シュラフカバーを使うメリットとは? 効果や選び方などをご紹介
キャンプや登山などのアウトドアシーンで、シュラフ(寝袋)が水濡れして使えなくなってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるはずです。不快なだけでなく、低体温症などにつながる恐れもあるため、シュラフの水濡れは確実に避ける必要があります。
そこで、用意しておくと便利なのが「シュラフカバー」と呼ばれるアイテムです。しかし、初心者キャンパーの方などは、シュラフカバーがどのようなアイテムなのか、ご存知ないかもしれません。
そこで今回は、シュラフカバーを使用するメリットや活躍するシーン、選び方のポイントなどをご紹介します。
【目次】
■シュラフカバーを使う効果
シュラフカバーとは、名前の通りシュラフを覆うカバーのことです。使うことによって、どのような効果を得られるのでしょうか。
まずは、シュラフカバーを使用するメリットを確認しておきましょう。
・水濡れや汚れを防げる
アウトドアシーンでシュラフを使っている際に、雨やテント内外の気温差による結露などが原因で、シュラフが濡れてしまうことがあります。シュラフは濡れると不快なだけでなく、保温性が落ちて体温低下の原因になり得るため、水濡れは必ず避けなければいけません。
また、飲み物や食べ物をこぼしたり、砂埃がテント内に入ったりして、シュラフが汚れてしまうことも考えられます。
そのようなシーンでシュラフカバーをかぶせておけば、カバーがレインコートのような役割を果たし、シュラフ本体を濡れや汚れから守ることができます。気温変化が激しく降水量も多い日本では、欠かせないアイテムといえるでしょう。
・保温効果が高まる
シュラフの上からシュラフカバーを重ねることで、シュラフが快適に使用できる「限界温度」の下限を引き下げることができます。これは、シュラフとシュラフカバーの間に空気の層が作られ、保温効果が高まるためです。
特に、寒さが厳しい秋冬の季節は、テント内外の気温差が大きく結露が発生しやすい季節でもあります。シュラフカバーがあれば、結露対策と寒さ対策を同時に行うことができて便利です。
■シュラフカバーはどんなシーンに必要?
シュラフカバーは、絶対に用意する必要があるアイテムではありません。しかし、水濡れが想定される雨天時や積雪時、気温が低く寒さ対策が欠かせない冬期、長期間の連泊といったシーンには用意しておきたいアイテムです。
テントが張れずシュラフだけで野宿しなければいけない場合も、シュラフカバーがあれば、保温効果を高めながら水濡れを防ぐことができます。
また、シュラフカバーの中には単体で使用できるタイプもあります。シュラフほど快適ではありませんが、装備を少しでも軽量にしたい夏のキャンプシーンで重宝するでしょう。
■シュラフカバーの選び方
シュラフカバーと一口にいっても、各メーカーが素材やサイズの異なるさまざまな商品を販売しています。アウトドア初心者の方だと、どれを選べば良いのかわかりにくいかもしれません。
ここでは、シュラフカバーの選び方のポイントを、レイヤーやサイズなどに分けてご紹介します。
・レイヤー
シュラフカバーは、レイヤー数に応じて2レイヤータイプと3レイヤータイプに分けることができます。それぞれ特徴が異なるので、必要な性能に応じて選ぶようにしましょう。
【2レイヤー】
表地と透湿防水素材の2層(レイヤー)からできているタイプです。素材が少なく軽いため、荷物を軽量かつコンパクトにまとめたいシーンに適しています。
また、薄く寝返りが打ちやすい点もメリットです。基本的に、シュラフカバー単体での使用は推奨されません。
【3レイヤー】
表地、透湿防水素材、裏地の3層からなるシュラフカバーです。保温性や耐久性に優れていて、オールシーズン使うことができます。
裏地がある分、2レイヤータイプに比べて重量がありかさばりやすいですが、夏場は単体でも使用可能です。
・素材や防水性
シュラフカバーは、シュラフを水濡れなどから守るためのアイテムです。外部からの水や水滴を防げるように、透湿防水性に優れている素材でできているか確認しておきましょう。透湿防水性に優れた素材の一例としては「ゴアテックス(R)」などが挙げられます。
特に、秋冬の寒い季節はテント内と屋外の気温差で結露が発生しやすいです。素材だけでなく、撥水加工が施されているかどうかも確認しておくと、内部の蒸れも軽減されて快適に使えます。
撥水性に優れているアイテムは、汚れがつきにくい点も魅力です。縫い目の部分まで防水処理が施されている「完全防水」の商品だと、さらに過酷な環境でも使用できます。
また、不織布などを使用して保温効果を高めている商品もあります。キャンプを行う時期や用途などに合わせて、必要な機能を有しているものを選ぶようにしましょう。
・サイズ
シュラフカバーの大きさには、レギュラーサイズやワイドサイズなどの種類があります。シュラフカバーを単体で購入する場合は、組み合わせて使用するシュラフのサイズを確認したうえで購入するようにしましょう。シュラフと一緒に購入する場合は、メーカーを揃えるとフィット感を得やすくなります。
基本的には、サイズはシュラフに適したものを選べば問題ありませんが、冬用に用意したり大きさに迷ったりした場合は、少し大きめサイズのカバーを選ぶのがおすすめです。
シュラフに対して、カバーが小さかったりぴったりすぎたりすると、中でダウンが潰れてしまい、保温性が発揮されません。ぴったりすぎると、体を動かしにくくなる点もデメリットといえるでしょう。
ただし、保温性はあまり必要なく、軽量さや防水性能を重視したいという場合は、あえて荷物を軽くできるぴったりしたサイズの商品を選ぶのも手です。
・ファスナー位置や伸縮性
シュラフカバーによって、上下のどちらかでも開けられるタイプや内側から開けられるタイプ、サイドにジッパーがあるタイプなど、ジッパーの位置や構造が異なります。出入りのしやすさなど、使い勝手の良さに影響する部分なので、事前にファスナーの位置や構造を確認しておくことが大切です。
また、素材が伸縮性に優れているかどうかも、できれば確認しておきたいポイントのひとつです。伸縮性に優れているシュラフカバーの方が、寝返りを打ちやすく快適に寝られます。ただし、シュラフ本体に伸縮性がない場合は意味がない点に注意が必要です。
■シュラフカバーを活用して睡眠を快適に
シュラフは、アウトドアシーンでしっかりと睡眠を取るために欠かせないアイテムのひとつです。しかし、水に濡れてしまうと保温性が落ちてしまい、体を冷やしてしまう恐れがあります。結露などによるシュラフの水濡れを防ぐために、シュラフカバーを用意しておくことをおすすめします。
水濡れ対策や保温効果を高める必要がない場合でも、シュラフカバーを用意しておけば、汚れや破損を防ぐことができます。メンテナンスの手間を省いて、キャンプを快適に楽しめるようになるのも、シュラフカバーのメリットといえるでしょう。
頻繁にアウトドアを楽しみたいという方は、シュラフと併せてシュラフカバーも用意してみてはいかがでしょうか。
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