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golf2022.12.21

ゴルフギアやアパレルにおける、サステイナブルな取り組みの「これまで」と「これから」〜Alpen GREEN PROJECT〜

これまで不定期で連載していた、アルペングループのサステイナビリティ活動のひとつである「Alpen GREEN PROJECT」。今回は、最近ますます盛り上がりを見せているゴルフ業界に焦点を当ててみようと思います!

そこで、アルペングループのゴルフ部門を取りまとめている、常務執行役員 兼 商品本部副本部長の岡本眞一郎さんから、ゴルフ業界のサステイナビリティについてお伺いしてきました。

岡本さんは1985年の入社以来、現場で店長や地区長を経たのち商品部のゴルフ担当として20数年にわたってゴルフ部門に尽力してきた人。これまでの歴史も含め、未来へ向けたゴルフ業界での取り組みについて、さまざまな視点からお話を聞いてみようと思います!


――GOLF5をはじめ、ゴルフ業界では中古買取や販売も実施しリユースにつながっていると思いますが、どんな経緯からスタートしたのでしょうか。

ゴルフ業界の中古買取・販売は、ゴルフクラブの買取専門店もあるように他のスポーツに比べて歴史が長く、以前から行われてきました。GOLF5でも17年前から実施しており、お客様の意識としてもリユースの文化は根付いていると感じています。

ただ、これらの取り組みは当時、サステイナブルな視点で行われていたものではありませんでした。ゴルフの買い替え需要に合わせ、「次の商品を購入するときの原資にしていただくため」という目的からスタートしていたのを記憶しています。


――現在、中古クラブの需要は増えていますか?

業界全体でゴルフの中古買取・販売の流れが完成されていることもあり、中古市場における消費者の認知度は高く、実際に需要も増えています。特にここ2〜3年はコロナ禍という状況もあり、ゴルフは「密にならずに屋外でできるスポーツ」ということで、若い人が手軽に始めるための動機付けになっている感じがしています。あとは、若いときにゴルフをしていてしばらく離れていた人たちのリターン層ですね。

そういった方々の入口のひとつとして、中古クラブを購入するというユーザーが増え、結果的にサステイナブルの一助にもなっていると思います。


――GOLF5でのサステイナビリティ活動は、どのように進んできていますか?

ゴルフクラブはリサイクルが難しいこともあって、先ほども申し上げましたように「リユース」という形で次につながれていくことはお客様にも根付いていますが、それ以外のことはなかなかできずにいました。

例えばゴルフシューズやバッグにおいても、これまで下取りキャンペーンなどを行ってきたものの、やはり痛みや傷が激しいものが多く、廃棄することがほとんどになってしまっていたわけです。

そこで、他に何かリユースできるもの、さらにはリサイクルできるものはないだろうかと考えたところ、距離計測器が目に止まり、リユースやリサイクルが出来ないかメーカーと交渉を繰り返しているところです。

リユースやリサイクル以外にも、メーカー各社と一緒にサステイナビリティへの取り組みができないか積極的に 情報交換したり、ゴルフ用品協会への働きかけを行ったり、サステイナブルな商品についての知識教育に力を入れたりと、できることから地道に活動を進めています。


――アパレルに関しては、GOLF5×adidasのコラボレーションのように新たな取り組みもされているそうですね。

製品の性質上、アパレルはギアよりリサイクルしやすいということもあり、かなり進んでいます。adidasは特に意識が高いですね。GOLF5とadidasそれぞれの業界への影響力を活かし、サステイナビリティの啓発につなげられるような活動はないか?と考え、両者で情報交換をしていく中で生まれたコラボレーション(※)もあります。

きっかけは、adidasが2024年までにすべての製品にリサイクルポリエステルを100%使用することを宣言した同時期に、アルペングループでも次世代につなぐサステイナビリティプロジェクトの新たな取り組みが宣言されたことでした。当時、アパレル回収の取り組みは2025年までにアルペングループの全店舗で開始を予定していましたが、少しでも活動を前に進めていくため、前倒しして2021年に全店舗でスタートさせました。


※GOLF5×adidas 特設サイト

https://store.alpen-group.jp/golf5/campaign/adidas_sustainability/


adidasゴルフ サステイナブル過去記事

https://media.alpen-group.jp/media/detail/golf_220418_01.html


――adidas以外にも、積極的にサステイナブルな取り組みをされているメーカーはありますか?

