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other2022.12.14

石川佳純がアシックスと共に掴んだ、自信を強さに変えた卓球人生。

“笑顔で前を行こう”をテーマに長く日本女子卓球界を引率してきた石川佳純選手。

五輪や世界での数々の名勝負を繰り広げ、日本国民に与えた感動は今も記憶に残っている。

そんな石川選手を長くサポートしているアシックス主催のイベントがAlpen TOKYOにて行われた。当日のイベントレポートと終了後の独占インタビューをお届けします。

石川選手が直接の交流を通じて伝えたかった、卓球の魅力と笑顔の裏に秘めた揺るぎない想いとは。


「今日はアシックスアスリートの石川佳純選手にお越しいただき、練習中のアドバイスやシューズ選びの重要性、 皆さんからの質問にも答えていただきます。さらに、石川選手にはスゴ技も披露していただくことになっています。最後までお楽しみください。アシックスアスリート、石川佳純選手です。大きな拍手でお迎えください」と司会者が紹介。

「皆さん、こんにちは石川佳純です。今日はよろしくお願いします」


――では、石川選手の輝かしいプロフィールをご紹介します。 

石川さんのご両親ともに元卓球選手という環境で、小学校1年生で競技を始め、 小学校6年生で初参戦した全日本選手権で3回戦に進出し、注目を集めるようになりました。国内大会では、全日本選手権、ジュニアシングルスで史上初の4連覇やインターハイ3連覇という記録を残し、 2011年の全日本選手権では、シニアを初制覇して、 高校生での全日本選手権女子シングルス制覇22大会ぶり4人目という快挙を達成されています。それから、2015年の全日本選手権では、54大会ぶりの3冠を達成。 2021年の全日本選手権では、5年ぶり、5回目の優勝に輝いています。国際大会では 2017年の世界選手権、混合ダブルスで金メダルを獲得、そして2012年のロンドン、2016年のリオ、2021年に行われた東京2020オリンピックと、3大会連続で、オリンピックでメダルを獲得されています。


――この輝かしい栄光の中で、石川選手が印象に残っている思い出の試合を教えてください。

印象に残っている試合はたくさんあるんですけど、 やっぱり3大会のオリンピック(ロンドン、リオ、東京)ですかね。2021年に5年振りに全日本チャンピオンになったんですけど、その試合は、自分自身もベストゲームだと思っています。


――石川選手の練習について伺っていきたいと思います。大会前大会後といろんな時期があると思うのですが、大体1日平均して、どれぐらいの練習量なのか教えていただけますか。

今は5時間、6時間ぐらいですね。午前、午後に分けて、昼休憩を挟んで練習しています。私は基本8分間を1セットにして、交代でフットワーク練習をしたり、課題練習を3回、4回ぐらいやって、休憩を挟んでという形で練習しています。他にも卓球練習として、たくさんボールを使ってフットワークやゲーム形式の練習もしています。


――練習中で1番大事にしていることって、どんなことですか?

やっぱり集中力ですね。 若手の時は、「質より量」という感じで、1日9、10時間やっていたんですけど、 最近はそういうわけにはいかないので。限られた時間を集中して質のある練習を意識をしています。


――練習以外のリフレッシュやオフの時間は、どんなふうに過ごされているのでしょうか。

基本的にずっと寝ています(笑)。大きな試合が終わった後は、3日、4日ずっと寝ていますね。例えば、夜12時ぐらいから朝の10時ぐらいまで寝て、起きてからご飯を食べて、休憩を挟んでまた寝るという。寝るのも練習です(笑)。 他にも最近は、料理作ったりとかして、気分転換していますね。


――ここからはシューズについてお話を伺っていきます。石川選手のモデル(ATTACK DOMINATE FF 2)が展示されています。

私は、アシックスのシューズを2013年から履かせてもらっていて、このモデルは2016年のリオ・オリンピックからずっと履かせてもらっていますが、本当にすごく信頼しています。


――アシックスの卓球シューズの良さは、どんなところでしょうか。

卓球は、細かいステップが多いんですよ。前後というよりは、左右のステップがすごく多い。その中で、大きいコーナーに振られた時のしっかりしたグリップ力は、すごく重視しているので、その点を信頼しています。こちらは、スピードを持ち味とするプレーヤーに向けたハードなプレーをサポートするフラッグシップモデルです。

卓球をしっかりやる時は、卓球シーズじゃないと怪我しやすくなってしまうので、皆さんも卓球をやる際は必ず卓球シューズを履いて練習してほしいと思います。


――シューズに対して、底の厚さや軽さ、硬いか柔らかさ、いろんな好みがあると思うんですが、 石川選手は何を重要視してシューズを選ばれますか?

