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other2022.12.02

【バレーボール・迫田さおりさん インタビュー&イベントレポート】“とにかく楽しんでほしい” 引退後もミズノと共に伝えたいバレーボールへの想い。

2012年ロンドン五輪の銅メダリストであり、2016年リオデジャネイロ五輪にも出場し、約20年間のバレー人生を駆け抜けてきた女子バレーボール元日本代表の迫田さおりさん。

そんな迫田さおりさんの現役時代を支え続けていたミズノが主催のトークショーをAlpen TOKYOにて行いました。

今回は、トークセッションとイベント後のインタビュー取材の模様をお届けします。

迫田さんの言葉からは、バレーボールをより楽しくやる秘訣やプレーヤーとして最前線で戦ってきたからこその想いが込められていました。


「土曜日で皆さん予定がある方もいたと思いますが、応募して20名の方に足を運んでいただき本当にありがとうございます」と会場に集まったお客さんに対して、迫田さんのご挨拶からトークセッションが始まりました。


――最初に迫田さんのプロフィールの方をご紹介します。

小学校3年生でバレーボールを始めまして、高校卒業後、2006年にVリーグの東レアローズに入団。2010年4月からは、全日本女子バレーボール代表登録メンバーとなりまして、数多く 世界大会で活躍。2012年8月のロンドンオリンピックでは、28年ぶりのメダル獲得に大きく貢献されました。そして、2016年のリオ五輪にも出場されまして、5位。

そして、2017年5月30日に東レアローズを退団し、現役を引退しました。


――引退されて5年が経っていますが、最近の活動を具体的に迫田さんの方からも教えていただけますか?

国内や国際大会の解説をさせていただいており、またバレーボール教室や地元鹿児島のテレビ番組に出させていただいております。


――バレーボール教室では、どんな感じで指導を行っているのですか?

バレーになると熱が入ってしまうのですが、それだけではいけないなと自分なりに思っています。やはりバレーボールを通して楽しい時間を感じてほしいなと。 どんな選手でも、最初からできる人なんていないですし、バレー教室で初めてバレーをする人もたくさんいると思うので。最初から無理と思ったりしないで、「まずやってみようね」と伝えさせていただいています。楽しんでもらいたい気持ちを念頭に置きながら、教室をさせていただいています。


――今日は、会場のお客様の中でバレーボールやっていますって人が多いと思うのですが、迫田さんが伝えられる、うまくなるコツみたいのはあるんですか?

私も不器用で下手だったので、できないことが多かったんです。でも、周りに凄い上手な選手が多かったので見て盗んでいましたね。私は細かいプレーがすごく苦手で、全然できなかったのですが、しかし自分らしさを持っていることが1番大事だと思っていて。

 「これは絶対、人には負けない自分らしさ」私だったら強く打つこと。

自分のスタイルを理解して、上手い人のプレーを見て盗む。それが上達のコツですね。


――例えば、こんな選手のこんなプレーを真似したというエピソードはありますか?

木村沙織さんがすごくサーブが得意で注目して見ていました。コートの前後に落としたりしていたのをどうやって打っているのかなと。打つ前の姿勢など、 そういう何気ないところは見て盗んでいたのかもしれません。自分ができることはやっていましたね。

よく学生や大人の方に教室とさせていただく際に、「高く飛ぶにはどうしたらいいですか?強く打つにはどうしたらいいですか?」という質問をいただきます。

私の中では、助走をしっかりしたら、高く飛べて、打てたのです。

試合後にプレーを見返して、うまくいかなかったときは「助走の際の準備が不足していた」という気づきがありましたので、助走にはしっかり意識してほしいですね。


――今日は、ミズノさんのイベントで迫田さんの前にもシューズ(ウエーブライトニングZ7)が置いてありますがミズノシューズの思い出はあります?

私も現役時代からお世話になっていて、常に進化してる印象です。このシューズはクイックネスな動きに更なる磨きをかけた、スピードモデル。現役の頃から軽い印象でしたが、さらに軽くなっていますし、フィット感やグリップ力もいいですよね。MIZUNO ENERZY搭載でクッション性を追求していますし。さきほどの助走の話ですが、高く飛ぶ際にシューズが支えてくれる力は、凄いなといつも感じていました。


――野球選手やサッカー選手の方などスパイクの管理やメンテナンスなどしている話を聞きましたが、迫田さんはどうしていましたか?