ちょうど今履いているeccoのゴルフシューズも、積極的に取り組んでいるメーカーのひとつです。

デンマークにあるコンフォートシューズの名門老舗メーカーなのですが、シューズにレザーを使用しており、そのなめし工程では大量の水を必要としていました。しかし、「水を使わないレザー製造」の第一歩として、環境負荷削減のため排水処理施設を設置し、節水や廃棄物削減に力を入れています。さらに2026年までに、廃棄物全体量の90%を回収することも目標にしているそうです。

eccoの生産拠点では再生可能エネルギーを利用していますし、アップサイクルにも非常に積極的です。このように、eccoをはじめヨーロッパ系のシューズメーカーは、環境のための取り組みが急速に進んでいます。


――メーカー側も、仕入れる側も、業界全体でサステイナブルな取り組みが進み始めているということですね。

そうですね。一例を挙げますと、キャロウェイも8割がエコ素材に変わっていますし、どのメーカーのアパレルも、リサイクル素材を調達する割合がどんどん高まっていると思います。アルペングループでは現在、さまざまな取引先と定期的にビジネスミーティングで意見交換しながら、幅広く積極的に協業ができるような体制を築くべく、日々邁進しています。

それと同時に始めたのが、メーカーの協力を仰ぎながらより深い知識をスタッフにも落とし込み、接客の現場でお客様にも伝えていく活動です。これまでは、接客の場面ではそれぞれの商品の機能面を伝えて購入を促すという流れだったところを、メーカーのサステイナビリティ活動も含めてお客様にお伝えしていくようになっています。

これらの社内活動にも力を入れたことで、GOLF5全体でサステイナビリティを進めていく土壌づくりができ始めていると実感しています。


「サステイナブル」を切り口にすることで売上が爆発的に増えるというものではありませんが、温暖化やゲリラ豪雨などの多雨を肌身に感じることが増え、消費者も環境配慮を意識する流れにもなってきています。気候変動によって我々にとって重要なゴルフやアウトドアなどの屋外スポーツが、楽しみにくい状況になってきているのも事実で、非常に危機感を感じています。

売上だけにこだわるのではなくスポーツのフィールドを守っていくためにも、自社だけでは実現できないことに対して企業の垣根を越えて少しずつサステイナビリティの活動を広げ、前に進んでいこうと努力を続けているところです。


――では最後に、今後の取り組みについてお聞かせください。

まずはメーカーとの協業を今まで以上に深めていきたいですね。メーカーによっては、サステイナブルな取り組みについては、前面にアピールはしていないところもありました。販売員に対する教育も積極的ではなかったのです。なぜなら、取り組みを販売員全員が正しく理解し、お客様に正しく伝達できなければ間違った取り組みとして理解されかねないという不安もあったからと聞いています。しかし、販売員教育の環境もしっかり整った今、ここがスタートラインではないかと思っています。

実際、GOLF5のスタッフもかなり知識を深めています。どのスタッフに尋ねてみても、素材・機能を含めメーカー各社が伝えていきたい情報をしっかり把握していますし、知識量で言えばメーカーの担当者と遜色ないレベルにまで達していると自負しています。昨今では、ゴルフを楽しむ人たちも、感度の高い若い層をはじめ、環境に優しくなければ興味を示さないという時代になってきました。しかしながら、正直なところゴルフ業界というのはまだまだサステイナビリティに対して追いついていない部分があるのも否めません。

社会の意識を変えていくという意味でも、サステイナブル活動を積極的に行っているメーカーと、それらに対し高い意識で取り組んでいこうとする我々小売店が共に手を取り合って走り続けていくことで、ゴルフ業界全体を先導していきたいと思っています。

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