サッカーシューズの上手な選び方とお手入れ方法のコツ
サッカーを始めるためには、まずシューズが必要ですが、サッカー初心者の中には「シューズの選び方が分からない」という方もいるかと思います。新しくシューズを買い替えたいと考えている方もいるでしょう。
また、良いシューズを選び、それを長く使い続けるにはそのシューズに合った適切なお手入れが必要です。この記事では、豊富な種類の中から自分に合ったシューズの選び方とそのお手入れのコツをご紹介します。
【目次】
■サッカーシューズを選ぶときのポイント
サッカーシューズを選ぶ際に大切なのは、なんといっても「自分の足に合うシューズを選ぶ」ということです。では、自分の足に合うとはどういったことなのでしょうか。
自分の好みに合うデザインやカラーリングも大切ですが、履いたときに注目すべきポイントが3つありますので、その点をチェックした上で決めていくことをおすすめします。
-1.かかとをしっかり合わせる
一般的に靴を合わせる行為としてつま先をトントンと詰める人が多くいます。サッカーシューズの場合では、その方法はおすすめできません。逆にかかとをトントンと詰めて合わせてみましょう。
人は走るという行動において、かかとから着地します。かかとに緩みがあると、シューズの中で足がかかと側にずれ込んでしまい、正しい位置でボールを蹴ることができなくなってしまうのです。かかとをしっかりと合わせてみて、緩みや違和感がないものを選びましょう。
また試着する場合は、紐を締めた後に立ち上がってみることが大切です。座った状態と立ち上がった状態を比べると、体の重さで足の形が変わるからです。より確実にかかとを合わせるためには必ず立った状態でシューズを見ることが大切です。
-2.つま先は緩みが必要
つま先は5~8mmの緩みが必要で、足の指の自由がある程度利くものが最適です。シューズに足を入れた状態で上からつま先部分を押してみてください。指に当たらず中敷きの感触があれば、それは大き過ぎるということになります。押したときに指に当たり、中敷きには触れなければOKです。
-3.正しい位置で曲がるか確認
人の足底の中で曲がる位置は、基本的に足幅が一番大きい箇所1点です。つまりその位置でシューズも曲がらなければ快適なシューズとはいえません。
シューズを両手で持ち、手のひらでつま先部分とかかと部分を挟み込むようにして押してみてください。そのシューズが自然に曲がる部分が自分の足幅の一番広い部分と一致しているかどうかを確認しましょう。
■グラウンドによって変わる種類
サッカーをプレーするグラウンドには、さまざまな種類があります。それに伴い、サッカーシューズもそれぞれのグラウンドに合ったものを選ぶことが大切です。地面の環境に適していないシューズを使用すると踏ん張りが利かなかったり、滑ってケガをしてしまったりすることがあるので、事前に確認するようにしましょう。
シューズの種類 | 特徴 | 適応するグラウンド |
---|---|---|
HG(ハードグラウンド) | スタッドが低く数が多いため摩擦が大きい。 | 硬い土 |
TF(ターフ=芝) | 小さいスタッドが底面全体に配置。トレーニングシューズとして使用することが多い。 | 天然芝、人工芝など |
IN/IC(インドアコート) | ソールがラバー素材。 | 屋内施設、体育館 |
FG(ファームグラウンド) | 細く長いスタッドが数本配置。 | 天然芝、柔らかい土 |
SG(ソフトグラウンド) | 取替式スタッドが6~8本。本数は調節可能で、柔らかいピッチにしっかりと突き刺さる。 | ぬかるんだ土、毛足の長い天然芝 |
シューズの種類とスタッドには深い関係があります。スタッドについて詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。
⇒ 【サッカー】ケガの防止にもつながる! スタッドの種類を解説 はこちら
■子どものサッカーシューズを選ぶポイント
サッカーシューズは基本的に24.5cm以上の大人用と、それよりも小さいジュニア用が販売されています。同じ年齢の子どもでも体格に個人差があるため、その子に合ったものを選んであげることが大切です。子どもの骨はまだ柔らかく、成長も早いので適正なサイズやフィット感を特に重視するとよいでしょう。
-成長に合わせて買い換える