1番はフィット感ですね。足を入れた時の心地良さをすごく大事にしています。しっかりフィットしていれば、思いっきり動くことができますし、ズレがなければ足をくじいたりもしません。ステップしても踏み込めるフィット感が大事です。

このシューズも2016年から履かせてもらっていますが、カスタマイズを色々経て、このモデルになっている。クリップ力を信頼して履いているので、ステップの際に足をくじいたりすることもなくなりましたね。

あと、軽くしてもらいました。卓球の練習って長いじゃないですか。重いシューズを履いていると足が疲れてくる。だからこそ軽くて、ずっと履けて、怪我をしない安心感がすごく大事だと思っています。


―――皆さんも、ぜひこのアシックスシューズを試されてみてください。ここからは 皆さんからの質問に石川選手に答えていただきます。

「自分は、試合でとても緊張してしまうタイプなのですが、石川選手の場合、どう対処されていますか?」(会場のお客さんからの質問)

そうですね、自分が勝ちたいと思えば思うほど緊張はします。 私もオリンピックや世界選手権に何度も出場させてもらっていますが 「毎回、こんなに緊張するんだ」といつも思います。「世界選手権も10回出場したら大丈夫だろう」って思うんですが、試合前になると胃が痛くなったり、トイレから出られなくなったりするんですよ(笑)。

でも逆に慣れない方がいいというか、緊張している方がいいパフォーマンスを出せる時の方が多いんです。過度な緊張をした時は、音楽を聴いたり、自分の好きなもの食べたりしてリラックスしています。逆に全然緊張感がない方が、 危ないという認識です。

緊張している時は、「緊張できている、大丈夫、そんなに気にしなくて大丈夫、いつも通りやれば大丈夫、緊張している自分も大丈夫」って言い聞かせてれば、試合が始まる中でリラックスしていけますし、いいプレーに繋がっている。緊張するのは、逆にいいことなので、頑張ってください。


――ここからは、石川選手にスゴ技を披露していただきます。石川選手がinstagramで披露されていた「けん玉卓球」を披露していただきます。

1番最初に卓球を始めた時に、同じ個所で同じタイミングでボールをつく練習のために、覚えるのが「けん玉卓球」なんです。それを何回連続してもミスしないようにやることで、ラリーだったり、安定性に繋がります。卓球はタイミングやリズムが大事なので、それをしっかり覚える意味でオススメします。卓球台がなくても、家で練習できることなので。

コツは、本当に腕で支えるぐらいの感じで、力を抜いて当たる時だけちょっと軽く上にあげるような感じでやると、ミスせずに連続でやることができます。


――それではお待ちかね、皆さん、石川選手と実際に打てますよ。

卓球経験者の方が多く集まり、石川選手とまず3ラリーをしてから的当てにチャレンジという流れ。デモンストレーションで石川選手がお手本を披露し見事命中!スマッシュの威力も凄く、会場からは拍手が沸き起こりました。


――石川選手がサーブの時に意識や気を付けていることって、どんなことですか?

