スタンドアップスライディング」などのバリエーションもあります。
悪送球などに対応しやすくなるので、ストレートスライディングができるようになったら、併せて練習を行うと良いでしょう。

 

・ヘッドスライディング

名前の通り、頭からベースに滑り込むのがヘッドスライディングです。ホームベースや1塁へのスライディングで行われることが多く、特に高校野球の大会ではよく見られます。
ただし、1塁は駆け抜けることができるうえに、タッチアウトの概念もありません。2塁やホームベースで行うにしても、足から滑り込む方がタッチをかわしやすく、次の塁への進塁も狙いやすいです。

普通に駆け抜けた方が速くベースに到達でき、怪我のリスクも高くなるため、無意味なプレーと批判されることもあります。実際、ヘッドスライディングを嫌がるプロ野球選手は少なくありません。
実利的な意味合いは薄く、チームの雰囲気を高める側面が強いプレーといえます。

 

■上手なスライディングを行う際のコツ

スライディングを行ううえで大切なのは、ベースの手前で減速しないことです。オーバーランを防ぐために、ベース近くでスライディングをしないことを心がけましょう。

また、地面に対して鋭角になるようにスライディングを行うのもコツです。鋭角にスライディングを行えば、加速した勢いを落とさずにベースにたどり着けるようになります。

 

■スライディングの時に注意したいルール

スライディングは、一歩間違えると相手選手に怪我をさせる恐れがある危険なプレーです。そのため、公認野球規則やアマチュア野球内規などで明確にルールが定められています。

従来の野球では、1塁ランナーがいるシーンで2塁を経由して2つアウトを取る併殺プレー(ゲッツプレー)の際に、守備側選手の足を払ったり、スローイングを妨害したりするスライディングはよく見られたプレーでした。「併殺崩し」や「ゲッツー崩し」と呼ばれたものです。
ゲッツー崩しはアマチュア野球では以前から禁止されていましたが、2017年のルール改正によりプロ野球でも禁止されています。
具体的には、以下のようなスライディングがルール上禁止されている「危険なスライディング」の一例です。

【禁止されているスライディングの一例】
・ランナーがベースではなく、守備選手に向かって滑る(接触しているかは問わない)
・スライディングした選手の足が、立っている守備選手の膝よりも上にあたる
・スパイクの刃を立てながら選手に向かってスライディングを行う
・ランナーが守備選手を足で払ったり蹴ったりする

危険なスライディングと審判が判断した場合は、ランナーとバッターにアウトが宣言されてしまいます。また、他のランナーの進塁も認められません。チャンスを一瞬で潰してしまうため、しっかりと正しいスライディングを心がける必要があります。

 

■正しいスライディングを覚えてセーフをもぎ取ろう

野球のスライディングは、オーバーランを防いできわどいタイミングの走塁をセーフにしたり、他選手との接触を防いだりする目的で行うプレーです。打撃や守備などに比べて地味ではありますが、点を取るために欠かせないプレーといえます。
また、1つのアウトセーフの判定が勝敗に直結しやすい野球においては、スライディングの技術を高めてセーフをもぎ取ることも求められます。

ただし、スライディングは体にかかる衝撃が強く、グラウンドの状況によっては膝などを擦りむいてしまうことが考えられます。スライディングを行う際は、スライディングパンツ(スラパン)を着用して、体にかかる衝撃を和らげるのも効果的です。痛みを気にすることなく、思い切ってプレーできるようになるでしょう。
きわどいタイミングの走塁でセーフをもぎ取れるように、スライディングの正しい方法を意識して練習を繰り返すことが大切です。

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