現役時代は自分の足の形によって擦れてきたり、へたれるっていうんですかね。そういうことがあるのですが、そこをミズノさんが見抜いて、シューズをチェンジしてくださってましたね。


――今回のシューズ(ウエーブライトニングZ7)もめちゃくちゃ軽いですね。

バレーボールはポジションによって求められる動きに違いがあります。ポジションごとに向いているシューズのタイプをミズノさんは開発しています。

「セッター、ミドル、リベロの動きはそれぞれ違うからこんなシューズを」と選手の声をしっかり反映してくれているんですよね。


――素晴らしいですね。ミズノさんのシューズを履いていると「どこまでもプレー出来そうだ」という気持ちを後押しされるというか。

ありがたいことに、現役時代は最新モデルを履かせていただいていました。

私は学生時代、2、3年同じシューズだったので、毎年 新しいシューズを履くなんて想像もできなかった。新しいシリーズでカラーも違っていたり、進化したシューズを履けるのはプレーヤーとして喜びですし、“どれだけプレーができるんだろう”という可能性に挑んでいましたね。


迫田さんのミズノ愛を感じるトークセッションの後は、じゃんけん大会が行われました。

「じゃんけんはしなくて、みんなにあげあげたいぐらいです」と語りながら、会場の皆さんとの交流を楽しみました。


じゃんけん大会の景品では、ミズノウエアやシューズ袋などが贈呈されました。


イベント参加権を持っているお客さんと2ショット撮影とサインのプレゼントも行われました。


――最後に、迫田さんから本日のイベントの感想を頂戴してもいいでしょうか。

今日は、本当にありがとうございました。ノートにメモもとってくれる学生さんや後輩達と一緒に先輩が来てくれたりと心温まる時間を過ごせました。Alpen TOKYOさんにはバレーボールに限らずたくさんスポーツウェアがあります。これから少し寒くなってくるんですが、好きなスポーツで体を動かしたいなって思ったら 友達を誘って、体を動かす楽しさやスポーツをする楽しさを感じてほしいなと思います。今日は、土曜日のお忙しい時間の中でありがとうございました。

イベント終了後には、アルペンマガジンによる迫田さおりさんの独占インタビューを実施しました。その模様もお届けします。


――ミズノブランドアンバサダーの活動についてお聞かせください

現役の時からミズノさん一色でお世話になっていて、引退してからもバレーボールの商品やミズノビクトリークリニックという、小学生から大人の方々まで一緒にバレーの楽しさを伝える活動をしています。引退してからも、こういう風に繋がりをいただいていて、本当にありがたいなと思っています。


――シューズは強いこだわりっていうよりも、自分の足にフィットしたのを優先している感じですか?

そうです。ここをもっと削ってほしいとか、ここのソールをこうしてほしいとかはあんまりなくて。現役の頃から、頂いたシューズを履かせてもらっていました。見た目も常にミズノさんは毎年カラーも変わりますし。


――YouTubeにも力を入れているようですが、どのようなコンテンツを発信されているんですか?

バレーボールをメインに最初はやっていこうと思ったんですけども、地元の鹿児島のことも紹介したいと思い、発信しています。あとは、現役時代の仲間とコラボさせてもらったりしています。多くて、月に8回ぐらい更新していますね。

引退して5年も経つので、見てくださる方がいるのかな?大丈夫なのかな?って思いながら 今もさせてもらってて。でも、一緒にやってきた仲間と現役時代では話せなかった話もしていますので、そこはYouTubeのおかげだと思ったりしますね。

家族も見てくれていて、「やっと2万人いったね」って一緒になって喜んだり。鹿児島のことも発信してるいので、微力ですが喜んでもらえたらいいなって思いますね。


――今回初めて、Alpen TOKYOに来たと思うのですが、バレーコーナーを含めてどんな印象をお持ちですか?

