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other2022.08.04

バレーボールのクイック(速攻)とは? 種類と打ち方のコツをご紹介

バレーボールは、ボールを落とさないようにパスを回してスパイク(アタック)を行い、相手コート内にボールを落とすことで得点を狙うスポーツです。スパイクの方法にはさまざまな種類がありますが、有名な攻撃方法のひとつにクイック(速攻)が挙げられます。
しかし、バレーボール初心者の方がクイックを取り入れようと思っても、なかなか上手にできないかもしれません。
ここでは、バレーボールにおけるクイック攻撃の概要や種類、クイックの打ち方のコツなどをご紹介します。

 

【目次】

■バレーボールのクイック(速攻)とは?

■クイック攻撃の種類

・Aクイック

・Bクイック

・Cクイック

・Dクイック

■上手にクイックを打つためのコツ

・スピードを重視する

・ネットと自分の間の空間を広めに取る

■クイック攻撃を使いこなそう

 

■バレーボールのクイック(速攻)とは?

バレーボールで、相手のコートにボールを叩きつけるプレーをスパイクといいます。スパイクの中で最も一般的なのは、セッターから高く上げられたトスに対して、スパイカーが十分に助走を取って対応する「オープン攻撃」です。
これに対してクイックは、スパイカーが短い助走でジャンプし、低く素早く上げられたトスをすぐに振り抜く攻撃です。速攻と呼ばれることもあります。

助走が短くなる分、オープン攻撃などに比べて威力は落ちますが、相手チームのブロックが完成する前に素早く攻撃を仕掛けられるのがメリットです。
クイック単体で絶対の効果を発揮するものではないものの、他の攻撃と組み合わせて相手チームを惑わせれば、さまざまな攻撃を決めやすくなるでしょう。

 

■クイック攻撃の種類

クイック攻撃の種類

 

クイック攻撃と一口にいっても、スパイクを打つ位置に応じて、ABCDの4種類に分けることができます。それぞれの違いを理解しておくと、戦術の幅を広げられるでしょう。
クイック攻撃の種類と、それぞれの特徴をご紹介します。

 

・Aクイック

セッターは自身の前方(レフト側)に小さくトスを上げ、そのトスをセンタープレーヤー(ミドルブロッカー)がコートのセンター付近からスパイクする速攻が「Aクイック」です。
スパイカーはセッターがトスを上げる前にジャンプしておき、ボールを空中で待ってからスパイクを行います。セッターとスパイカーの距離が近いので、相手ブロックが完成する前にスパイクできるのがメリットです。

また、右利きであれば、相手コートの右側をめがけて打ち下ろす「クロス打ち」と、左側に打ち下ろす「ターン打ち」を使い分けることも容易です。相手ブロッカーをセンターに寄せて、サイドから攻撃しやすくすることもできます。
非常に速い攻撃を行える反面、空中にいるスパイカーに対してピンポイントでトスを行う必要があり、セッターには高い技術が求められます。

【Aクイックの打ち方】
1.スパイカーはセッターの前に助走する
2.トスが上がる前にジャンプし、腕を引きながらトスを空中で待つ
3.トスをしっかりと空中で確認したら、コンパクトにスイングを行う

 

・Bクイック

Aクイックよりもトスを少し長めに上げて、コートのレフト側で打つ速攻が「Bクイック」です。セッターとスパイカーの間には、2mほどの距離が開きます。トスのスピードはAクイックよりも速くなり、ボールの軌道はネットと平行です。

セッターとの距離が開く分タイミングを合わせにくくなりますが、相手のブロッカーを空中で見極めて対応できる、レシーブが乱れてもクイック攻撃につなげられるといったメリットがあります。

【Bクイックの打ち方】
1.ネットに対して鋭角に、短めの助走を取る
2.肘を上げておき、コンパクトにスイングする

難易度こそ高いBクイックですが、Aクイックよりもブロックされにくいため、強打しなくても攻撃が決まります。また、プッシュなどでフェイントを交えて打てるようになると、さらにBクイックの効果が高まるでしょう。