強い回転をかけるのはもちろんそうなんですけれど、 強い回転や曲がる回転でもバレていたら取られてしまうので、 相手に回転量を分からせないのが1番大切です。

例えば、ナックルサーブをどれだけ下回転に出せるか、相手の判断を騙すことに1番重きを置いていている。そういう駆け引きもあるんです。

そしてイベントの終盤、今回の参加していただいた皆さんに石川選手からサイン色紙のプレゼントと2ショット写真撮影タイムが行われた。


――最後に、石川選手から、本日の感想を宜しくお願いします。

今日は短い時間でしたが、皆さんとトークやラリーもさせてもらって、私自身もすごく楽しい時間になりました。 今、47都道府県サンクスツアーで小中学生に卓球教室をやらせてもらっているんですが、大人の方とお話しをする機会がなかったので、すごく緊張していましたが、楽しんでいただけたでしょうか。

次の試合はTリーグ(12月)に出場したいと思っていて、来年の全日本選手権にも出場予定です。卓球を現地で観戦したことない方は、ぜひ会場で応援していただけたらなと思います。今日はありがとうございました。


最後に皆さんと一緒に記念撮影し参加者にとっても忘れられない一日に。こちらの写真は石川選手のSNSにも公開されました。


イベント終了後には、アルペングループマガジンによる石川選手の独占インタビューを実施しました。その模様もお届けします。


◆石川佳純さんインタビュー

「逃げずに向き合っていくことが、試合での諦めないプレーや勝利に繋がっていく」

――アルペングループマガジンは、部活性が多く見られるサイトです。石川選手が、中高生年代で上達する為に大事なトレーニングがあればお聞かせください。

私の中高生時代は、練習付けでした。 その中で技術の基礎を作り込む時期だと思って日々過ごしていました。同時に成長期で、体を作る時期なので 睡眠と食事はしっかりとってほしいですね。やっぱり体が基本なので。例えば、将来プロのアスリートとしてやっていくときにタフな状態でハードスケジュールにも耐えられる体が必要となるので、その土台や基礎を作る時間だと思って、いろんなことに取り組んでほしいですね。


――突き抜けたアスリートの方って、「自信を持つことの大事さ」をよくインタビューで聞くのですが、 石川さんの中で、自信を持つことの大事さをどう捉えていますか?

自信を持つことって、すごく大事だと思います。最後はやっぱり自分を信じられるかだと思うんですよね、特にここが勝負って場面では。 私の経験上、必要だったのは練習をとにかくして、中高生時代は「これだけやったから負けたらしょうがない」って腹をくくれるぐらいの練習量が自信を作ってくれました。根拠のある自信を作っていく意識は大事かなと思いますね。


――試合や大会での気持ちの切り替えや、工夫していることなどありますか?

私もそうですけど、負けた時って後悔するし、落ち込むじゃないですか。 

でも、反省はしていいと思うんですけれども、ずっと後悔しているのは良くない。

過ぎたことはなるべく気にしないで、“次にどうするか”を考えるようにはしてほしい。

その一歩が また自信に繋がるし、そこでつぎ成功できれば、その自信を取り戻せると思う。だから、失敗しても次がある限り 頑張り続けてほしいし、チャレンジしていってほしいと思います。

しっかり向き合って、どういうふうに自分が変わっていくかは、自分次第だなって、私も学びました。逃げずに向き合っていくことが、試合での諦めないプレーや勝利に繋がっていくと信じています。それを心がけていろんな問題に向き合うように日々過ごしています。


――今頑張っている部活生たちに、石川選手から卓球の魅力や奥深さ、こんなところを感じてほしいなど、 伝えたいメッセージがあればお聞かせください。

卓球の魅力はたくさんあるんですけど、 プロスポーツ卓球選手として言えば、試合での相手との駆け引き。普段の練習だったら、出来ないことを クリアしていく楽しさ。
あとは、自分が大きな目標を立てて、それに向かっていく過程ですね。大きい目標がないと意外と努力って出来ないと思うんですよ。

私も 正直練習はあんまり好きじゃなくて、幼少期はサボってばっかりだったんですよ。
だけど、オリンピックという目標ができてから、生活の全てが変わりました。部活動をされている方は目標があると思うんで、その目標に向かってひたすら頑張る。 でも、試行錯誤を繰り返して、ただ頑張るだけじゃなくて、復習予習が大事です。今しか出来ないことを大切にしながら頑張ってほしいなって思います。
 


■石川佳純さんプロフィール


 
Official HP

http://kasumiishikawa.com/


Official Instagram

https://www.instagram.com/kasumi.ishikawa_official/

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