宮崎早織が語る!結婚、挑戦、そしてJORDAN HEIR|Alpen TOKYOトークイベント(前編)

2月16日、Alpen TOKYOにて、ENEOSサンフラワーズに所属する宮崎早織選手(以下:宮崎選手)を迎えた特別トークイベントが開催されました。会場には、抽選で選ばれた30名のファンが集まり、宮崎選手との貴重な時間を楽しみました。
イベントでは、話題のジョーダンブランド『JORDAN HEIR(ジョーダン エアー)』の魅力をはじめ、プロキャリアの厳しさや今後の展望について、宮崎選手が率直に語る場面も。彼女のリアルな思いを知ることができる、貴重な機会となりました。
終盤には、参加者からの質問にも笑顔で対応。年明けに発表された結婚の裏話まで包み隠さず明かし、会場を和ませました。
そして、この記事の後編では、アルペングループマガジンだけの独占インタビューをお届け! 宮崎選手の本音にさらに迫ります。
■結婚後も変わらぬ日常生活
MCの呼びかけとともに、少し照れた表情を浮かべた宮崎選手が登場。会場全体が温かい拍手に包まれ、その瞬間、ファンとの特別な時間が幕を開けました。
「ENEOSサンフラワーズでバスケをしている宮崎早織です。本日はよろしくお願いします」
スピードを持ち味に、Wリーグや数々の国際大会で活躍する宮崎選手の挨拶に、会場の雰囲気が一気に明るくなりました。
この日のMCを担当したのは、新岡潤さん(以下:新岡さん)。新岡さんは、バスケットボールの名門校・能代工業高校で日本一を達成し、その後も大学やBリーグでバスケ界に携わる、まさにバスケットマンです。
トークショーの冒頭、新岡さんから「ご結婚おめでとうございます!」と温かい祝福の言葉が贈られました。続いて、「結婚後、心境に変化はありましたか?」と質問されると、宮崎選手は少し照れながらも、「心境の変化は特にないですね(笑)。何も変わらない日常を送っています」と、リラックスした様子で回答。会場には笑いが広がり、和やかな雰囲気に包まれました。
■宮崎選手のキャプテンとしての意識
プロキャリア11年目を迎え、2シーズン連続でキャプテンを務める宮崎選手に「キャプテンとして意識していることはありますか?」という質問では、「チームのみんなが言いやすく、話しやすい環境を作り続けることを意識しています」と、コミュニケーションの大切さについて語りました。
さらに、「キャリアが長くなり、たとえ代表選手になっても、若い選手たちに気を遣わせない関係性が大事だと日々感じています。そのため、自分から話しかけることを意識していますね」と、キャプテンとしての心構えを明かしてくれました。
■プロバスケットボール選手としての重圧と喜び
家庭を持ちながらプロキャリアを続ける重圧について尋ねると、「本当に好きなことを仕事にするというのは、一見幸せそうに見えるかもしれませんが、正直なところ、辛いことの方が多いと感じています」と、いつも笑顔で明るい印象の宮崎選手にも、辛い時間があることを明かしてくれました。
新岡さんは、バスケットボールの辛さを経験した一人として、具体的な苦労を聞くと、「最初は、ボールを追いかけるだけで楽しいけど、だんだん勝ち負けに支配されてくる。負けて辛い、悔しい思いをしたり、勝って嬉しかったりする中で、自分の気持ちと向き合うのは簡単ではありません。毎日同じことを繰り返し、どれだけ反復できるかが辛い部分だと思います」と、スポーツの世界の厳しさについて語りました。
「ENEOSに入団して7年目、8年目ぐらいは負け知らずのチームでした。でも、11年目には負けが続く現状を受け入れられない自分と、若い選手たちと一緒に戦っていく楽しさもあります。もどかしい気持ちを抱えながらも、日々若い選手たちと共に成長していくことは本当に楽しいです」と、自己成長への期待を強調しました。
■JORDANブランドへの尊敬と愛用シューズのこだわり
話題はジョーダンブランドへ。リアルタイムでマイケル・ジョーダンのプレーを見たことがない宮崎選手ですが、「ジョーダンの印象は、まさにあのマークの通りって感じですね」と語りました。
さらに、「そんな偉大なプレーヤーのブランドを履いてプレーできる自分は、本当に幸せ者です」と、尊敬の気持ちを込めて思いを伝えました。
今回の本題である『JORDAN HEIR』は、「チャレンジングな選手達のために設計された1足」として、実際に履いた感想を求められ「とても履き心地がいいです。走りやすく、切り返しもしやすい」と快適さを高く評価しました。
さらに、「一番気に入っているのはデザインが可愛いことですね」と、見た目の魅力について述べました。
現在、宮崎選手が愛用して履いている『TATUM 2』を選んだ理由については、「柔らかいシューズが苦手です。柔らかめが好きな選手もいますが、硬いソールじゃないとダメなんですよね」と、バッシュへのこだわりも明かしてくれています。