 

・Cクイック

AクイックやBクイックと異なり、セッターの後ろ側(ライト側)でスパイクを行うのが「Cクイック」です。セッターとスパイカーの距離関係やタイミングは、Aクイックと変わりません。セッターはバックトスでボールを上げる必要があるので、Aクイックよりも難易度が高いプレーです。

また、スパイカーが右利きの場合、振り上げた左手が邪魔になり、トスが見づらくなってしまいます。スパイクを打つまでに時間もかかりやすく、スパイクする段階でブロックが完成している恐れがある点もデメリットです。

スパイカーとセッターのコンビネーションが重要なプレーなので、練習の段階でトスのタイミングや高さ、位置などを確認しておくと良いでしょう。セッターの真後ろから助走を開始すると、AクイックかCクイックかを悟られにくくなります。

 

・Dクイック

セッターの背中側に長く速いトスを上げる速攻が「Dクイック」になります。コートのライト側でBクイックを行うイメージです。
右利きのスパイカーだとタイミングが合わせにくく、セッターがスパイカーを目視できない状況でトスを上げるなど、難易度も4種類のクイックの中で最も高いことから、あまり使用頻度は高くありません。

スパイカーがブロックをかわすために大きく移動してスパイクする「ブロード攻撃(移動攻撃)」として取り入れられることが多く、男子バレーよりも女子バレーで使用される傾向にあります。
助走の動作のみ行って相手ブロッカーを引き付けるなど、フェイントとして活用するのがおすすめです。

 

■上手にクイックを打つためのコツ

上手にクイックを打つためのコツ

 

クイック攻撃を行う際は、種類に関わらず欠かせないコツがいくつかあります。コツを知っておけば、クイック攻撃の上達を早めることができるでしょう。
クイックを打つ際に注意したいポイントは、大きく分けると以下の2つです。

 

・スピードを重視する

一般的なスパイクと異なり、相手ブロックが完成する前にボールを打ち込むクイックでは、ブロックを叩き落すほどのパワーは要求されません。種類に関わらず、クイックで重要なのはスピードです。
セッターの手からボールが離れたら、できるだけ時間をかけずに相手コートにスパイクする必要があります。プッシュなどでも構わないので、力強いスパイクではなくボールを落とすことを優先してみてください。

また、スピードを重視するためには、コンパクトなスイングも欠かせません。肘をしっかりと上げて、バックスイングを大きく取らずに手首のスナップを効かせれば、素早くボールを打つことができます。
強打にこだわり過ぎずに、ネット上に上がったボールをすぐに叩く意識を持つことが重要です。

 

・ネットと自分の間の空間を広めに取る

クイック攻撃を行う際は、ネットと自分の間にある空間を少し広めに取っておくのもコツです。ネットに近すぎるとスイングする余裕がなくなったり、スパイクがブロックに引っかかったりする恐れが高まります。
クイックの際は真上にジャンプすることを心がけると、ネットと体の距離を取りやすくなり、タッチネットの恐れも減らせます。トスとのタイミングがずれても、ボールの落下地点に入ればスパイク自体は行える点も、真上にジャンプするメリットです。

また、セッターとのコンビネーションも欠かせません。どのタイミングでどれくらいの位置にトスを上げれば良いかなど、日頃の練習から連携を密に取っておきましょう。

 

■クイック攻撃を使いこなそう

バレーボールのクイック・速攻は、素早い攻撃を繰り出すために欠かせないテクニックのひとつです。クイックが使えるようになると、オープン攻撃やバックアタックといった他のスパイクのおとりとしても活用できます。さまざまなスパイクを使い分けることで、得点の可能性を高められるでしょう。
ただし、クイックを成功させるためには、セッターとスパイカーのコンビネーションが欠かせません。クイック攻撃を使いこなすために、日々の練習を繰り返してみてください。

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