「すぐに大きくなるから」という理由で本来のサイズよりも大き目のシューズを購入する人が多くいます。しかし、サイズの合っていないシューズはケガの原因にもなります。経済的には負担になりますが、必ず購入する時点で合っているサイズを選びましょう。成長に合わせて買い替えることが、安全で快適なシューズ選びの第一歩です。
週に数日プレーする小学生であれば、半年が買い替えの目安となります。部活などで毎日ハードな練習をする高校生であれば3ヶ月ほどで消耗してしまいます。左右の足のサイズが違う子どもの場合は、大きいほうのサイズに合わせてシューズを選びます。小さいほうの足は中敷きなどで調節しましょう。
-スパイクとトレーニングシューズ
サッカーシューズには「スパイク」と「トレーニングシューズ」があります。スパイクはグリップ力が高く、優れたパフォーマンスが期待できますが、その分、足にも負担がかかります。小学校低学年は、まず底面がラバー素材で足への負担が少ないトレーニングシューズを履くのがおすすめです。
高学年から中学生にかけては、グラウンドに合わせてトレーニングシューズとスパイクを使い分けるとよいでしょう。ただし、グラウンドによってはスパイク禁止の場所もありますので、グラウンドの利用規則をしっかりと確認してシューズを履き分けましょう。
■意外に知らないお手入れ方法
せっかく自分に合うシューズを手に入れたなら、長く愛用していきたいものです。そのためには、使用後のお手入れが必須です。雨の日などのグラウンドコンディションが悪いときの使用後はもちろん、日々の練習後にもお手入れをするとシューズが格段に長持ちします。
シューズのお手入れはその素材によって方法が異なります。「人工皮革」と「天然皮革」のそれぞれのお手入れ方法をご紹介していきますので、しっかりチェックしましょう。
-人工皮革のお手入れ方法
人工の皮革でできている人工皮革素材のシューズは、比較的簡単にお手入れできます。本物の皮素材と異なり、カビが生えず、サッと拭くだけで汚れが簡単に落ちるものが多いからです。
汚れを落とすには、雑巾やブラシ布を使って水拭きをします。水拭きだけでは落ちない頑固な汚れに対しては、シューズクリーナーを使うときれいに落とすことができます。ただし人工皮革は傷みやすく、あまり強くこすると劣化の原因になってしまうので注意してください。
お手入れ後は、風通しの良い日陰で保管しましょう。靴ひもを緩めた状態で靴の中にしっかりと風が通る状態にしておきましょう。
-天然皮革のお手入れ方法
天然皮革は豚や牛などの動物の皮でできています。大切に使えば使うほど足になじみ、フィット感が高まってくるので、長く愛用できる一足となります。価格は人工皮革よりも少し高額ですが、その分丁寧なお手入れが必要となるため愛着が湧きます。
天然皮革のシューズで気を付けなければならないのは「カビ」です。汚れて湿気のある状態で放置するとカビが生えてしまいます。そのため、水洗いは極力避けたほうがよいでしょう。
まずは、靴底に付いた土や泥を金ブラシでこすり落とします。次に固く絞った濡れタオルで靴表面に付いた汚れを落とします。シューズクリーナーを少量ずつ使っていくのも効果的です。金ブラシを持っていない場合は、このとき一緒に靴底の泥を落としましょう。
キレイになったらつや出しのシューズクリームを全体に塗布し、仕上げに柔らかい布で拭き上げます。クリームには「黒色」「白色」「無色」があるので、自分のシューズカラーに合ったものを使用しましょう。
最後に防水スプレーなどをかけておくとカビ予防に効果的です。
お手入れ後は、風通しの良い日陰で保管してください。人工皮革と同じく、靴ひもを緩めた状態で靴の中にしっかりと風が通る状態にしておきましょう。
■まとめ
現在、サッカーシューズはさまざまな種類が販売されています。もちろん自分の気に入ったデザインやカラーリングを選ぶことは大切です。しかし、それ以上に自分の足にしっかり合うものを選ぶことが重要になります。自分の足に合うサッカーシューズを選ぶことは、ケガの防止につながるだけでなく、フィット感が高いシューズを履くことでプレー時に優れたパフォーマンス力を発揮します。
「これだ!」という自分のための一足が見つかったら、それを長く愛用できるよう、こまめなお手入れを心掛けましょう。
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