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football2023.12.25

吉田麻也がAlpen TOKYOトークショーで語った、アメリカでの挑戦、日本代表への情熱、そしてミズノスパイクへの深い信頼

Alpen TOKYOで開催された吉田麻也選手のトークショーと撮影会は、特別な熱気に包まれた一日となった。ステージは事前に丁寧に整えられ、来場者の期待に満ちたざわめきが会場全体を包んでいた。スポットライトが集まる中、吉田選手がステージに登場すると、観客から瞬く間に大歓声が沸き起こった。


「吉田麻也です。今日はお集まりいただきありがとうございます!」という挨拶から始まり、観客席からは熱い視線が注がれていた。

トークショーの序盤、吉田選手がプレーしているロサンゼルス・ギャラクシーについての印象を聞かれると「ロサンゼルスは暖かく、日本人もたくさんいます。日本食も手に入りますし、100均などもあります。手に入らないものがないですね。焼肉も楽しめますし、魚も食べられます。アメリカはサッカーする環境が非常に良いですよ」と語る。

アメリカへの移籍を選んだ理由については、「誰もやったことがないところでチャレンジすることは、キャリアの中で軸としてきた行動指針です。日本からオランダに行く時も、オランダからイギリスに行く時も、日本人のセンターバックが成功しないと色々な人に言われてきましたけど、だからこそ、チャレンジすることに意義があると。アメリカでも新たな道を切り拓ければと思います」と挑戦への強い意欲を示した。

アメリカでのサッカー人気に関しては、「アメリカでは1番人気がアメリカンフットボールです。バスケットボール、野球、アイスホッケーなどに続いてサッカーがあります。しかし、サッカー人気は確実に上昇しており、メッシ選手の移籍などもあり、次のW杯に向けて(サッカーという競技に対して)投資が続いていて、アメリカが強くなっているのを感じます」とコメント。


アメリカのリーグでの自身のプレースタイルについては、「合っていますね。アメリカのリーグは降格昇格がないため、下位のチームもしっかりと繋ぐサッカーをしています。昨季のシャルケなどは負けが続くとロングボールが増えていました。それは僕のスタイルではありませんでした。パスを繋ぐサッカーの方が自分に合っていて、プレーしていて楽しいです」と明かした。

カタールW杯から一年が経過した現在、日本代表とW杯に対する思いを聞かれると、「W杯は楽しいし、その中でキャプテンという役割を与えられて、誇りも感じています。やはりまたW杯に出たいです。監督が新しい選手を試したいということも理解しています。でも(自分が選ばれるとしたら)自分の状態がずっと右肩上がりということなく、そういった浮き沈みの中でもコンディションを維持することで選ばれる機会もあると思います。そしてその時に自分がちゃんと準備できているかどうかが大切です。今も日本代表を狙いながらプレーしています」と熱い想いを語った。


シーズンを通じて怪我が少ない理由については、「準備の鬼だからですね。疲れを早く取ることが大切です。グルテンフリーとか食事の面でも注意していますし、口に入れるものにも気を付けています。トレーニングと栄養面には非常に気をつけています」とプロアスリートとしての厳しい生活規律を明かした。さらに、「よく食べることと、よく寝ること。睡眠と食べることは大事です。あとは水をたくさん飲むこと。大体3リッターぐらい1日に飲んでいます」とフィジカルコンディションの維持に対する高い意識を説明。


長年、吉田選手が履き続けているミズノスパイクの特徴について、「ミズノのいいところは、選手からの要望をプロトタイプの段階で伝えたら、修正して完成した商品に落とし込まれている」と選手の要望を反映したスパイク作りが日本人選手の足に合っていると評価。


特に、ミズノ アルファについては、「まず、かっこいいですね。めちゃくちゃ軽いし、とても丈夫です」とデザインと機能性を高く評価。さらに、「アルファの人工皮革は天然皮革を超えている印象です。これは形が崩れにくいんです」と、素材の品質についても言及。多くのトップ選手がオーダーメイドのスパイクを使用する中、吉田選手自身はミズノの既製品を愛用していることを明かした。

また、スパイク選びについては、「アルペンで色々試着できるから、他のブランドも試着していろんなスパイクを試して自分が1番いいと思うやつを使えばいいんです。それでミズノに戻ってくると僕は確信しています」とミズノスパイクへの揺るぎない信頼を伝えた。


子供たちへは、「子供のうちに何事も全力でやる習慣をつけることですね。好きなことも全力で。嫌いなこともやはり全力でやる。言われなくても全力でやることを身につけておけば、自然と大人になった時にどんなことでも全力を出すことができるでしょう」とアドバイス。

海外でサッカーをするためのアドバイスについては、「まずは丈夫な体作りが大切ですね。そして言葉も重要です。言葉ができれば、いくらでも海外でプレーできる可能性が広がります」と特に英語の重要性を強調し、「英語なしで海外に行くのは本当に無防備に鬼退治に行くようなものです」と表現。サッカー技術よりも言語の理解、コミュニケーションが重要であるという意見は、若手選手にとって非常に価値あるものとなった。


