golf2021.09.03

【ゴルフ5レディスレポート】注目ホールレポートVol.2 ショットの精度が問われる上り3ホールで、いくつバーディを獲れるかがカギ！

本日ついに大会初日を迎えるゴルフ5レディス。開催コースとなる三重県四日市市の「ゴルフ5カントリー四日市コース」の見どころを、トーナメントディレクターで今大会のコースセッティングを担当した中野晶プロに解説してもらいました。

今回は前回に続いて、16、17、18番の上り3ホールをご紹介します。

解説してくれたのは、コースセッティングを担当する中野晶プロ。自身ツアー9勝の実績を持ち、99年の本大会を制した歴代女王でもある

16番ホールは、510ヤードのパー5。全体的には真っすぐなレイアウトで、飛ばし屋であれば2オンも狙えるホールです。

500ヤードを超えるパー5だが、飛距離を出せる選手なら十分２オンが狙えるのが今の女子ツアー

「2オンを狙うには、ティショットをフェアウェイの右サイドに置くことが絶対条件。左サイドに行ってしまうと斜面が邪魔になって狙えませんし、ラフに入れてしまってもよほど運よくボールが浮いていない限り2オンは厳しいと思います。2オン狙いなら花道から軽いドロー系のボールでグリーンをとらえるのが理想ですが、グリーン左手前に池とバンカーがあるので力んで引っかけないように注意が必要です」

2オンを狙うには、ティショットの落としどころが重要なポイント

チャンスもあるがリスクもあるパー5。最終日にはバンカーが絡む位置にピンが切られる可能性もあるので、飛ばし屋にとってはそのリスクをクリアしてここでスコアを伸ばせるかがカギになりそうです。

「もちろん2オンを狙えない選手にもバーディのチャンスはあります。各選手が、勝負の3打目をできるだけ好条件から打つためにどんなマネジメントをしてくるかにも注目してください」

刻む場合は3打目をできるだけ好条件から打てるようなマネジメントが必要

17番ホールは173ヤードのパー3。ティーイングエリアからグリーンまで17ヤードの打ち下ろしであるため、距離感のコントロールがカギになります。

17ヤードの打ち下ろしとなっており、風が吹くとクラブの番手選択が難しくなる

「ティーイングエリアに立つと、左サイドに背の高い木が見えます。幅のある木ではないのですが視覚的に邪魔になってくるので、ショットに影響を与えるかもしれません。とくにピン位置が左寄りの場合に引っかけてしまった選手は、この木が気になったと考えていいと思います。一方グリーンが全体的に左に傾斜しており、ピン位置が右のときに右に外すと、近いピンに下りの傾斜で狙わなければならなくなるためアプローチが難しくなります」

ピン位置が左サイドだと左の木が気になる。プレッシャーに負けずに狙ったところにしっかり打ち出せるかが重要

距離は長くないうえグリーンのサイズが大きいので、ピンを狙いすぎずにしっかり乗せていくことが基本になりますが、勝負のかかった最終日にピンを狙わなければならなくなったときにどうなるかが見どころかもしれません。

そして最終18番ホールは396ヤードのパー4。真っすぐですが左サイドに池が絡むレイアウトです。

左サイドに池がある美しいパー4。フラットだが距離が長めで2打目の精度が勝負を分ける

「左の池はフェアウェイとの間にラフも挟んでいますし、正直あまり入れる選手は多くないと思います。それよりも、2打目でグリーンをどう攻めるかが勝負を分けるでしょう。というのも、このホールは奥が高い2段グリーンになっています。バーディを獲るにはピンが切ってある面に乗せることが必要であり、あまり変なところに乗せると3パットもあり得ます。2打目をユーティリティなどで打つ選手が多くなるなかで、キャリーとランをどう計算し、どこに落としてどこにボールを止めるかをしっかり管理する能力が求められます。その意味では、選手のショット力が問われる見応えのある最終ホールだと思います」

奥が高い2段グリーンになっており、バーディを獲るにはピンの切ってある面に乗せることが必須。練習日、選手たちは傾斜を入念にチェックしていた

2段になっていて実質的な有効グリーン面が狭い最終ホール。難関グリーンを攻める上位選手たちのセカンドショットに注目したいですね。

トータルで6,563ヤードと比較的短めでフェアウェイも広いこのコース、バーディの獲り合いになるだろうと中野プロは予想しています。

「天候にもよるのであくまで目安ですが、好天が続けば優勝スコアは3日間で15アンダーを超えてくるかもしれません。となると、選手には3日間を通して65～66というスコアを出し続けることが求められますので、バーディを獲らなければというプレッシャーもかかります。その意味でも積極的なプレーが増えて、面白い試合になると思います」