交通の便もいいですし、物凄くたくさん スポーツ用品がAlpen TOKYOさんにあるなと。初心者の人も、ここに来たら店員さんが丁寧に教えてくれると思うのでとても良いですよね。フロアを見ましたが、私が知らない商品があり種類が豊富。自分のパフォーマンスに合わせた商品を買えるのかなと思うと楽しく買い物ができるのではないでしょうか。


――アルペングループマガジンは、部活生も多く見られるメディアなのですが、迫田さんが中高生におすすめするトレーニングはあったりしますか?

私は高校生のときは、とにかく楽しくやっていました。もちろん、勝つためにやっているんですけど、強い強豪校に立ち向かっていく高校だったので、 強い高校に1点でも取ったら、すごく喜んでいました。そういう風に楽しみながらバレーボールをやっていましたね。

チーム 選手だけじゃなく、両親も含めて、楽しい時間だったんじゃないかなと思うんです。おすすめするトレーニングというよりは、勝つだけにとらわれず、みんなで当たり前に過ごしている日々は当たり前じゃなくなるので。3年間の中で、どれだけ楽しめるかを、やっぱり大事にしてほしいなって思いますね。


――楽しさの裏側で勝負の世界は残酷なもので。現役時代は、プレッシャーとの戦いだと思うんですけど、大きな大会など含めてプレッシャーをどう受け止めて、乗り越えていたんでしょうか?

乗り越えていたのかはわからないのですが、やはり緊張はします。プレッシャーを感じるのも、それだけ試合に懸けているというか。緊張が悪いことじゃないですし、 本気で勝負しようとしている自分を知るのも大事だと思います。緊張して思うようにプレーが できなかったとしても、それは自分なんですよ。

終わってから、「あの時こうすればよかった」とか思わないように、後悔しない習慣をつけてほしいなと思います。チームスポーツなので、コートの中でも1人ではないので、仲間やスタッフの皆さんと一緒にみんなで 支え合えながら、頑張れたらいいのかなって思いますね。


――今でも、バレーボール教室ではそういうメッセージを大切にされているんでしょうか?

自分が与えるというよりかは、いつも気づかせてもらえます。小学生がキラキラしているんですよ目が。そういう目を見たら、バレーボールってやっぱりいいよねって気づかせてもらえますね。それがママさんバレーや大人の方でも、「どこからそのエルギーが生まれてくるんだろう」と思うぐらいすごいエネルギーがあって、いつもバレーを通じて気づかせてもらうことが多いですね。


――今後の日本女子バレーボール界の理想系についてはどうですか?

私が言うのもなんですけど、「やはりバレーボールっていいね、楽しいよね!」って思ってもらえるような存在であったらなと。オリンピックなどで結果を求めがちなんですけれど、結果じゃなくて本当に バレーボールっていいな、やってみたいなと思ってもらえるようなバレーボールをこれから見せてくれるんじゃないかなと楽しみにしています。


――最後に迫田さんの今後の目標や豊富をお聞かせください。

そうですね。正直に言うと、探している途中なんです。小学校の時から夢って持ったことがなくて。実業団に入りたいとかオリンピック選手になりたいという夢を描くよりは、目の前のことをコツコツやるタイプでした。

今もそんな気持ちなのですが、バレーを通じて、これからもいろんなことを発信していきたいです。何故なら、バレーボールで育ててもらっているので、これからもバレーボールを頑張っている人たちと同じ時間を一緒に過ごせていけたら、幸せですね。
 


◆迫田さおりさんプロフィール

小学3年でバレーボールを始め、高校卒業後の2006年にVリーグの東レアローズに入団。2010年4月からは、全日本女子バレーボール代表登録メンバーとなり、数多くの世界大会で活躍。2012年8月のロンドン五輪では、28年ぶりのメダル獲得に大きく貢献。2016年のリオデジャネイロ五輪にも出場し、5位入賞。2017年5月30日に東レアローズを退団し、現役を引退。現在はスポーツ文化人として、バレーボール主要大会の解説を始め、テレビ、トークショー、バレーボールクリニックなど、さまざまな活動を展開中。


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