続いて参加者と吉田選手との貴重な写真の撮影会が行われ、ファンの皆さんは笑顔いっぱいに写真に収められる喜びを分かち合った。

そしてイベントの締めくくりは、吉田選手からの心温まる感謝の言葉が贈られた。


「本当に短い時間でしたが、本日は、ありがとうございました。もう少し長く皆さんとキャッチボールができると良かったんですけど、また次回お願いします。」と述べ、参加者に対する深い感謝と再会への期待を言葉で伝えた。


この一日は、参加したすべての人々にとって忘れがたい思い出として心に刻まれたであろう。

スペシャルトークイベント後に行われた、アルペングループマガジンによる吉田選手の独占インタビューをお届けします。


◆吉田麻也インタビュー「残りのキャリアのどこかでタイトルを獲得したい」

――吉田選手は、長年海外でプレーされているので、この後予定しているイベントなど日本のファンとの交流を大切にされているのではないかと思います。イベントでの心掛けていることなどをお聞かせください。

おっしゃる通り、応援してくれている方と触れ合う機会が非常に少ないので、できるだけオフシーズンのタイミングで1回は、サッカー講師やトークイベントを積極的に行うように心がけています。心構えは本当に応援してくれるお客さんやお世話になっているクライアントさんが喜んでもらえることだけを考えています。


――今回のイベントが開催されたAlpen TOKYOのような都心の中心に大きなスポーツショップがあることに対してどのような感想をお持ちですか?

都心の目立つ店舗は、通行人が商品に気づきやすいという大きな利点がありますよね。特にサッカー商品は多くの子供たちの関心を引き、彼らが憧れを抱き、将来的にそれを使用したいと思う可能性を高めます。また、その便利さも大きな魅力です。食事やその他の買い物、レジャーの際に立ち寄りやすいため、多くの人々に利用されます。都心にある店舗は、その利便性から重要な価値を持っています。僕も子供の頃、最新のサッカースパイクを見るためにサッカーショップを訪れたものです。このように、大きなスポーツショップが都心に存在することは、非常に意義深いと感じています。


――吉田選手が感じている、ミズノ社サッカー用品についての感想をお聞かせください。

品質が一番の魅力ですね。ミズノのサッカー用品はクオリティが確かで、最近ではファッション性も向上しており、都会の雰囲気にぴったりと調和します。今日も私服でミズノの商品を身に着けています。


――アルペングループマガジンは、多くの部活生も見るサイトです。例えば、吉田選手がユース時代に戻れるとしたら、どんなトレーニングに重点を置きますか?

今の自分が言えることなんですが、まず最初に自分に合った用具をしっかりと選ぶことが大切です。足のサイズや形状を理解し、適切なスパイクを選ぶことは非常に重要。若い時から快適で質の良いトレーニングを行うことは、毎日の練習において不快感を覚えながら質の低いトレーニングをするよりも、効率的に成長する秘訣だと思います。

トレーニングに関しては、現在では新しいメソッドがどんどんアップデートされていますが、それをキャッチアップするだけでなく、基礎を大切にすることが重要です。サッカーにおいては、基本的な技術であるボールの止め方や蹴り方を徹底的に磨くことが上達の鍵となります。また、育成年代の中高学生は時折変化するフィジカルトレーニングも取り入れながら実践していくことが大切だと考えます。


――W杯から約一年が経ちますが、現在の日本サッカー界についてどのように感じていますか?

大きな変化が見られているのが、特に代表チームが1つ上のレベルに向かって進化していると感じています。環境面での取り組みで言うと、私が昨年6月、「日本プロサッカー選手会(JPFA)」の会長に就任しました。長年プレーしてきた欧州の知見を取り入れながら精力的な取り組みを行っています。そこで、Jリーグのシーズン移行や日本サッカー界独自の契約制度「ABC契約」の見直しなどの取り組みが進んでいます。これらの取り組みは、サッカー環境の整備や国際舞台に適応していくための重要な一環であり、これによって世界のトップに近づく手段になると考えています。選手会長として、選手がより良い環境でプレーできるようにし、選手の家族が快く選手をサポートできる環境を整えることが、現在の役割であると感じています。


――選手としての活動と並行して、選手会の活動などが、ご自身にとってどのようなプラスの影響がありますか?

プラスの影響があると思いますね。もちろん大変なこともありますが、その中でマネジメント能力やコミュニケーションスキル、変革の難しさを学ぶことは、将来の人生において役立つことでしょう。今後、監督になるのか、組織の一員として働くのかは分かりませんが、選手会で行っている活動は、将来の財産と必ずなるだろうと感じています。


――最後になりますが、吉田選手が今後のサッカー選手として描く理想像について教えてください。

これまでヨーロッパでさまざまな国でプレーし、センターバックとして他の日本人選手とは異なるキャリアを歩んできたと感じています。今回もアメリカで新たな挑戦の機会を得られたことは、自分にとって大切なことです。そこでどれだけ多くの経験を吸収できるかが重要な課題であり、その中でタイトル獲得も一つの目標です。クラブチームでのタイトルをまだあまり手にしていないので、昨日も天皇杯を見ていて、優勝することの素晴らしさを再認識しました。残りのキャリアのどこかでタイトルを獲得できたら素晴らしいなと思っています。

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