キャンプ道具は防災グッズとしても便利! 災害対策に用意したい道具の一例をご紹介
地震や津波、台風、豪雨、豪雪、火山の噴火、土砂災害など、日本は世界的に見ても自然災害が多い国です。自然災害がいつ、どこで発生するかを事前に知り得るのは難しいため、身を守るためには日頃から防災意識を高く持ったり、防災グッズを用意したりする必要があります。
防災グッズを用意する際におすすめなのが、キャンプで使うアウトドア用品の活用です。ここでは、災害発生時や避難生活などで活用できるアウトドアグッズの一例をご紹介します。
【目次】
■アウトドア用品は防災アイテムとしても便利
キャンプなどで使用するアウトドア用品は、電気やガス、水道といったライフラインが使えない自然の中でも、安全・快適に過ごせるように開発されたものです。コンパクトで軽量、丈夫で耐久性に優れているなど、キャンプ道具は機能性が高いものが多く、ライフラインが使えない災害時でも有効活用できるでしょう。
また、平時はキャンプ場などに持って行って使うことができるのも、キャンプ道具を防災アイテムとして用意する魅力のひとつです。
■キャンプで災害時のスキルを身につけよう
自然の中で過ごすアウトドアと災害時は、ライフラインが使えない「非日常」という意味では同じです。キャンプやアウトドアを通じて培ったサバイバルスキルや知識などは、災害発生時にも活用できます。
また、限られた物資だけで寝泊まりするキャンプ場での体験は、避難所生活の疑似体験にもつながるでしょう。
キャンプ場に行く時間がないという方は、災害発生を想定して自宅キャンプをやってみるのもおすすめです。どれくらいの物資を1日に使うのか、火はどのように扱えば良いのかなどを学ぶことができ、ガスや電気が使えないシーンを想定した防災訓練にもなります。
■防災用途で用意しておきたいキャンプグッズ
キャンプ用のアイテムの中には、アウトドアシーンはもちろん、災害時でも便利に使えるものが多いです。その中でも特に用意しておくことをおすすめしたい、役に立つアイテムの一例をご紹介します。
・LEDランタンやヘッドライト
地震発生直後など、災害時は停電で照明器具が使えないことが考えられます。何も見えない暗い場所を移動するのは危険なので、ランタンやヘッドライトといった光源を用意しておくのがおすすめです。
ランタンは、使用する燃料によっていくつかの種類に分けられます。
ガスや灯油などで火を灯すタイプのランタンは、転倒による火事や一酸化炭素中毒の危険性、燃料確保の問題などがあり、災害時の使用にはあまり向いていません。
乾電池や充電式バッテリーで駆動する、LEDランタンを用意しておくと良いでしょう。替えの電池やモバイルバッテリーがあれば長時間明かりを確保できるのも、LEDランタンの魅力です。
ただし、ランタンだけでは移動や作業の際に片手が塞がってしまいます。体に装着できるヘッドライトなども用意しておき、状況に応じて2つの光源を使い分けると便利です。
・寝袋
極限状況に置かれてストレスのかかりやすい災害時は、なかなか寝付けないことも考えられます。しっかりと休んで体力を温存するためには、眠りやすい環境を作って睡眠の質を高めることが重要です。
少しでも快適な状態で眠れるように、寝袋(シュラフ)を1つ用意しておくことをおすすめします。一般的な布団に比べてコンパクトで持ち運びやすく、商品によっては冬場の寒い環境でも使用できる点が魅力です。
・マット
避難所として開放される公民館や体育館の床は基本的に硬く冷えていて、快適な環境とはいえません。寝袋だけでは硬さと地面からの冷気が気になって、なかなか寝付けないこともあるでしょう。
より快適に眠ることができるように、寝袋の下に敷くマットも用意しておく必要があります。
また、マットを敷けば地面と接する部分から体温が奪われづらくなります。体温維持という観点からもマットは重要なアイテムのひとつです。
・テント
地域の避難所には多くの人が集まり、共同で避難生活を送ります。そのままではプライベートな空間を確保するのが難しいため、テントを用意しておくと良いでしょう。
着替えや授乳場所といった目隠しをしたいシーンで利用したり、テント内を子どもが遊ぶスペースにしたりもできます。
また、何らかの理由で避難所に入れない場合も考えられます。そのようなシーンでも、外にテントを張れば最低限生活する空間を確保可能です。避難所内でテントを張りたい場合は、ペグで地面に固定する必要がないワンタッチテントなど、設営が簡単に行えるものが適しています。
地面の硬さを軽減したり底冷えを避けたりできるため、テント用のグランドシートも用意しておくのがおすすめです。
・ガスバーナー
災害時は、ガスも使用できなくなっていることが多いです。お湯を沸かしたり非常食を温めたりするために、ガスバーナーやカセットコンロなどを用意しておきましょう。
ガスバーナーで燃料として使えるガス缶には、OD缶とCB缶の2種類あります。災害時は物資が不足すると考えられるので、コンビニなどで日頃から購入しやすいCB缶を使用するタイプのバーナーがおすすめです。
・クッカー
バーナーやカセットコンロで火を起こせたとしても、火にかけられるアイテムがなければ料理を作ったりお湯を沸かしたりできません。最低限のクッカー(調理器具)も揃えておく必要があります。
アウトドア用のクッカーは、フライパンとしても鍋としても活用できるなど、複数の用途で使える商品が多いです。1つでも用意しておけば、幅広いシーンに対応できるようになるでしょう。
・レインウェア
ガスや電気といったライフラインが使えず、物資にも限りがある災害発生直後は、冷えた体を温めるのが困難です。低体温症などに陥るのを防ぐためには、そもそも体を濡らさないことを心がける必要があります。
雨が降っている日でも体を濡らさず活動できるように、防水性や撥水性に優れたレインウェアを用意しておくと便利です。また、防風性能などに優れているアウトドア用のレインウェアなら、防寒具としても使用できます。
・ナイフ
食材を切ったり袋を開けたり紐を切ったりなど、災害時はナイフを使うシーンが多く想定できます。
缶切りや栓抜き、ハサミなど複数の機能を搭載している、マルチツール(十徳ナイフ)を用意しておきましょう。
マルチツールは刃渡りが小さい商品が多いため、枝を切ったりするのは難しいかもしれませんが、1本でさまざまな用途に対応できます。
・バックパック
ご紹介したアイテムを収納するためのバックパック(リュック)も重要です。リュックに荷物をまとめておけば、両手を空けて移動できるようになります。
普段から、非常食や防災アイテムをリュックにまとめておき、布団の横などに置いておくと良いでしょう。防災用途でどれくらいのアイテムを用意したいのかに応じて、容量を選ぶことが大切です。
■キャンプ用品を活用して災害に備えよう
災害多発国でもある日本では、日頃から防災意識を持って災害に備えておく必要があります。アウトドアシーンで使うことを想定したキャンプ道具なら、防災グッズとしても便利に活用できるでしょう。
しかし、防災グッズを揃えていたとしても、いざという時に使えなければ意味がありません。キャンプや登山といったアウトドアを行い、アイテムの使い方を覚えたり非常時でも慌てない対応力を身につけたりすることが大切です。
用意したキャンプ道具を使ってアウトドアを楽しみながら、万が一の災害に備えておきましょう。
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