■逆境における心構えとプロキャリアの学び
コーチや先輩に怒られて、バスケが楽しいと感じられないときのアドバイスについて宮崎選手は、「しっかり受け入れながら、自分がやるべきことを明確にしていくことが大事です」と語ります。
「怒られたり、厳しい言葉をぶつけられたりすることで自分のパフォーマンスが落ちるのはイコールではありません。そのため、気持ちをリセットできる力も必要です」と、逆境の中での心構えについて強調しました。
また、自分がやりたいプレーとチームに求められるプレーのギャップについては、「基本的には、コーチが『この選手を使いたい』と思えるプレーができる選手になることが最も大切です。選手は、コーチの選択をコントロールできませんからね」と、長いプロキャリアで得た学びを教えてくれました。
「とは言っても、コーチが求めていることを理解しながら、自分のやりたいプレーを少し取り入れて、うまくやりながら楽しむのが一番だと思います」とも語り、バランスを大事にしている姿勢を見せてくれました。
■若手選手の台頭と女子バスケットボールの未来
近年、国際大会で結果を残し、大きく成長している女子バスケットボール。どこに注目してほしいか聞かれると、「素晴らしい選手がたくさんいるので、ぜひ個人に注目してほしいですね。10代でもすぐに代表で通用する選手もいると思います」と、若手選手のパフォーマンスの高さに驚かされている率直な思いを語りました。
さらに、「Wリーグを通して、世界で活躍する選手がたくさん出てきてほしい」と女子バスケットボールの未来への期待を寄せました。
■「やりたくない」だけど重要な基礎体力
若手選手への重要なアドバイスもくれました。「やっぱり、一番大切なのはバスケを楽しむこと。私自身、それを常に意識しています」
また、基礎体力の重要性にも触れ、「体力づくりはやっておいて損はないですよ。私は正直、嫌々走っていましたけど……」と、未来のスター選手たちへ向けて走ることの大切さを強調しました。
■質問タイム
質問タイムでは、子供から大人までさまざまな質問が寄せられました。
まず、最初の「仲の良い選手は誰か?」という質問に対して、「特に仲のいい選手は、藤本愛瑚選手と星杏璃選手たちかな。よくご飯を食べに行きます。代表だと皆さんもよく知っている馬瓜エブリン選手ですね」と答えました。
次に、「フリースローを打つ際に何を考えていますか?」という質問には意外な答えが返ってきます。「何も考えていないですね。考えたらよくわからなくなっちゃうので、すぐ投げるように意識しています」と答えると会場を和ませてくれました。
「試合に負けた後の気持ちの切り替え方はどうしていますか?」と尋ねられ、「そうですね、とりあえず負けたことを忘れるようにしています。結構引きずるタイプなので、紙に思っていることを書き出したり、ぶわーって色々考えたりして、次の日にはしっかり気持ちを切り替えるように心がけています」と語りました。
最後はプライベートな質問で、「旦那さんとの出会いや結婚を決めたエピソードはありますか?」と聞かれ、少し恥ずかしそうな表情で「決め手は、私と全く違うものを持っているところやバスケをやっている私に興味がないところです。一緒に居てすごく楽だった。それで、私はこの人なのかなって思いましたね」と、少し心の内側を見せてくれました。
■女性アスリートとして伝えたいこと
トークイベント終了後には、宮崎選手とツーショット撮影やサイン入り色紙がプレゼントされました。さらに、参加者全員で宮崎選手を囲み記念撮影も行われ、トークイベントは大盛況に終わりました。
最後は、宮崎選手から参加者のみなさんへ感謝の気持ちと、今後の展望を語ってもらいました。
「今日はたくさんの人に集まっていただけたてとても嬉しかったです。女性アスリートは、結婚してからスポーツを続ける選手が本当に少ないと思います。そういう中でも、私自身がバスケを続けながら家庭を持てるっていう可能性を少しずつ伝えていきたいと考えています。
また、シーズン中にファンの方たちと交流する機会がほとんどないので、こうして触れ合えた時間がすごく嬉しいです。今後もバスケを通して、たくさんの人たちに私の魅力をもっと知ってもらいたいなと思います。これからもたくさんの交流を作っていきたいです。これからも応援よろしくお願いします」
JORDAN HEIRは『全アスリートがレベルアップできる新しいシューズ』として生まれました。その言葉を体現するように、宮崎選手は困難を乗り越え、今もなお進化を続けています。参加者にとって、彼女がどんな新しいステージを切り拓いていくのか、期待せずにはいられない日となったでしょう。
引き続きトークイベント終了後に行われた、アルペングループマガジンによる独占インタビューをお届けします。
⇒ 後編に続く