【バドミントン】ストリングのテンションの決め方とは? 特徴を押さえてプレーの向上を図ろう
バドミントンをプレーする際に、気に留めておきたいのがラケットのストリング(ガット)を張る際のテンションです。テンションの数値が試合を左右することもあるため、自分に適した調整を行う必要があります。
しかし、テンションの違いによる打球感の違いや、自分に適したテンションがどれくらいかわからないという方は、バドミントン初心者を中心に多いはずです。
ここでは、テンションによる違いや決め方のポイント、レベル別におすすめのテンションの目安についてご紹介します。
【目次】
■バドミントンのストリングのテンションによる違い
テンションとは、ストリングを引っ張る強さのことです。単位はポンド(lbs)で表されます。テンションの数値差は打球感に大きな影響を与えるので、違いを知っておくことが大切です。
バドミントンのストリングのテンションによる違いとしては、以下の点が挙げられます。
・高いテンション
高いテンション(ポンド数が高い)では、ストリングがきつく張られています。シャトルを打った際に、高い音がするのが特徴です。打球面が硬く球離れが良くなることから、シャトルのスピードは速くなります。シャトルの飛び過ぎを防ぐことにつながる点もメリットです。
一方で、きつく張られることで耐久性は落ちるので、ストリングが切れやすくなります。スイートスポット(シャトルをコントロールできる打球点)も狭く、正確にシャトルをコントロールするには技術が必要です。
また、肘や肩など体にかかる負担も大きくなり、故障につながる恐れがある点もデメリットといえます。
・低いテンション
低いテンション(ポンド数が低い)の場合は、ストリングはゆるく張られています。打球面に余裕があり柔らかいため、ストリングの弾力を利用することが可能です。力がなくても、遠くまでシャトルを飛ばしやすくなります。
シャトルとストリングが触れる時間が長くなり回転をかけやすい、スイートスポットが広くシャトルをコントロールしやすいなど、バドミントン初心者の方にもおすすめです。
しかし、反発性が低くなるため、自分自身の力をシャトルに伝えにくくなります。
■バドミントンラケットのストリングの決め方
バドミントンラケットの適正テンションは、使用するストリングの太さやラケットの種類が大きく影響します。快適にプレーするためには、それぞれの特徴を知っておくことも大切です。
バドミントンのテンションと併せて覚えておきたい、ストリングの太さやラケットの種類の概要をご紹介します。
・ストリングの太さ
バドミントンのストリングの太さは、スピードや飛距離、コントロール性などに影響します。ストリングの太さによる特徴は、以下の通りです。
【太いストリング】
耐久性が高く、切れにくいのが特徴です。シャトルとストリングの当たる面積が広がるため打球時にホールド感を得られます。反発力は弱く、シャトルの飛距離を伸ばしにくいため、力に自信がある方に適しています。
【細いストリング】
反発力が高く、シャトルを飛ばしやすいのが細いストリングの特徴です。ラケットを振り抜きやすくなる、回転をかけやすくなるといったメリットもあります。力に自信がない方や、バドミントン初心者の方にもおすすめです。
ただし、太いストリングに比べると切れやすくなります。
同じテンションで張ったとしても、ストリングの太さによって打球感は大きく変わります。
例えば、シャトルのスピードを重視する場合は、細いガットを高いテンションで張る必要があります。耐久性を重視したい場合は、太いストリングを低いテンションで張った方が良いでしょう。
自分のプレースタイルを踏まえて、ストリングの太さとテンションを決めることが重要です。
・ラケットの種類
ラケットの種類も、ストリングやテンションを決めるうえでは重要な要素のひとつです。バドミントンのラケットは、打球時のしなり具合から、大きく柔らかいタイプと硬いタイプに分けることができます。
例えば、柔らかいラケットに硬いストリングを低めのテンションで張ると、ラケットそのもののしなりやストリングの弾力で、シャトルを飛ばしやすくなります。硬いラケットに硬いストリングを高めのテンションで張ってしまうと、腕や肩に負担がかかって怪我につながる恐れがあるため注意が必要です。
一般的には、柔らかいラケットには硬いストリングを、硬いラケットには柔らかいストリングを張るようにしましょう。
また、バドミントンのラケットにはストリングの適正テンションが設けられています。商品詳細欄などに「適正テンション(lbs):20~26」などと記載されているので、確認してみるのも良いでしょう。
適正テンション以上に高い数値でガットを張ると、ラケットの破損につながる恐れもあります。
■レベル別の適正テンション
バドミントンのストリングのテンションは、プレーレベルや年齢に応じて目安となる数値があります。レベル別の適正テンションの目安をご紹介するので、自身の適正テンションのポンド数がわからないという方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
・初心者の場合
初心者や小学生などの場合は、バドミントンをプレーするのに必要な筋力が備わっておらず、シャトルを遠くに飛ばすのが難しいはずです。テンションは、低めの16ポンド~18ポンド程度に設定すると良いでしょう。
手首や肘に負担がかかりにくく、ストリングに弾力があるため軽い力でもシャトルを遠くに飛ばせます。スイートスポットが広がるので、コントロールしやすくなる点も、テンションを低く設定するメリットです。
スイングのフォームが安定したり筋力がついたりして、シャトルを遠くまで飛ばせるようになってから、徐々にテンションを上げていくことをおすすめします。
・中級者の場合
バドミントンに慣れてきた中級者や中学生の方は、標準とされる20ポンドからやや硬めの22ポンド程度を目安にするのがおすすめです。
中級者になってからも低いテンションのままプレーを続けていると、スピードが出ないと感じる場合があります。スマッシュなどの威力を高めるために、少し硬めにストリングを張るようにしましょう。
ただし、いきなりポンド数を上げすぎると、怪我につながる恐れもあります。体の成長などに合わせて、徐々に上げていくのがポイントです。
・上級者の場合
上級者や体格ができあがっている高校生の場合は、硬めの24ポンド程度を目安にするのがおすすめです。球離れが良くなるため、スイングスピードが速い場合は威力のあるスマッシュを打ちやすくなります。
ストリングが切れやすくなるので、耐久性に優れたものを選ぶようにしましょう。
トッププロになると、30ポンド以上のテンションでストリングを張ることもありますが、重要なのは自分のプレースタイルや体格に適したテンションかどうかです。むやみにテンションを高くするのではなく、プレーしやすいかどうかを意識しながらポンド数を決めることが大切です。
■ストリングを張り替える時期の目安
バドミントンのストリングは、張り上げた直後から少しずつ伸びていき、テンションが落ちていきます。プレーに影響を及ぼすため、定期的に張り替えることが大切です。
シャトルが飛びにくくなった、打球感が悪い、打球音がいつもと違うなど、普段と使用感が異なる場合は、張り替えを行いましょう。
プレー頻度にもよりますが、3ヶ月に1回を目安に張り替えを行うのがおすすめです。バドミントンのストリングは気温や湿度の影響を受けやすいため、四季に合わせて張り替えを行うようにすると、タイミングが分かりやすくなります。
■テンションに関する知識を深めてバトミントンを楽しもう
バドミントンラケットのストリングのテンションは、プレーの質の向上や怪我の防止につながる重要な要素です。しかし、プレースタイルや使用しているガットの太さ、ラケットの種類なども影響するため、どれくらいなら正解というものではありません。
よくわからない場合は、張り替えの際に店舗のスタッフに質問してみるのも良いでしょう。ストリングの張り替えを行う際などは、ぜひご紹介した内容を参考にしてみてください。
RECOMMENDED POSTS
この記事を見た方におすすめの記事